
和式トイレを洋式にする工事の注意点|追加費用を防ぐ確認ポイント
トイレ
更新日 : 2025年12月25日

富士水道センター編集部
和式トイレを洋式にしたいと感じたとき、最初に迷うのは方法と費用です。
工事でしっかり替えるのか、簡易タイプで座りやすくするのかによって、必要な準備も予算も変わります。
この記事では、和式トイレを洋式にする方法を整理し、工事が必要なケースと不要なケースの見分け方も解説します。
補助金や介護保険の考え方、業者に依頼するときの注意点まで触れるので、参考にしてみてください。
目次
和式トイレを洋式にしたいと感じる主な理由

和式トイレは、しゃがんで使うトイレです。
立ち座りの動作が増えるほか、足や腰に負担がかかるデメリットがあります。
そのため、トイレに向かう前から、なんとなく気が重くなる方もいるのではないでしょうか。
和式トイレは、掃除に手間がかかりやすい点も懸念点。
便器まわりに凹凸があり、ブラシが届きにくい構造になっているためです。
その結果、汚れが残りやすく、掃除を面倒に感じてしまう方も多く見られます。
和式トイレを洋式にする方法は大きく2つ

和式トイレを洋式にする方法は主に2つです。
ただし、住まいの状況や予算によって、ぴったりの方法は変わります。
ここでは、和式トイレを洋式にする代表的な方法を3つに分けてご紹介。
「工事でしっかり替える方法」と「工事をせずに対応する方法」があります。
工事で洋式トイレに入れ替える方法
和式トイレを洋式に替えるなら、いちばん確実なのは工事です。
便器の撤去だけでなく、段差の解消や配管調整まで含めて整えられます。
そのため、使い勝手を根本から変えたい場合に向いています。
一方で、費用がかさみやすい方法です。
床や壁の内装をどこまで直すかでも、見積もりは大きく動きます。
簡易タイプで洋式に近い使い方にする方法
工事をせずに、和式トイレを使いやすくしたい場合は簡易タイプがおすすめです。
和式便器の上に設置して、座って使えるようにする器具もあります。
費用を抑えたい場合や、賃貸住宅で大がかりな工事が難しい場合に検討される方法です。
ただし、安定性や掃除のしやすさは製品や設置条件で差が出ます。
毎日使う前提なら、ぐらつきや汚れの溜まりやすさも確認したいところです。
合わないまま使うと、負担が残る可能性もあります。
工事で和式トイレを洋式に入れ替える方法

工事で和式トイレを洋式に替えると、使い勝手を根本から見直せます。
段差の解消や配管調整まで含めて整えられるため、長く使う前提のご家庭におすすめ。
一方で、和式トイレは床の段差や便器の収まり方が現場ごとに違い、工事範囲が変わりやすい点が注意ポイントです。
施工の流れ
まずは現地で「段差」「排水位置」「床下の状態」を確認し、工事範囲を決めます。
埋め込みが深いタイプは解体が増えやすく、段差が小さいタイプは範囲を抑えやすい傾向が出ます。
工事前に見ておきたいポイント
- 床の段差が大きいか、便器が埋め込み式か
- 排水位置が合うか、配管調整が必要か
- 床が沈む、湿り気があるなど傷みのサインがあるか
- 温水洗浄便座を使うならコンセントがあるか
基本の作業工程
工事の流れは、大きく次の順で進みます。
- 養生(通路・室内の保護)
- 既存便器の撤去、段差の解体(必要な場合)
- 排水・給水の調整(位置、勾配、止水栓の状態確認)
- 洋式便器の設置、接続、通水・排水チェック
- 床や壁の復旧、清掃、最終確認
費用の目安
費用の内訳は、大きく「設備代」と「工事代」の2つです。
設備代は便器のグレードで差が出て、工事代は段差解体や配管調整の有無で変わります。
見積もりに入りやすい内訳
多くの見積りに入る内訳は以下のとおりです。
- 便器本体・便座(温水洗浄便座を含む場合あり)
- 既存便器の撤去、段差解体、廃材処分
- 配管調整(排水位置、給水管、止水栓など)
- 内装復旧(床下地、床材、壁紙の補修・張り替え)
追加費用につながりやすいポイント
以下は、状況によって追加費用として発生します。
- 埋め込みが深く、解体範囲が広い
- 排水位置が合わず、配管を動かす必要がある
- 床下や配管に傷みがあり、補修・交換が増える
- コンセントがなく、電源工事が追加になる
契約前に確認したいこと
業者とギャップが生まれないように、工事に入る前に以下のことを確認しておきましょう。
- 解体と復旧の範囲(床・壁をどこまで直すか)
- 配管調整の内容(「一式」の中身を説明してもらう)
- 追加が出る条件と、着手前の連絡ルール
- 保証の範囲(施工、製品、緊急時の連絡先)
施工日数
施工日数は、工事範囲で大きく変わります。
トイレは作業中に使えない時間が長くなるため、「何日か」だけでなく「いつからいつまで使えないか」を確認しておくと安心です。
施工日数の目安
施工日数は現場で変わりますが、日数が決まる要素は主に3つです。
先に次の3つだけ確認すると、自分がどこに近いかが掴みやすくなります。
- 床の段差は小さいか、それとも便器が埋め込み式で段差が大きいか
- 排水位置の調整が必要になりそうか
- 内装は部分補修で済ませたいか、床や壁まで張り替えたいか
この3つが「どれも軽い」なら当日完了寄りです。
段差解体や内装の張り替えが絡むほど、日数は伸びやすくなります。
当日だけで終わりやすい(半日〜1日)
床の段差が小さく、解体がほとんど出ないケースは当日で終わることがあります。
午前に開始して、夕方前後に復旧まで完了するイメージです。
内装も部分補修でまとめると、工程が増えにくくなります。
2日〜3日かかりやすい
便器が埋め込み式で段差解体が必要な場合や、床の下地から作り直す場合は2日以上になりやすい傾向にあります。
内装を床だけでなく壁まで張り替えると、復旧工程が増え、作業が分かれて進むためです。
結果として「解体に1日、復旧と設置に1日」といった流れになりやすくなります。
3日以上になることがある
予定が延びやすいのは、撤去後に床下の傷みが見つかり補修が増えるケースです。
排水管の移設や配管更新が必要になる場合も、工程が増えて日数が伸びます。
温水洗浄便座のためにコンセント増設など電気工事が加わる場合も、同様に余裕をもっておきましょう。
トイレが使えない時間の目安
トイレは、撤去から便器設置、通水確認が終わるまで基本的に使えません。
当日完了の工事でも、開始から少なくとも数時間は使用不可になります。
2日以上の工事では、初日は撤去と解体が中心になりやすく、夜まで使えない想定で準備しておくと安心です。
「何日か」だけでなく、「当日のどの時間帯が使えないか」まで確認しておきましょう。
簡易タイプで和式トイレを洋式にする方法

簡易タイプは、和式便器の上にかぶせて「座って使える状態」に近づけるアイテムです。
工事をしない前提で進めやすく、賃貸や短期間の利用でも検討しやすい選択肢になります。
一方で、和式便器の形状と相性が合わないと安定せず、使いにくさや危険につながる点が注意ポイントです。
施工の流れ
簡易タイプは「選ぶ→設置する→安定性を確認する」の順で進めます。
難しい作業は少ないものの、固定が甘いとズレやすいので、最後の確認が欠かせません。
設置までの手順
基本的な手順は以下のとおりです。
- 和式便器の形状と寸法を確認する(対応サイズをチェック)
- 設置面を掃除し、濡れや汚れを落とす
- 簡易タイプを便器の上に置き、位置を合わせる
- 付属の固定具やベルトでズレを防ぐ
- 座ってみて、ぐらつきや傾きがないか確認する
導入前に見ておきたいポイント
簡易タイプを検討している方は、以下の手をチェックしてみましょう。
- 便器の幅・長さが対応範囲に入っているか
- 便器まわりに段差や出っ張りがあり、ガタつきが出ないか
- 床が滑りやすく、踏ん張るとズレる環境ではないか
費用の目安
簡易タイプは、工事より費用を抑えやすい方法です。
ただし、製品の形状や固定方式で価格差が出ます。
「安いから」で選ぶと安定性が足りず、結局買い替えになるケースもあるので注意しましょう。
施工日数
簡易タイプは、基本的にその日のうちに導入できます。
作業自体は短時間で終わりますが、設置後の確認に少し時間を取ると安心です。
導入までの目安時間
- 設置作業:10〜30分程度
- 位置調整と固定の見直し:5〜15分程度
- 安定性チェック(座る・立つ動作):数回繰り返して確認
補助金や介護保険で費用負担を減らす方法

和式トイレを洋式にする工事は、費用負担が高くなりがちです。
そのため、使える制度があるかを先に確認しておきましょう。
対象になる制度は「介護保険」「国の補助事業」「税制優遇」の3つです。
ただし、制度ごとに条件と手順が違うため、順番を間違えると対象外になるので注意してください。
介護保険の住宅改修で対象になるケース
介護保険では、一定の住宅改修に対して支給を受けられます。
支給限度基準額は20万円で、自己負担割合に応じて7〜9割が支給される仕組みです。
トイレの改修は対象になり得るので、要支援・要介護認定がある場合は優先して確認したい制度です。
対象になりやすい工事内容
対象になるかどうかは、「安全に使うための改修か」で見られます。
段差解消や手すり設置は、トイレ改修で組み合わせやすい項目です。
和式から洋式への変更も、状況によって対象になり得ます。
- 段差の解消
- 手すりの取り付け
- 和式から洋式への変更(生活動作の改善が目的のケース)
申請の流れで押さえたい点
介護保険の住宅改修は、工事前の手続きが重要です。
先に工事をすると支給対象から外れる場合があるので注意してください。
まずはケアマネジャーや自治体窓口に相談し、必要書類と手順を確認します。
- 事前相談(ケアマネジャー、自治体窓口)
- 事前申請に必要な書類の準備(見積書、図面、理由書など)
- 承認後に工事を実施
- 完了後の書類提出で支給申請
国の補助事業で対象になるケース
国の補助は、年度ごとに対象と補助額が変わります。
最近は住宅省エネ系のキャンペーンで、節水型トイレなどが対象になっている事例があります(2025年12月時点)。
トイレの洋式化そのものが直接の対象にならない場合もあるので、何が補助対象かを先に見ておくと話が早いです。
対象が「設備」に紐づくパターン
補助は、設備に条件が付くことがあります。
この場合は、対象製品の型番や要件が決まっている形です。
交換予定の便器が対象かどうかを確認してから選ぶと、やり直しを避けられます。
- 節水型トイレなど、対象設備として登録された製品か
- 便器と便座の組み合わせ条件があるか
- 申請は登録事業者経由か(本人申請ではない制度もあります)
税制優遇で負担を減らせるケース
補助金だけでなく、確定申告で控除を受けられる制度もあります。
代表例が、一定のバリアフリー改修を行った場合の税額控除です
適用要件が細かいので、工事前に「対象工事」「金額条件」「書類」を揃えられるかを確認します。
控除の対象になりやすい改修
税制優遇は、工事の性質が「バリアフリー改修」に当たるかで判断されます。
トイレの段差解消や手すり設置、洋式化が例として挙げられています。
条件に合うなら、補助金と並行して検討する価値があります。
制度を使うときの注意点
制度は「申請の順番」と「証拠書類」で結果が変わります。
特に多いのが、工事後に調べて申請できないパターンです。
使える可能性があるなら、契約前に確認しましょう。
失敗を避けるチェック項目
申請が通らない原因は、だいたいここに集約されます。
業者に任せきりにせず、最低限の確認だけはしておくと安心です。
- 工事前申請が必要な制度か(介護保険は要注意)
- 見積書・領収書・工事写真など、提出書類を用意できるか
- 補助金を受けた場合、税の計算で差し引きが必要か
便器選びで後悔しないためのポイント

和式トイレを洋式に替えるとき、工事内容と同じくらい大切なのが便器選びです。
便器は種類が多く、機能の違いも分かりにくいため、「付いていれば安心」で選ぶと使いにくさが残る場合があります。
先に生活に合う条件を決めておきましょう。
タンクあり・タンクなしの違い
洋式トイレはタンクの有無で、手洗いの扱いと設置後の印象が変わります。
手洗いをトイレ内で完結させたい場合は、タンクありがよいでしょう。
一方で、空間をすっきり見せたい場合はタンクなしがおすすめです。
温水洗浄便座を付けるなら電源とスペースを確認
温水洗浄便座を付けたい場合は、コンセントの有無と位置が重要です。
トイレ内にコンセントがないと電気工事が必要になり、便器の設置位置によってはコードが届かないこともあります。
延長コードでの対応は、見た目だけでなく安全の観点から避けたいところです。
掃除のしやすさは「形」と「継ぎ目」で決まる
掃除のしやすさは、モデルによって差が出ます。
汚れが溜まりやすい形だと、せっかく洋式にしても掃除の手間が減りません。
フチ裏の作りや外形の凹凸、便座まわりの拭き取りやすさを見ておくと、日々の負担を減らしやすくなります。
節水性能は家族の人数で考える
節水型は魅力に見えますが、効果の感じ方は家族の人数や使用頻度で変わります。
また、水量が合わないとつまりが起こることも。
数値だけで決めず、今の不満が水量なのか、汚れやすさなのかを整理して選ぶと失敗を減らせます。
トイレ空間に合うサイズを先に決める
洋式トイレを設置する際には、サイズの確認が必要です。
和式トイレはスペースが限られることが多く、設置後の窮屈さは「ドアの干渉」と「足元スペース」で起きやすくなります。
現地調査のときに、入口の開き方や壁との距離も含めて確認しておくと安心です。
DIYで和式トイレを洋式にできるか

和式トイレを洋式にしたいとき、「自分でできないか」と考える方もいます。
ただ、工事での洋式化はDIY向きではありません。
給排水に手を入れる工程が入りやすく、水漏れや詰まりが起きたときの影響が大きいためです。
一方で、工事を伴わない範囲ならDIYでできることもあります。
ここでは「自分でできる範囲」と「業者に任せたい範囲」を分けて整理します。
DIYで現実的なのは工事不要の対策
DIYで取り組みやすいのは、簡易タイプの導入です。
便器を撤去せず、座って使える状態に近づける方法なら、作業の難易度を抑えられます。
ただし、ぐらつきやズレが残ると危険につながるため、設置後の安定性チェックは欠かせません。
工事での洋式化はDIYだと失敗が起きやすい
和式から洋式への入れ替えは、撤去・解体・配管調整・復旧が絡みます。
このうち配管調整は、失敗したときの被害が大きい作業です。
水漏れは床下に回りやすく、気づいたときには補修範囲が広がっているケースもあります。
また、段差の解体や床の下地づくりが必要な現場では、便器の固定が甘くなりやすく、ガタつきや不具合の原因になります。
電源がない場合はDIYで完結しない
温水洗浄便座を付けたい場合、トイレ内にコンセントが必要です。
電源がない場合は電気工事が必要になり、資格が関わる作業が混ざります。
無理な配線は安全面の不安につながるため、ここは業者の領域と考えたほうが安心です。
DIYか業者かを決める判断基準
判断の軸は「給排水に触れるかどうか」です。
便器の撤去や排水位置の調整が絡むなら、業者に任せるほうが安全です。
逆に、一時的に座って使える状態を作りたい場合や、立ち座りの不安が中心の場合は、工事不要の方法から試す選択肢もあります。
失敗しやすいケースと対策

和式トイレを洋式にすると、使いやすさが大きく変わります。
ただ、確認が甘いと「想像と違った」と感じることも。
ここでは、起きやすい失敗例と、事前にできる対策を整理します。
思ったより費用がかかった
費用が想定より上がる理由は、工事範囲が広がるためです。
特に多いのは、段差の解体が大きいケースと、配管補修が必要になったケース。
内装をどこまで直すかでも金額が変わります。
対策としては、見積もりの段階で範囲を揃えて比較することが大切です。
段差解体、配管調整、内装復旧の範囲を明記してもらうと、比較が楽になります。
追加が出る可能性があるなら、発生条件と連絡のタイミングを決めておくと安心です。
便器のグレードは「欲しい機能」から絞り、予算の上振れを抑える視点も持っておきましょう。
工期が伸びてトイレが使えない時間が増えた
工期が伸びるのは、床下の補修が追加になった場合に見られます。
撤去して初めて状態が分かることがあり、そこから工程が増えるためです。
集合住宅だと作業時間帯の制約が影響し、思ったより進まないケースもあります。
対策としては、工事日数の目安だけでなく、当日の使用可否の時間帯まで確認しておくことが重要です。
代替手段を先に決めておくと、当日のストレスを減らせます。
集合住宅の場合は、管理規約と作業可能な時間帯も合わせて確認しておくと安心です。
仕上がりが狭く感じた、使いにくさが残った
和式トイレは空間が小さい家もあります。
そのため、洋式トイレに変えたときに、窮屈に感じてしまうことも。
ドアの干渉や手洗いの位置も、使い勝手に影響します。
対策としては、便器のサイズだけでなく動線まで含めて確認することが大切です。
現地調査のときに、普段の動き方や困っている動作を伝えると提案が変わります。
タンクあり・なしで奥行きの差を比較し、手すりを付ける予定があるなら位置も含めて検討しましょう。
工事中のトイレはどうする?使えない時間と代替手段の考え方

和式トイレを洋式にする工事では、作業中は基本的にトイレが使えません。
「当日だけの工事でも何時間か使えない」「2日以上の場合は初日はほぼ使えない」といったケースが出るため、先に代替手段を決めておくと安心です。
ここでは、使えない時間の捉え方と、現実的な代替手段を整理します。
トイレが使えないのはいつからいつまで?
工事は、養生のあとに便器の撤去と解体に入ります。
このタイミングから、便器を設置して通水・排水確認が終わるまで、トイレは使えないと考えておきましょう。
途中で「一時的に使える」場面があるかどうかは現場次です。
見積もりの確認と同時に、当日の使用不可の時間帯を聞いておくと予定が立てやすくなります。
代替手段は3つのパターンで考える
工事中の代替手段は、現実的には次の3パターンに分かれます。
自宅の状況と家族構成で、無理のない方法を選びましょう。
近隣のトイレを使う
スーパー、駅、商業施設など、徒歩圏で使えるトイレを先に把握しておくと安心です。
小さなお子さんや高齢者がいる場合は、距離だけでなく「確実に使えるか」「段差が少ないか」も確認しておくと不安が減ります。
家族や近所の協力を借りる
工事が長引く可能性があるなら、家族宅で一時的に用を足す選択肢も現実的です。
とくに初日が丸ごと使えない想定なら、日中だけでも移動できるよう準備しておくと安心です。
仮設トイレを検討する
近隣のトイレが遠い場合や、外出が難しい場合は、仮設トイレの手配が候補になります。
ただし、設置スペースや搬入経路、におい・衛生面の管理が必要です。
業者側で手配できるか、別途費用がかかるかも含めて、早めに相談しておきましょう。
よくある質問(FAQ)

和式トイレを洋式にする話は、費用や工期だけでなく細かい不安が出やすい内容です。
事前に疑問が整理できると、見積もりや現地調査のときに確認しやすくなります。
ここでは、相談の場面でよく出る質問をまとめます。
工事期間はどのくらいかかりますか
工事期間は、段差の解体が必要かどうかで変わります。
配管調整や内装の復旧範囲でも、作業日数が変わるためです。
現地調査の段階で、工事日数とトイレが使えない時間帯をセットで確認します。
工事中はトイレをまったく使えませんか
基本的には使えない前提で考えたほうが安心です。
代替手段を決めておくと、当日の負担が減ります。
賃貸でも和式トイレを洋式にできますか
賃貸でも可能性はあります。
ただし、原状回復や管理会社の許可が必要になるケースが多いです。
工事が難しい場合は、簡易タイプや補助具で負担を減らす方法が現実的です。
費用はどれくらいを見ておけばいいですか
費用は、便器のグレードと工事範囲で変わります。
段差の解体、配管調整、内装復旧が重なると高くなりやすい点に注意が必要です。
見積もりは総額だけでなく、どこまで含まれるかを確認します。
見積もりを取るときに何を伝えればいいですか
状況が分かる情報を先に共有すると話が早いです。
段差の有無、トイレの広さ、ウォシュレットを付けたいかどうかは特に重要です。
可能なら、トイレ全体と便器まわりの写真も役立ちます。
ウォシュレットは付けられますか
付けられる場合が少なくありません。
ただし、トイレ内にコンセントがない場合は電気工事が必要になります。
電源の位置と、便器の設置位置の関係も確認しておくと安心です。
簡易タイプは安全に使えますか
設置条件が合えば使えます。
一方で、形状が合わないとぐらつきが出て危険です。
購入前に対応サイズと固定方法を確認し、設置後に安定性をチェックします。
補助金や介護保険は使えますか
条件に合えば使える場合があります。
介護保険は工事前の申請が必要になることが多いので、早めの確認が重要です。
補助制度は自治体や年度で変わるため、契約前に窓口へ確認します。
工事後に水漏れしたらどうなりますか
施工保証や製品保証の範囲で対応される場合があります。
ただし、保証範囲や連絡窓口は業者によって違います。
契約前に、保証の期間と対象、緊急時の連絡方法を確認しておくと安心です。
まとめ
和式トイレを洋式にする方法は、工事で入れ替える方法と簡易タイプで座れる形に近づける方法の2つです。
どれが合うかは、床の段差、配管の位置、住まいの条件で変わります。
迷った場合は「長く快適に使いたいか」「工事ができる環境か」を軸に考えてみましょう。
工事での洋式化は、使い勝手を根本から変えたい場合に向きます。
段差解消や配管調整まで整えられる一方で、費用と工期には幅があります。
見積もりを比べるときは、総額だけでなく工事範囲と追加費用の条件を確認しておくと安心です。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。












