
トイレが故障した!知っておきたい症状別の対処方法を解説!

富士水道センター編集部
「ウォシュレットから水が出ない……」「水の流れが悪くなってきている……」とトイレの故障に悩んでいる方もいるのではないでしょうか?
トイレの故障をそのまま放置していると、予想外の費用がかかり「もっと早く直しておけばよかった」と後悔することになります。
とはいえ、何が原因で故障しているのかわからず、対処方法がわからない方も多いはずです。
本記事では、トイレが故障したときに知っておきたい症状別の対処方法についてわかりやすく解説しています。
トイレが故障したときに適切な対処を行いたい場合は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
トイレの故障が疑われたときに確認すべき4つのポイント

トイレの故障が疑われたときに確認すべき4つのポイントは、以下のとおりです。
- 電気の供給がされているか
- 水の流れは止まっていないか
- 故障場所は自身で交換できる部品か
- 修理・調整できるか
各ポイントについてそれぞれ解説します。
電気の供給がされているか
トイレが故障したときには、電気の供給がされているかはじめに確認しましょう。
TOTOのサポートページにも示されているように、トイレの故障原因には電気供給の問題があります。以下は考えられる原因の例です。
- 停電はしていないか
- ブレーカーは落ちていないか
- コンセントからプラグが外れていないか
- 漏電遮断機が作動していないか
- コンセントに差しているプラグの切表示ランプが点いていないか
- 本体表示部の運転ランプは点灯しているか
以上の内容をチェックして、トイレ本体に電気が供給されているか確かめてみてください。
もし、上記の方法で電気の供給ができるようになったときは、トイレの故障ではなく、一時的な不具合かもしれません。
しかし、電気の供給がされているにもかかわらず、トイレの機能が正常に動作しないときは他の原因が考えられます。
電気の供給が復旧しない場合、メーカーに問い合わせたり、水道業者に依頼したり別の対処方法を試す必要があるでしょう。
水の流れは止まっていないか
トイレの水の流れが止まっていると、便器に汚物が残ったり、洗浄ができなかったりといったトラブルが発生します。
TOTOのサポートページに水が止まる原因についての記載があるので、以下の状態になっていないかチェックしてみてください。
確認項目 |
確認方法 |
---|---|
断水していないか |
他の蛇口から水が出ないか確認する |
止水栓は閉じていないか |
ハンドルやボールタップを左に回して開いているか確認する |
配管が凍結していないか |
蛇口をひねって水が出るか確認する |
給水タンクからの給水が止まっていないか |
|
(参考:TOTO「トイレのトラブル解決」)
水の流れのトラブルが発生したときは、断水や止水栓の状態、配管の凍結などを確認することで問題の原因を特定できます。
トイレの故障や不具合が発生した場合、各項目をチェックし必要に応じて水道業者に依頼してみてください。
故障場所は自身で交換できる部品か
トイレの故障箇所によっては、自身で交換できる部品もあります。しかし、専門的な知識や工具が必要な場合、水道業者に頼まなくてはいけません。
そのため、故障箇所を正しく判断し、自身で交換できる範囲を見極めることが重要になります。トイレの故障部分が自身で交換できる部品かどうかを判断することは、ムダな費用や時間の発生を避けるために必要です。
自身で交換できるかどうかは、以下の内容で判断してみるとよいでしょう。
状況 |
対処内容 |
---|---|
自身で修理交換が可能な場合(簡単な調整や修理で回復できる) |
|
水道業者に依頼したほうがよい場合(複雑な修理やトイレ本体を交換しないといけない) |
|
トイレの故障や不具合は、ねじがゆるんでいたり汚れが詰まっていたりと小さな原因のときも複数あります。
一方、便座にひびが入り水漏れしていたり、便座の温度が異常に熱くなっていたりする場合は、水道業者に依頼しないと問題を解決するのが難しいでしょう。
注意しておきたいのは、生産終了から10年以上経過している製品の場合、補修部品の供給が終了している可能性があります。
そのため、部品の取り寄せが困難、あるいは高額な費用が発生します。部品が生産されているかあらかじめ確認してみてください。
余計な費用を突発的に発生させないためにも、10年以上経過しているトイレに関しては水道業者に点検を依頼してみましょう。
修理・調整できるか
トイレの不具合が生じたとき、症状に応じて調整や修理が自身でできるのか確かめる必要があります。
トイレはさまざまな部品で作られていますが、場合によってはネジを閉めたり、掃除をしたりするだけで故障を直せることもあるでしょう。
一方、便器がひび割れして水漏れしている場合は、自身で交換することができません。
便器の交換は水道工事の専門知識が必要な上に、便座の設置にも注意が必要になります。
そのため、水道業者に依頼しなければ便座の設置は難しいでしょう。
修理費用を節約するためにも、トイレの故障状況を適切に確認してみてください。
トイレの故障を見つけるには仕組みを知ることが大切

トイレの故障を見つけるには、以下のような仕組みを知ることが大切になります。
- 水が流れる仕組み
- ウォシュレットやセンサーの仕組み
- トイレタンクの仕組み
仕組みを知ることで、何が原因で故障しているか判断しやすくなります。
なぜトイレが故障したのか知りたい方は、以下の内容を参考にしてみてください。
水の流れる仕組み

トイレの水の流れは「給水・排水・洗浄」などの動作が、一連の仕組みで行われています。水が流れる手順は以下のとおりです。
- レバーハンドルをまわすとレバーとつながったフロートバルブが持ち上がり、タンクの水が便器に流れる
- タンクの水が流れ終わるとフロートバルブは自動で閉まる
- タンクの水が少なくなると同時にボールタップの浮玉も下がり、ボールタップのバルブから給水が始まる
- 水位の上昇と同時にボールタップの浮玉も上がり、バルブが閉まることで給水が止まる
水の流れる仕組みをあらかじめ理解しておけば、どの部分の故障で水が流れないのか原因を見つけやすくなります。
水道業者の方にも説明しやすくなるので、水の流れる仕組みを理解した状態にしておきましょう。
ウォシュレットやセンサーの仕組み

ウォシュレットは電化製品としての側面を持ち、水の給水や温める機能が組み込まれています。また、センサーは人感や動きを感知して、ウォシュレットを起動させる仕組みになっているのも特徴的です。
ウォシュレットのノズルからお湯が出ない場合、ノズル内部のフィルターが詰まっていたり、電源コードが抜けていたりといった簡単な原因でうまく機能しないことがあります。
上記の原因ならノズル掃除をしてからコンセントを接続し直すことで、故障の改善が期待できるでしょう。
ウォシュレットやセンサーの仕組みについても、施工説明書や公式ページを確認してみてください。
トイレタンクの仕組み
トイレタンクは水を貯めて、便器に水を供給する大切な役割を担っています。
タンクの故障は水漏れのトラブルを引き起こすため、原因を特定しなければいけません。
トイレタンクは、以下の部品で構成されています。
部品名称 |
説明 |
---|---|
トイレタンク本体 |
便器へ流れる水を貯める容器 |
ボールタップ |
|
オーバーフロー管 |
|
フロートバルブ |
|
止水栓 |
修理前に水を止めたり、水の勢いを調節したりする |
上記の部品が正常に動作することで、トイレタンクは水を溜めて正常に動きます。
しかし、部品が劣化したり破損したりすると、トイレタンクは正常に機能しなくなるでしょう。したがって、トイレタンクの仕組みを知ることで、部品の劣化場所を特定できるようになり、故障の原因を見つけやすくなります。
【症状別】トイレが故障したときの7つの対処方法

トイレが故障したときによく起きる症状としては、以下の7つがあります。
- トイレの水が止まらない
- トイレの水が流れない
- トイレタンクに水がたまりにくい
- トイレと床の間で水漏れしている
- 温水便座(ウォシュレット・シャワートイレ)の噴射不良が起きる
- トイレタンクにひび割れが発生して漏水が起きる
- 便座がグラグラする
症状別にそれぞれの対処方法を解説します。
トイレの水が止まらない
トイレの水が止まらない場合、タンク内の水位を調整するか、フロートバルブを交換する必要があります。
原因として考えられるのは、タンク内の水位が高すぎてオーバーフローしているか、フロートバルブの蓋に隙間が生じて水が漏れているかのどちらかになります。
水が止まらない場合の対処方法は、以下のとおりです。
対処方法 |
手順 |
---|---|
タンク内の水位を調整する方法 |
|
フロートバルブを交換する方法 |
|
どちらの交換も自身でできますが、不安な場合は水道業者に依頼するとよいでしょう。
トイレの水が流れない
トイレの水が流れない原因は、大きくわけて以下の3つがあります。
- フロートバルブが開かない
- ボールタップが水を引き込めない
- 排水管のつまり
原因によって対処法は異なりますが、トイレの水が流れないときの原因と対処方法を以下の表にまとめています。
トラブル内容 |
原因 |
対処法 |
---|---|---|
フロートバルブが開かない |
|
|
ボールタップが水を引き込めない |
|
|
排水管のつまり |
|
|
トイレの水が流れないトラブルは、多くの場合タンク内部の不具合や排水管のつまりが原因です。
上記の原因をひとつずつ確認してみてください。
解決しない場合は、水道業者に依頼することをオススメします。
トイレタンクに水がたまりにくい
トイレタンクに水がたまりにくい原因には以下の3つがあり、それぞれの症状に合わせた対処方法が必要になります。
- 水を充分に引き込めない
- 水位を感知できない
- 便器側に水が漏れている
水を充分に引き込めなかったり、水位を感知できなかったりした場合、給水部分やフロートの調整不良、または故障が考えられます。
また、便器側に水が漏れている場合は、部品の劣化や破損が原因であり、必要に応じて水道業者への修理依頼が必要になるでしょう。
自身での修理対応が難しいと感じた場合は、ムリをせずに水道業者への依頼を検討してみてください。
トイレと床の間で水漏れしている
トイレと床の間での水漏れは、給水管の不具合やウォシュレットの劣化、便器の破損などさまざまな原因があります。
床に水が漏れてしまったら、床が腐食して交換しなければいけなくなるので、早急な対応が必要です。
水漏れを放置せずに早めに対処することで、床の交換費用が発生する二次被害は免れるでしょう。トイレと床の間で水漏れしている場合は、少しの水漏れだからと放置せずに水道業者へ依頼してみてください。
温水便座(ウォシュレット・シャワートイレ)の噴射不良が起きる
温水便座(ウォシュレット・シャワートイレ)の噴射不良が発生した場合、ノズルやフィルターの目つまり、温水便座本体の故障などが考えられます。
噴射不良の症状としては水圧が低下したり、水が出なくなったりします。
汚れやゴミによりノズルやフィルターが目つまりすることも多いので、掃除をすると噴射不良の症状が改善されることも多いです。
噴射不良が発生したらまずはじめにノズルやフィルターの掃除を検討してみてください。
掃除で症状が改善されない場合、温水便座(ウォシュレットやシャワートイレ)の本体自体が故障しているかもしれません。
噴射不良の原因が特定できないときは、水道業者に依頼し適切な対処をしてもらいましょう。
トイレタンクにひび割れが発生して漏水が起きる
トイレタンクにひび割れが発生すると、漏水が起きます。ひび割れの原因は、経年劣化や衝撃による破損などが考えられます。
漏水が起きてしまうと、水道料金のムダ使いや床への水漏れに対する迅速な対処が必要です。
また、トイレタンクは陶器製のものが多く、長年の使用や衝撃などでひび割れが発生することも多くなります。
ひび割れが小さくても、水圧や温度変化などで徐々に広がっていく可能性があります。
小さなひび割れが発生している場合、水漏れが広がらないようにする応急処置として、止水栓を閉めて、防水パテやコーキング剤を使ってひびを埋めてみてください。
とはいえ、応急処置では根本的なひび割れが改善できるわけではありません。
長期的な解決のためにも、ひび割れが原因で漏水したときは水道業者に相談しましょう。
便座がグラグラする
便座がグラグラする原因は便座の取り付け部分がゆるんでいるか、クッション材が剥がれているかのどちらかの場合が多いでしょう。
便座の取り付け部分は便器の後ろにあるナットで固定されており、ナットがゆるんでしまうと、便座が固定されなくなるのでグラグラと動いてしまいます。
また、クッション材が剥がれてしまうと、便座と便器の高さが合わなくなり、便座がグラグラする原因になります。
上記のように便座の取り付け部分がゆるんだ場合、モンキーレンチやドライバーなどの工具を使ってナットをしっかりと締め直してみてください。
クッション材が剥がれている部分に関しては、剥がれたクッション材をあらためて取り付け、便器との接する箇所の高さを調整してみましょう。
水道業者に依頼するほうがいいトイレの故障とは?

トイレの故障は自身でも直せますが、以下のような症状が出た場合は必ず水道業者に修理・交換依頼をしましょう。
- トイレが故障して床から水漏れしている
- 便座の温度の調整ができない(異常に熱い)
- 便座や陶器に割れ、ひびが入っている
上記の症状は、金銭的にも大きな損害やヤケドなど重大なケガにつながるおそれがあります。対処方法について一つずつ解説します。
トイレが故障して床から水漏れしている
トイレが故障して床から水漏れしている場合は、自分で対処するのは難しいため水道業者に早急に依頼するのがオススメです。
床から水が漏れる場合、排水部分からの水漏れになるので、悪臭が発生します。さらに、水漏れを放置すると床や家屋自体にダメージを与えるため、大きな修理費用も発生してしまいます。
仮に便器と床の接合部分に使われているパッキンが劣化して水漏れした場合、パッキンを交換するには、便器を取り外さなくてはいけません。
しかし、便器を取り外すときは、排水管や給水管との繋ぎ目を外すことになるので、その際にも水漏れや破損のリスクが高まるでしょう。
便器の取り外しが心配なときは、水道業者に依頼をしてみてください。
便座の温度の調整ができない(異常に熱い)
便座の温度が痛くなるほど熱いときは、便座本体の暖房部分が故障しているので、水道業者やメーカーに依頼するほうがよいでしょう。
便座の温度調節は、ウォシュレットの内部にある回路やコードでおこなわれています。
故障や断線してしまうと、便座の温度が正常に制御されなくなり、過熱することがあります。
とくに電気を使って動作する機器なので、故障時には感電や火災のリスクも考慮しなければなりません。
ヤケドや感電の危険もあるため、便座が異常に熱くなったら自身で修理しようとせず、水道業者に修理してもらいましょう。
便座や陶器に割れ、ひびが入っている
便座や陶器部分にひびが発生した場合、水道業者に依頼して修理や交換をしてもらうことがオススメです。
陶器部分が割れている状況は見た目の問題だけでなく、水漏れにつながる可能性が高くなります。
また、便器にひびが入っている場合、補修するだけでなく、便器本体の取り替えが必要になるケースがほとんどです。
実際にTOTOの公式サポートページでも、陶器部分が割れている場合には「便器本体の取り替えをお願いします」と明記されています。
(参考:TOTO「トイレのトラブル解決」)
便器のひび割れが起こると水漏れや感電の危険があるだけでなく、汚水が漏れて衛生面でも問題があります。
トイレの陶器や便座にひびが発生した際は、自身での修理や調整をせずに信頼のおける水道業者に依頼してみてください。
トイレが故障する2つの前兆

トイレが故障する2つの前兆は、以下のとおりです。
- 水量・水圧不足
- 便器内・排水管のつまり
それぞれ解説します。
水量・水圧不足
トイレの水量や水圧不足は、故障の前兆として非常に重要なサインになります。
水量や水圧が不足すると便器内への水の流れが不足し、排泄物やトイレットペーパーがうまく流れず故障の原因となります。
水量・水圧不足の症状としては、以下のとおりです。
- 流れるのが遅い
- 水が溜まりにくい
- 1度で流しきれない
上記の症状に気づいたら、タンク内の部品に異常がないかチェックしてみてください。
もし、自身で対処できない場合は、水道業者への依頼を検討してみましょう。
便器内・排水管のつまり
トイレの便器内や排水管に何かがつまっている場合は、トイレが故障する前兆につながります。
トイレの流れが悪い原因として、水量や水圧の不足も考えられますが、タンクの中の水位が正常で部品の劣化も確認できない場合、つまりの可能性が高くなります。
たとえば、トイレットペーパーを大量に使った後や異物を誤って流してしまった場合、排水がスムーズにできず、排水時にゴミや汚水が便器内に残ります。
また、尿石や汚れが溜まることも排水の不具合の原因となるでしょう。
トイレの配管がつまった際の対処方法については、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
トイレが故障したときの対処方法

トイレが故障したときに行うべき対処方法は、以下の2つです。
- 緊急対応してくれる水道業者に連絡する
- 管理会社や大家さんにトイレ故障の連絡を入れる
トイレが故障したとき、連絡をせずに放置しておくのが一番よくありません。
以下よりトイレが故障したときの、対処方法について紹介していきます。
緊急対応してくれる水道業者に連絡する
トイレが故障したときに自分で修理するのが難しい場合や早急に対処が必要な場合、緊急対応してくれる水道業者に連絡するのがオススメです。
自分で修理すると、故障の原因や部品の交換方法がわからずに時間がかかったり、間違った対処をしたりして余計なコストをかけてしまいます。
一方、水道業者に連絡すれば故障の症状や状況を説明するだけで、修理に必要な部品や工具を揃えてくれるので安心して修理を任せられます。
また、賃貸物件の場合、入居者が修理手配をしたあと民法608条にもとづいて後日、大家さんに修理代金の請求もできるので、修理費用に関してはあまり心配いらないでしょう。
借主は、賃借物について貸主の負担に属する「必要費」を支出したときは支出後直ちに請求する ことができます(民法606条1項)
後日、修理代金を払い戻してもらうために水道業者から受け取った領収書は、大切に保管しておいてください。
管理会社や大家さんにトイレ故障の連絡を入れる
トイレの故障を水道業者に修理してもらったあとは、管理会社や大家さんへなるべく早く連絡しておきましょう。
賃貸物件の場合、トイレは一般的に大家さんの所有物になるため、故障したら基本的に大家さんが修理費用を負担します。
トラブルを避けるためにも、緊急を要する故障が見つかったときは水道業者に修理してもらい、正確な情報を管理会社に伝えてみてください。
トイレの故障を疑ったほうがいいタイミングとは?

トイレの故障を疑ったほうがいいタイミングは、以下の5つです。
- 使用期間が10年を超えている
- 頻繁にトラブルが発生している
- 故障やひび割れがある
- 汚れが蓄積している
- 水道料金が高くなっている
早めに対処すれば余計な費用をかけずに済むので、上記5つの症状を発見したら早急に対処しましょう。それぞれについて解説します。
使用期間が10年を超えている
トイレの寿命は一般的に10〜15年程度といわれているため、使用期間が10年を超えている場合、いつ故障してもおかしくない状態と言えます。
10年以上経過したトイレを使用していると水位の異常やレバーの不具合、水漏れなどのトラブルが多く発生することもあるでしょう。
部品の交換や修理を数回おこなったあと、すぐに使用できなくなることも珍しくありません。
10年以上経過したトイレを使用している方は、故障する前に早めの交換を検討してみましょう。
頻繁にトラブルが発生している
トイレのトラブルが頻繁に発生している場合、故障の可能性があります。
そのため、トイレの調子が悪いと感じたら早めに水道業者に相談しましょう。
一度トイレに故障や不具合が生じると、その後も同様のトラブルが再発しやすいです。
トラブルが頻繁に起こる状態を放置しておくと、トイレの故障が悪化して修理費用も増加してしまいます。
早期に部品の交換をして故障を直すことにより、水漏れの被害や高額な修理費用を避けられるでしょう。
トイレでの頻繁なトラブルが続くときは、症状を放置せず水道業者に確認してもらうようにしてみてください。
故障やひび割れがある
トイレの便器にひび割れが生じた場合、放置することは危険なので早急な対処が必要になります。
便器は100年近くもつとも言われますが、あくまで正常な使用状況下での話になります。
便器にひび割れがあると、水圧や温度の変化によってさらに広がり、最悪の場合は便器が割れてしまうこともあるでしょう。
また、ひび割れから水漏れが起きると、床や壁に水が染み込んでカビや臭いの原因になります。
ひび割れた部分が急に破損するおそれもあるので、ひび割れが起きた場合は水道業者に依頼して交換を行いましょう。
汚れが蓄積している
トイレの汚れが蓄積すると臭いが発生したり、流れが悪くなったりと故障の一因となる可能性があり、早めの対処が必要です。
トイレは日常的に使用するため、長期間掃除を怠ると尿石や汚物が蓄積します。
とくに温水洗浄便座を利用している場合、ノズル部分の汚れが原因となり、噴射不良を起こしてしまうケースもあります。
また、掃除を怠り排水管に尿石が溜まりすぎると、排水管のつまりにもつながるでしょう。
トイレの汚れは故障につながるので、便器やタンクは毎日拭くだけでなく週に1度はトイレ専用の洗剤で掃除をしてみてください。
水道料金が高くなっている
水道料金が少し高いと感じたら、古い型のトイレが原因かもしれません。
トイレが従来型であると、新しいタイプのトイレに比べて水道代が高くなります。毎日継続して使用すると、最新式のトイレとは節水効果に大きな差が生じます。
節水型のトイレに交換することで、長期的な水道料金の削減が期待できるでしょう。
また、従来型のトイレを使用していると、故障のリスクも高くなります。
従来型のトイレを使用していて水道料金が気になる場合は、トイレの買い替えを検討してみてもよいでしょう。
トイレが故障して交換する際の料金相場

トイレが故障して交換・修理する際の料金相場は、便器のタイプやメーカー、機能などによって異なります。
一般的な交換・修理の料金相場は、以下のとおりです。
トイレつまり修理 |
|
---|---|
軽度なトイレつまり |
5,500円~ |
ドレンクリーナー使用 |
2万円程 |
高圧洗浄機使用 |
35,000円~ |
トイレ水漏れ修理 |
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---|---|
ボールタップ交換 |
8,800円~ |
フロートバルブ交換 |
8,800円~ |
止水栓交換 |
8,800円~ |
タンクレバー交換 |
8,800円~ |
給水管交換 |
10万円~30万円 |
蛇口交換 |
6,600~14,000円程度 |
フレキ管交換 |
8,800円程 |
その他の交換を伴うトイレ修理 |
|
---|---|
洋式トイレ脱着工事費 |
55,000円程 |
ウォシュレットの取替・脱着 |
26,000~90,000円程 |
便器の交換 |
10万円~30万円程 |
正確な金額は故障の状況や業者により異なるものの、一般的な相場を知っておくとムダな出費を抑えられます。トイレの耐用年数や使用状況を考慮し、必要に応じて水道業者に相談しましょう。
トイレが故障して困ったら水道業者に相談しよう

トイレの故障には、複数の原因と対処方法があります。間違った対処方法をせず、本記事で紹介した内容をぜひ試してみてください。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。