
水道凍結で水が出ないときの原因と対処法|破裂を防ぐ予防策も解説
水のトラブル
更新日 : 2026年01月23日

富士水道センター編集部
冬になると突然起こる水道凍結は、日常生活に大きな支障を与えるトラブルです。
朝になって蛇口をひねっても水が出ない、給湯器が動かないといった経験をした人も少なくありません。
水道凍結は寒冷地だけの問題ではなく、気温や配管環境によっては全国どこでも発生します。
正しい原因を理解し、事前に対策を行うことで、多くの凍結トラブルは防ぐことが可能です。
本記事では、水道が凍結する原因から、家庭でできる予防策、凍結してしまった場合の正しい対処法までをわかりやすく解説します。
目次
水道が凍結している可能性がある状態とは?

次のような状態が見られる場合、水道が凍結している可能性があります。
特に寒い朝や、夜間に気温が大きく下がった翌日は注意が必要です。
- 蛇口をひねっても水がまったく出ない状態
- 給湯器は作動しているが、水だけが出ない状況
- 屋外に露出している配管や蛇口が触れないほど冷たくなっている場合
これらの症状が複数当てはまる場合、水道管内部の水が凍結しているかもしれません。
一方で、いずれにも当てはまらない場合は、断水や設備不良など、別の原因が考えられます。
なぜ水道は凍結する?主な原因は?

水道凍結は気温が下がる冬場に突然起こりますが、原因は一つではありません。
外気温だけでなく、配管の状態や使用状況が重なることで発生します。
原因を正しく理解することで、効果的な予防策をとりましょう。
外気温の低下による影響
水道凍結の最大の要因は外気温の低下です。
一般的に気温が0℃以下になると凍結の可能性が高まります。
特に-4℃以下では、水道管内部の水が急速に冷やされ、氷結しやすい状態に。
夜間から早朝にかけては気温が大きく下がるため、日中に問題がなくても朝に水が出なくなるケースが多く見られます。
風が強い日は体感温度が下がり、配管表面の熱が奪われやすくなる点も注意が必要です。
配管の材質と設置場所の問題
配管の材質や設置環境も凍結に大きく影響します。
金属製の配管は熱を伝えやすく、周囲の冷気の影響を受けやすい材質です。
また、屋外に露出している配管や、断熱材が巻かれていない配管は凍結リスクがあります。
床下や壁の外側など、外気に近い場所に配管がある住宅では、特に注意が必要です。
築年数が古い住宅では断熱性能が不十分な場合もあります。
長時間水を使わない状況
水を長時間使用しない状態も凍結の原因になります。
配管内の水が動かず滞留すると、冷却されやすくなるためです。
就寝中や外出中に水の使用が完全に止まると、夜間の低温と重なり凍結が発生しやすくなります。
特に留守が数日続く場合や、空き家状態の住宅ではリスクが高まります。
少量でも水を流す対策が有効とされる理由は、水の流れを維持できるためです。
断熱対策が不十分なケース
配管や蛇口に断熱対策が施されていない場合、凍結は起こりやすくなります。
断熱材が劣化していたり、設置されていなかったりすると、外気の影響を直接受ける状態に。
特にベランダや屋外水栓は、対策が後回しになりやすい場所です。
凍結防止対策が十分でない住宅では、毎年同じ箇所で凍結を繰り返す傾向があります。
水道凍結を防ぐにはどうする?効果的な予防策は?

水道凍結は事前の対策によって多くを防げます。
特別な工事を行わなくても、日常的な工夫でリスクを下げることが可能です。
寒波が予想される時期は、複数の対策を組み合わせてみてください。
水を少量流し続ける方法
最も手軽で効果的な方法が、水を少量流し続ける対策です。
水が流れている状態では凍結しにくくなります。
蛇口から鉛筆の芯ほどの細さで水を出し続けてみてください。
就寝前や外出前など、長時間使用しない時間帯に行うことが効果的です。
水道代はわずかに増えますが、修理費用と比べると負担は小さいといえます。
配管や蛇口の保温対策
配管や蛇口を保温することも凍結防止に有効です。
市販の保温材や発泡スチロールを使用すると、外気の影響を和らげられます。
屋外配管やベランダの蛇口は、特に重点的な対策が必要です。
タオルを巻いた上から防水ビニールを被せる方法でも一定の効果が期待できます。
断熱材は定期的に劣化状況を確認しましょう。
給湯器の凍結防止設定
給湯器には凍結防止機能が搭載されている場合があります。
電源を切らずに待機状態にしておくことで、自動的に凍結防止運転が行われる機能です。
電源を切ってしまうと、この機能が働かなくなる点に注意しましょう。
取扱説明書を確認し、凍結防止設定が有効になっているか確認してください。
寒冷地では専用ヒーターの併用も検討すると安心です。
外出・就寝前に確認すべきポイント
凍結防止は事前確認が重要です。
外出前や就寝前には、蛇口や屋外配管の状態を確認してください。
保温材がずれていないか、水抜き栓が正しく操作されているかの確認をしましょう。
長期間家を空ける場合は、水抜き作業を行うことで凍結リスクを下げられます。
気温予報を確認し、早めに対策を行うことが重要です。
水道が凍結したときはどうする?正しい対処法は?

水道が凍結した場合でも、落ち着いて対応することで被害を防げます。
誤った解凍方法は配管破裂を招く恐れがあります。
安全性を優先し、正しい手順で対処することが重要です。
自然解凍を待つ際の注意点
凍結時の基本対応は自然解凍です。
気温が上がる日中まで待つことで、配管への負担を抑えられます。
蛇口は少し開けた状態にしておくと、解凍後の水圧を逃がせます。
凍結箇所が屋内配管の場合、室温を上げる方法も有効です。
急いで解凍しようとせず、時間をかけて対処しましょう。
ぬるま湯を使った解凍方法
自然解凍が難しい場合は、ぬるま湯を使った方法が有効です。
30〜40℃程度の湯をタオルに含ませ、凍結部分に当てます。
急激な温度変化を避けることが重要です。
配管全体を徐々に温める意識で行ってください。
直接熱湯をかける行為は破損の原因となります。
ドライヤーやタオルを使う手順
電源が確保できる場合は、ドライヤーを使った解凍も可能です。
配管から少し距離を保ち、温風を均等に当てます。
一点に集中させず、広い範囲を温めることがポイントです。
タオルを巻いた状態で行うと、熱が伝わりやすくなります。
作業中は水漏れの有無を随時確認してください。
やってはいけない解凍方法
熱湯を直接かける行為は厳禁です。
急激な膨張により配管が破裂する恐れがあります。
バーナーやライターなどの火器使用も危険です。
無理に蛇口をひねる行為も内部破損につながります。
不安がある場合は、無理をせず専門業者へ相談してください。
水道凍結で起こるトラブルには何がある?

水道凍結は一時的に水が使えなくなるだけではありません。
状況によっては住宅設備に深刻な被害を与え、修理費用や生活への影響が大きくなります。
代表的なトラブルを把握することが重要です。
配管破裂による水漏れ
凍結による最も深刻なトラブルが配管破裂です。
水は凍ると体積が増えるため、内部から配管に強い圧力がかかります。
その結果、亀裂や破損が発生し、解凍後に大量の水漏れが起きてしまうのです。
床下や壁内で破裂すると、発見が遅れ被害が拡大しやすくなります。
早期対策が被害防止の鍵となります。
給湯器の故障リスク
給湯器内部の配管や熱交換器が凍結すると、機器そのものが故障する恐れがあります。
凍結状態で通電や使用を行うと、内部部品に負荷がかかるので注意しましょう。
軽度の場合は自然解凍で復旧することもありますが、破損すると修理や交換が必要です。
冬季は給湯器の凍結防止機能を正しく使用することが重要です。
集合住宅での影響範囲
集合住宅では、凍結トラブルが自室だけにとどまらない場合があります。
共用配管が破損すると、上下階へ水漏れ被害が及ぶことも。
管理組合や管理会社との調整が必要になり、対応が長期化することもあります。
水道凍結が起きやすい場所や条件は?

水道凍結はすべての住宅で同じように起こるわけではありません。
立地条件や住宅構造によって、凍結リスクには差があります。
起こりやすい場所や条件を把握し、重点的に対策することが重要です。
寒冷地・積雪地域の特徴
寒冷地や積雪地域では、冬季の気温が長時間氷点下になります。
そのため、水道管が冷え切り、凍結しやすい環境が常態化します。
特に夜間の放射冷却により、想定以上に温度が下がる点が特徴です。
地域特性に合わせた断熱や凍結防止設備の導入が重要になります。
ベランダや屋外配管の注意点
ベランダや屋外に露出している配管は、凍結リスクが高い場所です。
外気や風の影響を直接受けるため、気温がそれほど下がらなくても凍結する場合があります。
洗濯機用水栓や散水用蛇口も見落とされやすいポイントです。
保温材の設置や簡易的な覆いを行う対策が有効です。
築年数が古い住宅の傾向
築年数が古い住宅では、配管の断熱対策が十分でない場合があります。
当時の施工基準では凍結対策が想定されていないためです。
床下や壁内の配管が外気の影響を受けやすい構造も見られます。
定期的な点検と追加対策が必要です。
風当たりが強い立地条件
風当たりの強い立地では、体感温度が下がりやすくなります。
風により配管表面の熱が奪われ、凍結が進行しやすい状態になります。
建物の角地や高台は特に注意が必要です。
風よけや保温対策を組み合わせることでリスクを軽減できます。
よくある質問

水道凍結は何度くらいで起こりますか?
一般的に水道凍結は、気温が-4℃以下になると発生しやすくなります。
ただし、風が強い場合や日陰では、0℃前後でも凍結することがあります。
特に夜間から早朝は気温が下がりやすいため注意が必要です。
水を出しっぱなしにすると水道代は高くなりますか?
鉛筆の芯ほどの水量であれば、水道代が跳ね上がることはないでしょう。
配管修理や給湯器交換にかかる費用と比べると、予防として有効な方法です。
寒波が予想される夜間のみ実施すると負担を抑えられます。
凍結防止ヒーターは設置した方が良いですか?
寒冷地や屋外配管が多い住宅では、凍結防止ヒーターは有効です。
自動通電により、気温低下時に配管を温めます。
毎年凍結を繰り返す場合は導入を検討する価値があります。
給湯器が凍った場合は自分で直せますか?
軽度の凍結であれば、自然解凍により復旧することがあります。
無理に操作すると故障の原因になります。
改善しない場合は、専門業者への相談が安全です。
マンションでも水道凍結は起こりますか?
マンションでも凍結は起こります。
特にベランダにある配管や共用部の露出配管は注意が必要です。
戸建て住宅だけの問題ではありません。
凍結による配管破裂は保険で補償されますか?
火災保険の水濡れ補償が適用される場合があります。
契約内容や免責条件によって異なります。
事前に保険内容を確認しておくことが重要です。
まとめ
水道凍結は冬場に誰でも直面する可能性があるトラブルです。
外気温の低下だけでなく、配管環境や使用状況が重なることで発生します。
事前に水を少量流す、配管を保温するなどの対策を行うことで、多くは防止できます。
凍結してしまった場合も、正しい方法で解凍すれば被害を抑えられます。
凍結は配管破裂や給湯器故障につながるため、予防意識が重要です。
寒波が予想される時期は、早めの確認と対策を行ってください。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。













