
トイレ掃除にクエン酸が効きすぎる!? 重曹との最強タッグで驚くほどピカピカに
トイレ
更新日 : 2025年11月10日

富士水道センター編集部
トイレの黄ばみや尿石、ツンとした臭い……。
そんな悩みを手軽に解決してくれるのが、クエン酸を使ったトイレ掃除。
自然由来の酸の力で汚れを中和し、環境にも優しく安心して使えるのが魅力です。
この記事では、クエン酸の効果やスプレーの作り方、重曹との使い分け、注意点までわかりやすく解説します。
毎日の掃除に取り入れて、トイレをすっきり清潔に保ちましょう。
目次
クエン酸でトイレ掃除できる?効果と特徴

トイレの黄ばみや尿石、ツンとしたアンモニア臭。
こうした汚れやニオイの多くは「アルカリ性」でできています。
そこに酸性の「クエン酸」を使うことで、化学反応により汚れを中和し、浮かせて落とすことができるのです。
クエン酸はレモンや柑橘類などに含まれる天然成分で、環境にも優しく安全性が高いのが特徴。
市販の酸性洗剤と違い、手肌への刺激も少なく、トイレ掃除のナチュラル洗剤として人気があります。
とくに次のような汚れに効果的です。
- 尿石(白く固まったカリカリ汚れ)
- 黄ばみや黒ずみの原因となるアルカリ汚れ
- アンモニア臭の軽減
黒カビや皮脂汚れなどの酸性汚れには効果が薄いため、クエン酸は「トイレの黄ばみ・臭い対策専用」として使うのがおすすめです。
クエン酸スプレーの作り方と使い方

トイレ掃除でいちばん使いやすいのが「クエン酸スプレー」です。
市販のクエン酸スプレーを使ってもいいですが、粉末のクエン酸を使えば、コスパよく自分で簡単に作れます。
クエン酸スプレーの作り方
トイレ掃除に欠かせない「クエン酸スプレー」は、自宅でも簡単に作ることができます。
市販のものも便利ですが、粉末タイプのクエン酸を使えばコストを抑えながら、いつでも新鮮なスプレーを用意できます。
作り方はとてもシンプルです。
- スプレーボトルに水100mlを入れる
- クエン酸を小さじ1加える
- フタをしっかり閉めて、軽く振って溶かす
冷暗所で保管し、できれば1週間以内に使い切りましょう。
長期間放置すると雑菌が繁殖したり、効果が落ちたりすることがあります。
また、ボトルの素材にも注意が必要です。
アルコール用スプレーなど、一部の容器は酸性に弱く変質する場合があります。
耐酸性のボトルを使用し、ラベルに「クエン酸スプレー」と明記しておくと安心です。
クエン酸スプレーのおすすめの使い方
作ったクエン酸スプレーは、トイレのさまざまな場所で大活躍。
とくに黄ばみや尿石、アンモニア臭などの「アルカリ性の汚れ」に効果的で、使い方を少し工夫するだけで汚れ落ちがぐんと良くなります。
まずは便器内の掃除です。
以下のように「パック」する使い方をすれば、頑固な汚れも落ちやすくなります。
- 汚れが気になる部分にクエン酸スプレーをたっぷり吹きかける
- トイレットペーパーを重ねて汚れを覆う
- そのまま10分ほど放置して、クエン酸の酸が汚れを中和するのを待つ
- 時間をおいたら、ブラシでやさしくこすり落とす
この方法なら、しつこくこびりついた尿石もやわらかくなり、力を入れずに落としやすくなります。
床や壁など、臭いがつきやすい部分にもスプレーは有効です。
アンモニア臭の原因となる飛び散り汚れに直接吹きかけ、乾いた布でしっかり拭き取ってください。
クエン酸の酸性成分がニオイを中和し、トイレ全体の空気がすっきりします。
なお、便座やタンク周りの掃除に使う場合は、素材への影響を考えて長時間の放置は避けるのが鉄則です。
重曹とどっちがいい?汚れ別の使い分け

「トイレ掃除にはクエン酸と重曹、どちらがいいの?」という疑問を持つ方も多いでしょう。
実は、汚れの性質によって得意・不得意が違うため、場所や目的に合わせて使い分けるのが正解です。
クエン酸が得意な汚れ
クエン酸は酸性の性質を持ち、アルカリ性の汚れを中和して落とします。
トイレで特に効果を発揮するのは、以下のような汚れです。
- 尿石(白く固まったカリカリ汚れ)
- 黄ばみ
- アンモニア臭
- 水垢の輪
これらは「アルカリ性汚れ」であり、クエン酸を吹きかけて数分置くだけで、汚れがやわらかくなり、ブラシでこすれば落ちやすくなります
重曹が得意な汚れ
一方、重曹は弱アルカリ性で、酸性汚れに強いのが特徴です。
皮脂汚れや黒ずみなどの「ぬめり汚れ」に向いており、便座・床・タンクまわりの拭き掃除に使うと効果的です。
- 皮脂汚れ
- 黒ずみ(カビ以外)
- 手垢
- 軽い臭い
粉末のまま使えば研磨効果があり、こびりつき汚れの軽い磨き落としにも使えます。
クエン酸と重曹を組み合わせるときの注意点
「両方を混ぜて使うと泡が出て汚れが落ちやすくなる」とよく言われますが、これは少量ずつ使う場合のみ有効です。
便器の中で反応させるなら安全ですが、密閉空間で混ぜすぎるとガスが発生して危険です。
安全に使うためにも、使うときには少量ずつにしてください。
使用する際には換気を忘れずに。
使い終えたらすぐに落としましょう。
重曹とクエン酸は、どちらも環境にやさしいナチュラル洗剤です。
それぞれの得意分野を理解し、汚れのタイプに合わせて上手に使い分けましょう。
毎日できるクエン酸掃除のコツ

クエン酸は「週末の大掃除」だけでなく、毎日のちょっとしたお手入れにも使えます。
汚れをためないことで、トイレをいつも清潔に保てるうえ、強い洗剤を使う回数も減らせます。
ポイント① 朝・夜どちらかの“習慣化”がコツ
トイレの使用後や帰宅後など、決まったタイミングで軽くスプレーするだけでOKです。
床や壁に吹きかけてサッと拭くだけでも、アンモニア臭の予防になります。
一度にまとめて掃除するより、「1日1分」を続けるほうが汚れが蓄積しません。
ポイント② トイレットペーパー掃除で時短
わざわざ掃除道具を用意しなくても、トイレットペーパーがあれば十分。
- クエン酸スプレーを汚れ部分に吹きかける
- トイレットペーパーで軽く拭き取る
- 仕上げに水を流す
手軽にできるうえ、使い捨てなので衛生的です。
毎日の“ながら掃除”として取り入れると、汚れがこびりつく前に防げます。
ポイント③ 便座や床の臭い対策にも
アンモニア臭の原因は、目に見えない尿の飛び散りです。
クエン酸スプレーをティッシュや布に含ませて、便座の裏や床を拭きましょう。
酸の力で臭いを中和でき、トイレ全体がすっきりとした空間に保たれます。
ポイント④ スプレーの置き場所を決めておく
続けるコツは「目に入る場所」に置いておくこと。
便器横や棚の上など、手の届く位置にクエン酸スプレーを常備すれば、思い立ったときにすぐ掃除できます。
ダイソーやウタマロでも代用できる?

「クエン酸スプレーをわざわざ買うのは面倒」「家にある洗剤で代用できないの?」
そんな声も多いですよね。
ここでは、身近なアイテムでの代用可否をわかりやすくまとめます。
100均(ダイソーなど)のクエン酸でもOK
100円ショップで販売されている粉末タイプのクエン酸は、成分としては市販品とほぼ同じです。
純度が高く、便器や床の掃除にも安心して使えます。
コスパが良く、気軽に試せるのも魅力です。
- 粉末タイプを水に溶かしてスプレーにする
- 詰め替えボトルも同じ売り場でそろう
- コストは1回あたり数円程度
ただし、酸に弱い素材のスプレーボトルを使うと劣化の恐れがあるため、耐酸性の容器を選びましょう。
ウタマロクリーナーは中性洗剤
人気の「ウタマロクリーナー」もトイレ掃除でよく使われますが、こちらは中性洗剤。
酸性のクエン酸とは性質が異なり、尿石や黄ばみなどのアルカリ性汚れには効果が限定的です。
- 手垢や皮脂汚れなどの軽い汚れには◎
- 尿石や黄ばみ落としには△(効果は弱め)
- クエン酸と混ぜて使うのはNG(反応を打ち消す)
汚れの性質に合わせて、「ウタマロ=日常の軽い掃除」「クエン酸=頑固な汚れ対策」と使い分けるのがおすすめです。
クエン酸を使うときの注意点

クエン酸は自然由来で安全性の高い成分ですが、使い方を誤るとトラブルになることもあります。
とくに混ぜ方や使う場所を間違えると危険なので、以下のポイントをしっかり押さえましょう。
注意① 塩素系洗剤と混ぜない
「混ぜるな危険」と書かれた洗剤との併用は絶対にNGです。
クエン酸(酸性)と塩素系洗剤(アルカリ性)を混ぜると、有毒な塩素ガスが発生します。
- ハイター・カビキラーなどの塩素系製品とは一緒に使わない
- 別の洗剤を使ったあとにクエン酸を使う場合は、しっかり水で流してから
- 密閉された空間では特に注意
安全のためにも、「今日はクエン酸だけ」「今日は塩素系だけ」と日を分けて使うのがおすすめです。
注意② 金属部分には使わない
クエン酸は酸性のため、金属部分に長時間触れるとサビや変色の原因になります。
とくに以下の部分には注意しましょう。
- 便座の留め具やボルト
- タンクの金属部品
- 水栓やネジ
これらの部分は直接スプレーせず、布やティッシュにクエン酸を含ませて軽く拭く程度にとどめるのが安全です。
注意③ 換気を忘れずに
どんな洗剤を使うときも同じですが、換気は必須です。
クエン酸自体は刺激が少ないものの、汚れを分解するときに発生するニオイやガスで気分が悪くなることがあります。
- 窓を開ける、または換気扇を回す
- マスクを着用して長時間吸い込まないようにする
安心して使うためにも、作業中は常に空気を入れ替えましょう。
注意④ 濃度と放置時間を守る
クエン酸を濃くしすぎたり、長時間放置すると、素材を傷めることがあります。
スプレーの濃度は「水100mlにクエン酸小さじ1」が基本です。
また、便座や床などの樹脂部分は10分以内に拭き取りましょう。
よくある質問(FAQ)

最後によくある質問をまとめました。
- Q1. クエン酸はどのくらいの頻度で使えばいい?
- Q2. クエン酸スプレーはどこで買える?
- Q3. クエン酸と重曹は混ぜても大丈夫?
- Q4. 金属部分に使ってもいい?
- Q5.トイレ掃除にクエン酸と重曹、どっちを使えばいい?
- Q6.クエン酸でトイレ掃除をするとき、お湯を使うと効果が上がりますか?
- Q7.クエン酸で掃除してはいけない場所はありますか?
- Q8.クエン酸スプレーはどのくらいの期間使えますか?
それぞれ回答していきます。
Q1. クエン酸はどのくらいの頻度で使えばいい?
トイレ掃除にクエン酸を使う頻度は週1〜2回が目安です。
黄ばみや尿石はすぐに再付着するため、定期的にスプレーして拭き取ることで、頑固な汚れを防げます。
臭いが気になるときは、毎日床や便座裏に軽くスプレーするのも効果的です。
Q2. クエン酸スプレーはどこで買える?
クエン酸は、ドラッグストア・スーパー・100円ショップ(ダイソー・セリアなど)で簡単に手に入ります。
粉末タイプを買って水に溶かせばコスパも抜群。
手作りが面倒な場合は、市販の「トイレ用クエン酸スプレー(無印良品・レックなど)」を選ぶのもおすすめです。
Q3. クエン酸と重曹は混ぜても大丈夫?
少量ずつ反応させる分には問題ありませんが、密閉空間での混合はNG。
泡が発生して汚れを浮かせる効果がありますが、ガスがこもると危険です。
使うときは換気をし、反応後はすぐに水で流しましょう。
Q4. 金属部分に使ってもいい?
金属部分に長時間つけるとサビや変色の原因になります。
また、便座や樹脂素材も酸に弱いため、スプレーしたら10分以内に拭き取るのが安心です。
どうしても不安な場合は、目立たない場所で試してから使いましょう。
Q5. トイレ掃除にクエン酸と重曹、どっちを使えばいい?
どちらも安全で便利ですが、落としたい汚れの性質によって使い分けるのがポイントです。
尿石や黄ばみなどアルカリ性の汚れには「クエン酸」、皮脂汚れや黒ずみなど酸性汚れには「重曹」がおすすめです。
両方を混ぜる場合は少量ずつにし、換気を忘れずに行いましょう。
Q6. クエン酸でトイレ掃除をするとき、お湯を使うと効果が上がりますか?
はい。
ぬるま湯(40℃前後)を使うと、クエン酸がより溶けやすくなり、汚れの分解力が高まります。
ただし熱湯はNG。
便座や樹脂部分を傷める可能性があるため、やや温かい程度のお湯を使うのが安全です。
Q7. クエン酸で掃除してはいけない場所はありますか?
あります。
金属部分(ボルト・水栓)や大理石素材は酸に弱く、サビや変色の原因になります。
また、塩素系洗剤との併用も厳禁です。有毒ガスが発生するおそれがあるため、必ず単独で使用しましょう。
Q8. クエン酸スプレーはどのくらいの期間使えますか?
手作りスプレーは約1週間以内に使い切るのが理想です。
時間が経つと雑菌が繁殖しやすくなり、効果も落ちてしまいます。
防腐剤が入っていないため、冷暗所で保管し、定期的に作り直すようにしましょう。
【まとめ】クエン酸でトイレを清潔に保つポイント
クエン酸は、自然由来でありながら尿石や黄ばみ、アンモニア臭といったアルカリ性の汚れに強い万能洗剤です。
重曹との違いを理解し、汚れのタイプに合わせて使い分けることで、より効率よくトイレを清潔に保てます。
- 水100mlに対してクエン酸小さじ1のスプレーを作る
- 汚れ部分をトイレットペーパーでパックして10分放置
- 金属部分や樹脂には長時間つけない
- 塩素系洗剤とは絶対に混ぜない
こうした基本を守れば、強い薬剤を使わなくても清潔で安心な空間を維持できます。
毎日少しずつのクエン酸掃除が、結果的にいちばん手間のかからない方法です。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。












