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ティッシュをトイレに流しても大丈夫?つまる原因と8つの解決策を紹介

富士水道センター編集部
しかし、原則ティッシュはトイレに流せるように作られていないため、場合によってはつまってしまう可能性があります。
そこで今回は、誤ってトイレにティッシュを流した場合の対処法や、万が一ティッシュがつまった際の解決策などを解説します。
目次
ティッシュをトイレに流しても大丈夫?

トイレに流していいものは、基本的に排泄物とトイレットペーパーのみです。
ティッシュはトイレットペーパーと違い水に溶けにくく、排水管につまることがあるので、ティッシュをトイレに流す行為はNG。
排水管は排泄物がスムーズに流れる構造になっているため、1枚や2枚程度のティッシュを流したからといってすぐにつまることはありません。
しかし、毎日のようにティッシュを流したり、大量のティッシュを一度で流したりとするとつまりやすくなります。
何よりトイレでは、ティッシュではなくトイレットペーパーを流すようにしましょう。
ティッシュがトイレにつまる3つの原因とは?

- 水に濡れてもほぐれない
- 大量に流す
- 少量ずつ蓄積される
1.水に濡れてもほぐれない
トイレットペーパーは、水にぬれるとほぐれる作りです。そのため、適量であればトイレに流しても詰まりません。
対してティッシュは、水にぬれてもほぐれません。
塊のような状態で流れるため、詰まりやすくなってしまいます。
2.大量に流す
少量のティッシュであれば、流してもすぐには詰まりません。しかし、大量のティッシュを流すと詰まるリスクがグッと上がります。
大きな塊が流れていくことになるため、流しきれないのです。
トイレットペーパーにもいえることで、大量に流すと詰まる可能性があります。
トイレットペーパーの場合は、小であれば2m、大であれば5mが詰まらずに流せる目安です。
3.少量ずつ蓄積される
ティッシュも数回流しただけで水の流れに大きな影響はないでしょう。しかし、少量ずつでも毎日のように流すことで、ティッシュが排水管の途中に蓄積される可能性があります。
ティッシュを大量に流すとつまるリスクは高まりますが、少量ずつ流したとしても徐々につまっていきます。
そのため、トイレットペーパーがないからといった理由で、ティッシュを流し続けることはやめておきましょう。
ティッシュをトイレに流してしまった!つまったときの7つの解決策

- まずは時間を空けて様子を見る
- 手でつまったティッシュを取り除く
- すっぽん(ラバーカップ)を使う
- ぬるま湯でティッシュをふやかす
- パイプクリーナーを使う
- 重曹と酢を混ぜてティッシュを溶かしやすくする
- 針金タイプのハンガーを使う
1.まずは時間を空けて様子を見る
流してしまったティッシュが少量の場合は、一度時間を空けて様子を見ましょう。水にふやけて流れやすくなるかもしれません。
可能であれば半日ほど使用せず、その後試しに水を流してみてください。
いつもどおりスムーズに流れるようであれば、とくに心配する必要はないでしょう。
ただし、うまく流れたからといって引き続きティッシュを使用するのは避けましょう。
トイレ用のペーパー類以外をトイレに流すのはNGです。
2.手でつまったティッシュを取り除く
ティッシュが排水口付近まで出てきている場合は、直接手で取り除く方法もあります。ただし素手は不衛生なため、ゴム手袋の使用がオススメです。
ゴム手袋がすぐに準備できない場合は、ゴミ袋でも代用できます。
その際、肘付近までしっかり覆えるものか、破れていないかなどを確認してから使用してください。
手で確認してもつまったティッシュに届きそうにない場合は、中断しても大丈夫です。
ティッシュが奥までつまっていると、どれだけ手を入れたとしても取り除くことはできません。
3.すっぽん(ラバーカップ)を使う
すっぽんの使用は、トイレのつまり解消に効果的な解決策です。すっぽんの使用手順は以下のとおりです。- 止水栓を閉める
- 便器内の水の量を調節する
- 床や壁を養生する
- すっぽんでつまりを解消する
- バケツで水を流してつまりを確認する
すっぽんの使い方は動画でわかりやすく解説しているので、チェックしてみてください。
以下の記事ではすっぽんについて詳しく紹介しています。
トイレ詰まりはすっぽん(ラバーカップ)で解消!正しい使い方とコツを紹介!
4.ぬるま湯でティッシュをふやかす
ぬるま湯でつまったティッシュをふやかすことで流れやすくなります。ぬるま湯を使う際のポイントは、以下のとおりです。
- 湯温は40〜60℃程度
- バケツに入れて高い位置から注ぐ
- お湯を入れたら1時間放置する
また、高い位置から注ぐ際に汚水が飛び散ったり、便器の水があふれたりしないように注意しましょう。
時間を空けたら、バケツに水を入れて便器内に水を流してみてください。
通常どおりに水が流れて水位が減っていれば、つまりが解消されている証拠です。
5.パイプクリーナーを使う
パイプクリーナーは用途別にさまざまなタイプがあるため、購入前には必ずトイレ用であるかを確認しましょう。たとえば、キッチン用の場合は、油汚れや食べ物のカスなどを溶かす効果があります。
しかし、トイレットペーパーや排泄物の除去には向いていません。
パイプクリーナーの中には、汚れを取り除くために熱を発生させるタイプもあり、トイレで使うと便器や排水管の故障の原因となります。
使用前に必ず説明書を確認しておきましょう。
そのほか、あらかじめ排水管の流れをよくしてつまりを防ぐタイプのパイプクリーナーもあるので、予防策として使用するのもいいでしょう。
6.重曹と酢を混ぜてティッシュを溶かしやすくする
自宅にあるものでパイプクリーナーを作ることもできます。準備するものは以下の3つです。- 重曹
- 酢
- ぬるま湯
手順は以下のとおりです。
- まずは便器内の水をできるだけ減らす
- カップに重曹と酢を2対1の割合で混ぜる
- 混ぜたものは直接便器に入れる
- ぬるま湯(40〜60℃)を入れる
- 1時間放置する
- バケツで水を流してつまりを確認する
7.針金タイプのハンガーを使う
針金で詰まったティッシュを動かし、流れやすくする方法もあります。手順は以下のとおりです。
- ハンガーの取っ手部分を切って一本の針金状にする
- ペンチを使って便器に入れる側の先端を丸くする
- 便器の奥に入れて小刻みに動かす
少し試してみて難しい場合は、無理に作業を進めないようにしましょう。
8.業者に依頼する
つまりの程度によっては、自力で解決できない場合があります。その際には、業者に依頼しましょう。
無理に自力で解決しようとすると、状況が悪化してしまう可能性があります。
業者に頼むことで安全にスムーズにつまりを解消できるのです。
業者を選ぶときのコツや相場を以下の記事にまとめているので、あわせて参考にしてみてください。
トイレのつまりの修理業者を選ぶポイント!費用相場も解説
ティッシュがトイレにつまったときにやってはいけない5つのNG行為

- もう一度水を流す
- 熱湯で流す
- パイプユニッシュを使う
- トイレの奥までブラシや棒を突っ込む
それぞれ見ていきましょう。
1.もう一度水を流す
ティッシュがトイレにつまった場合、もう一度流すのは避けましょう。水があふれる危険性があります。 誤って流すことを防ぐためにも、あらかじめ止水栓を閉めて水が流れないようにしておいてください。
つまりが解消されたか確認する場合は、バケツなどに水を入れて、つまり具合を見ながら流すようにしましょう。
2.熱湯で流す
ティッシュのつまり解消に40〜60℃のお湯の使用は有効ですが、熱湯の使用は避けてください。便器は熱湯に耐えられる作りになっていません。
最悪の場合、便器の一部分がひび割れしてしまい、そこから水漏れを起こすかもしれません。
また、ひび割れが原因でトイレ使用時にけがをするおそれもあります。
さらなる故障を防ぐためにも、お湯を使う場合は、必ず40〜60℃程度のぬるま湯を使用しましょう。
3.パイプユニッシュを使う
パイプユニッシュは、排水管のぬめりや汚れを落とす効果はありますが、つまったティッシュを溶かすことはできません。パイプユニッシュの公式サイトでも、『トイレのつまりの原因となるペーパーなどは、「パイプユニッシュ」/「パイプユニッシュ プロ」で分解することはむずかしいので、ラバーカップ(棒の先にゴム製のお椀状のものがついたもの)等で物理的に取り除いた方が効果的です』と回答されています。
引用:パイプユニッシュ公式サイト(SGジョンソン社) ティッシュがつまっても、パイプユニッシュは使わず、まずはぬるま湯やすっぽんなどの解決策を試してみましょう。
4.トイレの奥までブラシや棒を突っ込む
ティッシュがつまっても、ブラシやハンガー等無理やり突っ込むのはやめましょう。万が一先端が破損すると、さらなるつまりの原因になり、便器を傷つけてしまう可能性もあります。
棒状のものを排水管に入れる場合は、余計な力を入れなくても届く範囲に留めておきましょう。
それで解消されない場合は、他の方法を検討してみてください。
自分でトイレのつまりを解消できなくても、業者に任せれば簡単に解決できます。
無理に直そうとするのはおすすめしません。
一通り解決策を試してもつまりの解消がほとんどない場合は、専門の業者に相談して、適切な方法でつまりを解消してもらいましょう。
トイレでティッシュしかない時につまらせない3つのコツ

その際に、トイレをつまらせない3つのコツを紹介します。
- 少量ずつ流す
- 排泄物と別に流す
それぞれ詳しい内容を解説します。
1.少量ずつ流す
ティッシュはトイレットペーパーのように、水に濡れても細かくなりません。そのため、ティッシュを流さなければいけない場面では、細かくちぎったり枚数を分けたり、排泄物とは別に少量ずつ流すようにしましょう。
ティッシュの使用量を少なくするために、温水洗浄便座機能を使うのもおすすめ。ティッシュで拭く前に使用することで、ティッシュの使用量を減らせます。
2.排泄物と別に流す
トイレは一度に大量のものを流すと詰まりやすくなります。そのため、排泄物と分けて流してみてください。
そうすることで、一度に流す量が減るので、詰まりにくくなります。
トイレにティッシュを流さないのが鉄則!
「1枚くらいなら詰まらないだろう」とティッシュを流すと、あっさりと詰まってしまうことがあります。小さなもの、猫砂、一見詰まらなそうなものでも、トイレが新品でも、詰まる可能性はあるのです。
トイレが詰まってしまうと、大がかりな作業が必要になる場合も。
こちらの動画は、便器を取り外したうえで詰まり除去を行うことになったご家庭の作業シーンです。
このように、ちょっとの詰まりでも大きな作業が必要になることがあります。
ティッシュはなるべく流さないように、本当に緊急のときのみ使用するようにしましょう。
自分でつまりを解消できない場合は業者に依頼しよう

ただ、どうしてもティッシュしかない状況だと、流すしかない場合もあるでしょう。
そういったときは、細かくしたり小分けにしたりするなど、少量ずつ流すとつまりにくくなります。
トイレットペーパーでもつまる可能性があり、自分でつまりを直そうとするとさらなる故障を招くおそれもあります。
安全かつ適切な方法で直すためにも、つまったときは早めに専門の業者に相談することが重要です。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。