
洗濯機の水漏れ、放置は絶対NG|発生箇所別の原因と今すぐできる対処法を一挙解説
水のトラブル
更新日 : 2026年06月30日

富士水道センター編集部
ある日突然、洗濯機の周りが水浸しになっていたら……そのまま放置すると床の傷みや階下への浸水、さらには感電・火災のリスクまで生じます。
この記事では、洗濯機の水漏れが起きたときの応急処置から、発生箇所別の原因・対処法、修理費用の目安、そして予防策まで、プロの視点でわかりやすく解説します。
目次
洗濯機の水漏れを発見したら、まず「この3ステップ」を

洗濯機からの水漏れに気づいたとき、パニックになって誤った行動をとってしまうと被害が拡大します。
まずは落ち着いて、以下の3つの手順を順番に実行してください。
応急処置の速さが、被害の大きさを左右します。
ステップ1:電源を切ってコンセントを抜く
洗濯機の運転中に水漏れを発見した場合、最初にすべきことは電源をオフにして、コンセントからプラグを抜くことです。
水が電子部品に触れると、ショートや過熱が起き、火災や感電の原因になります。
なお、コンセント周辺がすでに濡れている場合は感電のリスクがあるため、ゴム手袋を着用してからブレーカーを先に落とし、その後にプラグを抜いてください。
安全確保を最優先に行動しましょう。
ステップ2:蛇口と元栓を閉める
電源を切ったら、給水ホースにつながっている蛇口をすぐに閉めます。
これ以上水が供給されるのを止めることで、被害の拡大を防げます。
蛇口を閉めても水漏れが止まらない場合は、水道の元栓を閉める必要があります。
一戸建ての元栓は玄関付近のメーターボックス内、マンションの場合は玄関ドア横のパイプシャフト内にあるのが一般的です。
元栓は時計回りに回すと閉まります。
ステップ3:床の水をすぐに拭き取る
蛇口と元栓を閉めて水の供給を止めたら、床に広がった水をバスタオルや雑巾で素早く拭き取ります。
濡れた床を放置すると、床材が傷んだりカビが発生したりするだけでなく、アパートやマンションでは階下への浸水トラブルに発展する可能性もあります。
床を拭きながら、蛇口・給水ホース・洗濯機本体・排水ホースの順に乾いたタオルで水分を拭き取っていくと、水漏れの発生箇所を特定する手がかりにもなります。
タオルが濡れた箇所が、水漏れの原因である可能性が高いです。
【洗濯機の水漏れ】発生箇所別の原因と対処法

洗濯機の水漏れは、「どこから漏れているか」によって原因と対処法がまったく異なります。
主な発生箇所は、蛇口付近・給水ホース・排水ホース・洗濯機本体・洗濯機の底の5か所です。
それぞれの原因と、自分でできる対処法を詳しく見ていきましょう。
蛇口付近・ニップルからの水漏れ
蛇口と給水ホースをつなぐ部品を「ニップル」といいます。
ニップルには「4つのネジで固定するタイプ」と「ナットで固定する蛇口一体タイプ」の2種類があります。
4つネジタイプはネジの緩み、蛇口一体タイプはナットの緩みが水漏れの主な原因です。
ネジはドライバーで均等に締め直し、ナットはレンチで締め直すことで解消できる場合があります。
それでも水漏れが止まらない場合は、ニップル内部のゴムパッキンが劣化している可能性があります。
パッキンはホームセンターで購入でき、同じ形状・サイズのものと交換してください。
なお、ニップルの一般的な寿命は10〜15年程度です。
ストッパー付きのニップルに交換しておくと、万が一給水ホースが外れても自動で水が止まるため、より安心です。
蛇口本体・蛇口と壁の間からの水漏れ
蛇口のハンドル部分からの水漏れは、内部の「三角パッキン」の劣化が主な原因です。
吐水口のパイプ付け根からの水漏れは「Uパッキン」の劣化が疑われます。
いずれも新しいパッキンに交換することで対処できますが、作業前には必ず止水栓を閉めておいてください。
蛇口と壁の間から水漏れしている場合は、壁に蛇口を取り付ける際に巻く「シールテープ」の劣化が原因です。
古いシールテープを剥がしてネジ山の汚れを落とし、時計回りに5〜6周を目安に新しいテープを巻き直します。
ただし、シールテープを巻き直しても水漏れが止まらない場合は、壁の内部の配管が劣化しているおそれがあり、自分では対処できないため専門業者への依頼が必要です。
給水ホースからの水漏れ
給水ホース本体にひび割れや破損がある場合は、新しいホースへの交換が必要です。
給水ホースはホームセンターでも汎用品が購入でき、メーカーの純正部品も利用できます。
すぐに交換できない場合の応急処置として、ビニールテープをひび割れ部分に巻く方法もありますが、あくまでも一時的な対処です。
また、給水ホース内部にゴミやサビが詰まっていると水圧が高まり、ホースの劣化や水漏れを引き起こすことがあります。
定期的にホースを外して内部を洗浄することで、詰まりを予防できます。
排水ホース・排水口からの水漏れ
排水ホースと排水口をつなぐL字型の部品を「排水エルボ」といいます。
洗濯機の振動によって排水エルボとの接続部が緩むと、正常に排水されず水漏れの原因になります。
まずは接続部がきちんとはまっているか確認し、緩んでいればしっかりと接続し直しましょう。
排水ホース自体にひび割れや破損がある場合は、ホースの交換が必要です。
排水ホースはお手入れをしている場合で5年、お手入れをしていない場合は2〜3年が交換の目安とされています。
なお、排水ホースの交換は接続口の位置によっては洗濯機本体を動かす必要があり、危険を伴う作業になるため、集合住宅にお住まいの方や自信のない方は専門業者に依頼することをおすすめします。
排水口に髪の毛・ホコリ・石けんカス・繊維くずが詰まっている場合も、排水がうまく流れずに水漏れが発生します。
特にドラム式洗濯機は排水の勢いが弱いため、排水口が詰まりやすい傾向があります。
定期的に排水口を掃除する習慣をつけましょう。
洗濯機本体・底からの水漏れ
洗濯機本体や底部分から水漏れしている場合、以下の3つの原因が考えられます。
- 洗剤ケースの詰まり
- ゴミ取り(糸くず)フィルターの詰まり
- パルセーターの摩耗
洗剤ケースに固まった洗剤が蓄積すると、水の流れをせき止めて水漏れの原因になります。
ケース本体とその格納部分を丁寧に水洗いすることで解消できる場合があります。
ゴミ取りフィルターが目詰まりすると、排水ホースにゴミがたまり、最終的に水が逆流してあふれてきます。
フィルターは古い歯ブラシなどで定期的に掃除し、パッキン部分のゴミも取り除いておきましょう。
パルセーターとは縦型洗濯機の底にある回転羽根のことで、経年劣化によって摩耗すると軸とのかみ合わせが悪くなり、水漏れが生じます。
この場合は部品の交換が必要で、メーカーへの修理依頼が一般的な対処法です。
また、洗濯機を長期間使用していると洗濯槽自体に穴があくこともあるため、洗濯槽の破損が疑われる場合もメーカーへの相談が必要です。
修理か買い替えか?洗濯機の寿命サインを見極めよう

応急処置や修理を行っても水漏れが繰り返される場合、洗濯機自体が寿命を迎えているサインかもしれません。
内閣府の消費動向調査(2025年3月実施)によると、電気洗濯機の平均使用年数は約10年とされています。
10年以上使用している洗濯機で水漏れが発生した場合は、修理費用と新品購入費用を比較した上で、買い替えも真剣に検討しましょう。
買い替えを検討すべき洗濯機の劣化・故障サイン
以下のような症状が複数見られる場合は、洗濯機の寿命が近づいているサインです。
- 電源が入らない
- 洗濯中に途中で止まる
- これまでとは異なる異音がする
- 脱水がうまくできない
- 洗濯物に嫌なにおいがつく
- 乾燥機能が正常に作動しない
- 電源コードやプラグが熱くなる
特に電源コードやプラグが熱くなっている状態は、発火・火災の危険があります。
すぐに使用を中止して、メーカーの問い合わせ窓口に連絡してください。
また、修理費用が洗濯機本体の購入価格の半額を超えるような場合は、新しい機種への買い替えが経済的にも合理的な選択といえます。
新しい機種に買い替えることで節水・節電効果も期待でき、長期的にはコスト削減につながることもあります。
洗濯機の買い替えには下取りサービスの活用を
洗濯機は一般ごみとして処分することができず、家電リサイクル法に基づいた適切な処理が必要です。
新しい洗濯機を購入する際は、販売店の下取りサービスを活用することで、古い洗濯機の処分と新機種の購入を同時にスムーズに進められます。
壊れていたり古かったりしても引き取ってもらえるサービスもあるため、買い替えの際は事前に確認してみましょう。
洗濯機の水漏れを防ぐ5つの予防策

洗濯機の水漏れは、日常的なちょっとした心がけで多くの場合予防することができます。
以下の5つのポイントを実践して、水漏れトラブルを未然に防ぎましょう。
予防策1:洗濯物を詰め込みすぎない
洗濯槽に規定量を超えた洗濯物を入れると、運転中の振動が大きくなり、排水エルボや接続部が緩む原因になります。
さらに内部の部品にも過剰な負荷がかかり、故障リスクが高まります。
取扱説明書に記載された容量の7〜8割程度を目安に洗濯することで、過負荷を防ぎつつ、洗浄力も高く保てます。
洗濯量が増えてきたと感じたら、容量の大きな機種への買い替えも選択肢の一つです。
予防策2:使用後は毎回蛇口を閉める
洗濯が終わるたびに蛇口を閉めることを習慣にしましょう。
蛇口を開けっ放しにしておくと、常に給水ホースやパッキンに水圧がかかり続け、劣化を早める原因になります。
また、万が一ニップルが外れてしまった場合でも、蛇口が閉まっていれば床が水浸しになる事態を防げます。
さらに、ストッパー付きの自動止水ニップルを設置しておくと、ホースが抜けた際に自動で水が止まるため、より安心です。
予防策3:定期的に掃除・点検をする
ゴミ取りフィルターは1〜2週間に1回、洗剤ケースは2〜3か月に1回を目安に掃除することをおすすめします。
また、排水ホースや排水口も1か月に1回程度確認し、詰まりや汚れがあれば早めに取り除きましょう。
定期的な掃除のタイミングに合わせて、給水ホース・排水ホースの接続部のネジやナットに緩みがないかも点検すると、水漏れを予防できます。
排水ホースの勾配(向き)にも注意し、逆勾配になっていないかも確認してください。
予防策4:洗剤・柔軟剤は適量を守る
洗剤や柔軟剤を多く使えば洗浄効果が上がるわけではありません。
規定量を超えて使用すると、溶け残った洗剤が排水ホースや排水口に蓄積し、詰まりによる水漏れの原因になります。
パッケージに記載された適量を守ることが、洗濯機を長持ちさせる基本です。
予防策5:防水パンや水漏れ防止グッズを活用する
洗濯機の下に「防水パン(洗濯機用防水トレイ)」を設置しておくと、万が一水漏れが起きた際に床への被害を最小限に抑えられます。
防水パンがない場合は、洗濯機のサイズに合ったものをホームセンターや通販で入手できます。
また、ストッパー付きのニップルや水撃防止器(ウォーターハンマー現象を防ぐ部品)などの水漏れ防止グッズを活用することで、さらなる安心を確保できます。
設置に不安がある場合は、専門業者に相談しましょう。
専門業者への依頼が必要なケースの見極め方

洗濯機の水漏れには、自分で対処できるものとそうでないものがあります。
以下の表を参考に、どのケースが自分で対処可能で、どのケースが業者への依頼が必要かを判断してください。
| 水漏れの箇所・原因 | 自分で対処できるか | 推奨対応 |
|---|---|---|
| ゴミ取りフィルターの詰まり | ◎ できる | フィルターを掃除する |
| 洗剤ケースの詰まり | ◎ できる | ケースを洗浄する |
| 排水エルボの緩み | ◎ できる | 接続をし直す |
| 給水ホースの交換 | ○ 比較的できる | 手順に従って交換する |
| ニップル・パッキンの交換 | △ DIY慣れが必要 | 自信がなければ業者へ依頼 |
| シールテープの巻き直し | △ やや難易度が高い | 自信がなければ業者へ依頼 |
| 排水ホースの交換 | △〜✕ 状況による | 集合住宅では業者に依頼 |
| 壁内部の配管の劣化 | ✕ できない | 専門業者に早急に依頼 |
| 洗濯槽の破損 | ✕ できない | メーカーに修理依頼 |
| パルセーターの摩耗・交換 | ✕ できない | メーカーに修理依頼 |
洗濯機本体の内部が原因の水漏れは、メーカーへの修理依頼が基本です。
メーカー保証期間内であれば、費用が大幅に抑えられる可能性があるため、まず保証書を確認してください。
水漏れの原因がわからない場合や、自分での修理に少しでも不安を感じる場合は、無理に作業を進めず、速やかに専門業者またはメーカーへ相談することが最善の選択です。
まとめ
洗濯機の水漏れが発生したら、まず電源を切ってコンセントを抜き、蛇口と元栓を閉め、床の水を素早く拭き取ることが大切です。
水漏れの原因は発生箇所によって異なり、ニップルや給水ホースの緩み・劣化、排水エルボや排水口の詰まり、洗剤ケース・ゴミ取りフィルターの詰まり、パルセーターの摩耗などが代表的です。
フィルター掃除や接続部の締め直しは自分で対処できますが、洗濯槽の破損やパルセーター交換、壁内配管の修理は専門業者への依頼が必要です。
修理費用が高額になる場合や使用年数が10年を超えている場合は、買い替えも視野に入れましょう。
日頃の定期的な掃除・点検と、洗濯後の蛇口を閉める習慣が、水漏れ予防の基本です。
よくある質問

洗濯機の水漏れに気づいたとき、最初に何をすればいいですか?
まず洗濯機の電源を切り、コンセントを抜いてください。
次に給水ホースにつながる蛇口を閉め、蛇口を閉めても水が止まらない場合は水道の元栓を閉めます。
その後、床に広がった水をバスタオルや雑巾で素早く拭き取りましょう。
コンセント周辺が濡れている場合は感電の危険があるため、先にブレーカーを落としてからプラグを抜いてください。
洗濯機の水漏れは自分で修理できますか?
発生箇所によります。
ゴミ取りフィルターや洗剤ケースの詰まりによる水漏れは掃除で解消できる場合があります。
給水ホースやニップル、パッキンの交換もDIYに慣れていれば対処可能です。
ただし、洗濯槽の破損・パルセーターの摩耗・壁内配管の劣化は自分では修理できないため、メーカーや専門業者への依頼が必要です。
洗濯機の水漏れ修理にかかる費用はどのくらいですか?
修理内容によって異なりますが、パッキン交換であれば5,000〜12,000円程度、給水・排水ホースの交換はメーカーに依頼して8,000〜23,000円程度が目安です。
パルセーターの交換など大がかりな修理では12,000〜38,000円程度かかることもあります。
メーカーの保証期間内であれば費用が抑えられる可能性があるため、まず保証書を確認しましょう。
洗濯機の水漏れを予防するために日頃から気をつけることはありますか?
主な予防策は4つあります。
①洗濯物を容量の7〜8割程度に抑える、②洗濯後は毎回蛇口を閉める、③ゴミ取りフィルターや排水口を定期的に掃除する、④接続部の緩みがないか定期的に点検する、です。
ストッパー付きニップルや防水パンといった水漏れ防止グッズの活用も効果的です。
洗濯機の水漏れが繰り返す場合は修理と買い替えのどちらがいいですか?
洗濯機の平均使用年数は約10年とされており、10年以上使用していて水漏れが繰り返す場合は買い替えを検討しましょう。
修理費用が洗濯機本体の購入費用の半額を超える場合も、買い替えの方が経済的に合理的です。
なお、メーカーが部品を保有するのは製造終了後6〜7年程度のため、古い機種は修理自体が不可能なケースもあります。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。












