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トイレタンクの水漏れを自分で修理するには?原因の特定方法から解説

トイレ

富士水道センター編集部


タンク下から小さな水たまりができていませんか?

「たかが水滴」と思って放置すると、床の腐食やカビ、最悪トイレ本体の交換にまで発展する恐れがあります。

トイレタンクの水漏れは、原因次第では部品交換で直せることがあります。

本記事では、トイレタンクの水漏れの原因を特定する方法や、修理方法について詳しく解説します。

トイレタンクの水漏れを見つけたらまずすることとは?

トイレタンクの水漏れを見つけたらまずすること

トイレタンクの水漏れを見つけたときは、応急処置として以下の2点をまず実施しましょう。

  • 止水栓を閉める
  • 電源プラグを抜く

止水栓を閉める

止水栓の位置

水漏れを一時的に止めるため、止水栓を閉めましょう。

止水栓とは水の元栓のようなもので、閉めるとタンクに水が供給されなくなります。

止水栓はタンク周辺の壁や床にあるので、時計回りに回して閉めてください。

ハンドルがついていれば手で回せますが、なければマイナスドライバーを使いましょう。

なお、止水栓を閉めるときは、回した回数を覚えておくと、開けるときに同じ回数を回せば元の水量に簡単に戻せて便利です。

電源プラグを抜く

感電を防ぐため、温水洗浄便座の電源プラグは抜いておきましょう。

水は電気をよく通すので、電源プラグやコンセントが濡れているとケガや火災に発展する恐れがあります。

すでに濡れていることも考えられるので、ゴム手袋をつけてから電源プラグを抜きましょう。

抜いたあとは濡れる可能性の少ない高いところへ置いてください。

修理後に再び差し込むときは、しっかり乾いていることをよく確認してから差し込みましょう。

トイレタンクの水漏れの原因とは?

トイレタンクの水漏れの原因とは?

トイレタンクの水漏れは、外側と内側のどちらで発生しているかにより原因が異なります。

ここでは、トイレタンクの外側と内側それぞれの水漏れの原因を解説します。

トイレタンクの外側で水漏れしている場合

トイレタンクの外側で水漏れしている場合、主に以下の部分のパッキンが劣化していることが原因だと考えられます。

  • トイレ本体とトイレタンクの接合部分
  • 水洗レバーの内側
  • 給水管とトイレタンクの接続部分

パッキンには各部品の隙間から水漏れが発生するのを防ぐ役割があります。

パッキンが劣化すると部品同士のあいだに隙間ができてしまい、そこから水漏れしてしまうのです。

多くの場合、パッキンを新品に交換することで修理可能です。

パッキンの交換方法は、トイレタンクの水漏れを自分で修理する方法で詳しく解説します。

トイレタンクの内側で水漏れしている場合

トイレタンク内側の水漏れは気づきにくいですが、便器へ水がチョロチョロ流れ続けている、タンク内でいつまでも水が流れる音がしているなどが水漏れのサインです。

トイレタンクの内側で水漏れしている場合、以下の故障が原因に考えられます。

  • ボールタップ
  • ゴムフロートや鎖
  • オーバーフロー管
ボールタップ・ゴムフロート・オーバーフロー管の位置

ボールタップの故障

ボールタップとは、タンク内の水位に合わせて給水・止水や水量をコントロールしている部品です。

タンクの上にある手洗いの水もボールタップが管理しています。

ボールタップの故障は、パッキンの消耗や、タンク内の節水用品との接触による破損などが主な要因です。

ボールタップが故障すると、タンク内の水位に合わせた適切な水の供給ができなくなります。

その結果、給水管からタンクへの給水が止まらなくなり、水漏れの原因になってしまうのです。

ボールタップが故障している場合は、ボールタップを交換しましょう。

詳しい方法は、ボールタップの交換方法で解説しています。

ゴムフロートや鎖の故障

ゴムフロートとは、タンクから便器に流れる水をコントロールしている部品です。

ゴムフロートは鎖で水洗レバーとつながっています。

水洗レバーが回されると鎖が引き上げられ、ゴムフロートが開いて排水弁から便器へと水が流れていく仕組みです。

ゴムフロートが劣化したり鎖が切れたりすると、タンクから便器へと流れる水が止まらなくなってしまいます。

ゴムフロートや鎖は基本的に常に水の中にあるため、劣化が進みやすい状態です。

ただし故障ではなく、単にフロートバルブが排水弁から外れているだけの場合や、鎖が絡まってしまっているだけの場合もあります。

フロートバルブや鎖の修理方法は、ゴムフロートの交換方法やトイレタンク内の鎖の交換方法で解説しています。

オーバーフロー管の故障

オーバーフロー管とは、タンク内の水が多すぎるときに排水するための部品です。

トイレの詰まりや他の部品の故障によりタンクの水があふれそうになったときは、オーバーフロー管から便器へと余分な水が排出されます。

オーバーフロー管は、プラスチック製のことが多く、衝撃にあまり強くありません。

そのため、タンク内の掃除の際に接触してしまったり、節水用品と干渉したりすると折れてしまうことがあります。

破損すると、破損部分から水が便器に流れていってしまい、タンク内に十分な水を溜められなくなってしまいます。

破損した場合は新品との交換が必要です。

詳しい交換方法はオーバーフロー管の交換方法で解説します。

【トイレの水漏れ】チョロチョロと水が出る原因と修理方法を解説!

トイレタンクの水漏れ原因を特定する方法

トイレタンクの水漏れ原因を特定する方法

トイレタンクの内側で水漏れしている場合、水漏れの原因はタンクのカバーを開けてみないと特定できません。

カバーを開けて、オーバーフロー管の水位を確認してみましょう。

タンクの底から上へと垂直に伸びている部品がオーバーフロー管です。

通常、タンク内の水位はオーバーフロー管の先端から2~3cmほど下に保たれています。

「WL」と書かれた線がある場合は、この線が正常な水位の基準です。

オーバーフロー管と水位

基準よりも水位が高い場合は、ボールタップの故障が水漏れを引き起こしている可能性があります。

基準よりも水位が低い場合は、ゴムフロートや鎖、オーバーフロー管の故障が原因に考えられます。

各部品を観察し、破損していないか確認してみましょう。

なお、トイレのタンクを開けるときは、カバーを落とさないように注意してください。

カバーは陶器製で割れやすいので、外したあとはタオルや養生シートの上に置いておきましょう。

トイレタンクの水漏れを自分で修理する方法とは?

トイレタンクの水漏れを自分で修理する方法

ここからは、トイレのタンクの水漏れを自分で修理する方法を紹介します。

以下の部品の交換方法を解説するので、水漏れの原因に合わせて交換してみましょう。

  • 給水管との接続部分のパッキン
  • 水洗レバーのパッキン
  • トイレ本体とタンクの接続部分のパッキン
  • ボールタップ
  • ゴムフロート
  • トイレタンク内の鎖
  • オーバーフロー管

給水管との接続部分のパッキンの交換方法

給水管との接続部分のパッキンを交換するには、以下を用意します。

  • 新しいパッキン
  • マイナスドライバー
  • モンキーレンチ

必要な道具をそろえたら、以下の手順で交換しましょう。

  1. マイナスドライバーで止水栓を閉める
  2. 作業中に水が垂れてくることがあるので、給水管とタンクの接続部分の真下にバケツを設置する
  3. 接続部分にあるナットをモンキーレンチで外す
  4. 古いパッキンを新しいパッキンと交換する
  5. ナットを締める
  6. 止水栓を開け、水を流して水漏れが直ったか確認する

交換するパッキンのサイズは古いものと同じものでなければいけません。

サイズがわからない場合は、古いパッキンをホームセンターに持っていき、同じサイズのものを探しましょう。

また、交換後にナットを締める際は、しっかり締めることが大切です。

締め方がゆるいと、新たな水漏れの原因になってしまう恐れがあります。

水洗レバーのパッキンの交換方法

水洗レバーのパッキンを交換するには、以下を用意します。

  • 新しいパッキン
  • マイナスドライバー
  • モンキーレンチ

必要な道具をそろえたら、以下の手順で交換しましょう。

  1. マイナスドライバーで止水栓を閉める
  2. 水洗レバーを回し、タンクを空にする
  3. タンクのカバーを外す
  4. 水洗レバーについている鎖を外す
  5. 水洗レバーを固定しているナットをモンキーレンチで外す
  6. 古いパッキンを新しいパッキンと交換する
  7. ナットを締める
  8. 鎖を戻す
  9. タンクのカバーを閉める
  10. 止水栓を開け、水を流して水漏れが直ったか確認する

水洗レバーの鎖はフックで引っかかっているので、少し持ち上げて外しましょう。

強く引っ張って鎖を切ってしまわないように注意してください。

パッキンの交換後は、鎖をもとに戻すのを忘れないようにしましょう。

トイレ本体とタンクの接続部分のパッキンの交換方法

トイレ本体とタンクの接続部分のパッキンを交換するには、以下を用意します。

  • 新しいパッキン
  • マイナスドライバー
  • モンキーレンチ
  • バスタオルや養生シート(タンクを置くときに使用)

準備ができたら、以下の手順で交換しましょう。

  1. マイナスドライバーで止水栓を閉める
  2. 水洗レバーを回し、タンクを空にする
  3. 給水管のナットをモンキーレンチで外す
  4. トイレ本体とタンクを固定しているナットを外す
  5. タンクを外す
  6. タンクを養生シートやバスタオルの上に置く
  7. タンクの底にある古いパッキンを新しいパッキンと交換する
  8. タンクを戻してナットで固定する
  9. 給水管のナットを締める
  10. 止水栓を開け、水を流して水漏れが直ったか確認する

トイレ本体とタンクの接続部分のパッキンを交換するには、タンクを外す必要があります。

タンクをゆっくり上に持ち上げ、慎重に外しましょう。

タンクは重く、割れやすいため扱いに注意が必要です。

難しい作業なので、基本的には業者に任せるのがオススメです。

ボールタップの交換方法

ボールタップを交換するには、以下を用意します。

  • 新しいボールタップ
  • マイナスドライバー
  • モンキーレンチ

準備ができたら、以下の手順でボールタップを交換しましょう。

  1. マイナスドライバーで止水栓を閉める
  2. 水洗レバーを回し、タンクを空にする
  3. タンクのカバーを外す
  4. 給水管のナットをモンキーレンチで外し、給水管を外す
  5. タンクとボールタップを固定しているナットを外す
  6. 新しいボールタップをタンクの中から給水管側に差し込む
  7. 接続部分にパッキンを入れる
  8. ナットを回して固定する
  9. 給水管を取り付ける
  10. タンクのカバーを閉める

トイレによって適しているボールタップの種類が異なるので、説明書を読んだり、メーカーに問い合わせたりして正しいタイプのボールタップを用意しましょう。

ゴムフロートの交換方法

ゴムフロートを交換するには、以下を用意します。

  • 新しいゴムフロート
  • マイナスドライバー

以下の手順で交換しましょう。

  1. マイナスドライバーで止水栓を閉める
  2. 水洗レバーを回し、タンクを空にする
  3. タンクのカバーを外す
  4. 鎖を外し、古いゴムフロートを外す
  5. 新しいゴムフロートを取り付ける
  6. 鎖の長さを調節する
  7. タンクのカバーを閉める
  8. 止水栓を開け、水を流して水漏れが直ったか確認する

ゴムフロートは各トイレに適したタイプがあるので、説明書で型番を確認したり、古いゴムフロートをホームセンターに持っていったりして、同じものを選ぶようにしましょう。

ゴムフロートの鎖が長すぎたり短すぎたりすると、ゴムフロートが正常に機能しません。

元の長さと同じ程度の長さにできるよう、鎖を外す前の状態をよく覚えておきましょう。

以下の動画でもボールタップの交換方法を解説しています。

トイレタンク内の鎖の交換方法

トイレタンク内の鎖を交換するには、以下を用意します。

  • 新しい鎖
  • マイナスドライバー

以下の手順で交換しましょう。

  1. マイナスドライバーで止水栓を閉める
  2. 水洗レバーを回し、タンクを空にする
  3. タンクのカバーを外す
  4. 水洗レバーの内側から鎖を外す
  5. ゴムフロートから鎖を外す
  6. 新しい鎖をゴムフロートにつなぐ
  7. 新しい鎖を水洗レバーにつなぐ
  8. 鎖の長さを調節する
  9. タンクのカバーを閉める
  10. 止水栓を開け、水を流して水漏れが直ったか確認する

鎖の長さは少したゆんでいる程度が目安です。

ピンと張らせず、多少余裕を持たせてつなぎましょう。

鎖の交換は比較的簡単にできますが、交換時にタンク内の他の部品を破損させないように気をつけましょう。

とくにオーバーフロー管は折れやすいので、誤って手が当たらないように注意してください。

オーバーフロー管の交換方法

オーバーフロー管を交換するには、以下を用意します。

  • 新しいオーバーフロー管
  • マイナスドライバー
  • モンキーレンチ
  • ウォーターポンププライヤー(水まわりのナットの固定や締め付けによく使用する工具)

道具をそろえたら、以下の手順で交換しましょう。

  1. マイナスドライバーで止水栓を閉める
  2. 水洗レバーを回し、タンクを空にする
  3. 給水管のナットをモンキーレンチで外す
  4. トイレ本体とタンクを固定しているナットを外す
  5. タンクを外す
  6. タンクを養生シートやバスタオルの上に置く
  7. ウォーターポンププライヤーで古いオーバーフロー管を外す
  8. ウォーターポンププライヤーで新しいーバーフロー管を取り付ける
  9. タンクと給水管を取り付ける
  10. 止水栓を開け、水を流して水漏れが直ったか確認する

タンクを取り外したり移動させたりするときは、落としてしまわないよう慎重に扱いましょう。

オーバーフロー管も折れやすいので注意が必要です。

タンクもオーバーフロー管も誤って破損させてしまいやすいので、水まわりの修理経験が少ない場合は業者に依頼するのがオススメです。

トイレタンクが破損している場合はタンクの交換が必要

トイレタンクが破損している場合はタンクの交換が必要

もし水漏れがトイレタンクのひび割れから発生している場合、タンクの交換が必要です。

タンクは陶器のため衝撃に弱く、タンクに何かをぶつけたり落としたりすると割れてしまうことがあります。

タンクを交換する際は、以下の2点に注意が必要です。

  • タンクを交換できるのは組み合わせタイプのトイレのみ
  • 製造年月日によってはタンクのみの交換ができない

タンクを交換できるのは組み合わせタイプのトイレのみ

トイレには主に以下の3種類があり、それぞれ下記の表に記載の特徴があります。

トイレの種類

特徴

組み合わせタイプ

タンクとトイレ本体が別のパーツで、それぞれを組み合わせて設置されているトイレ。

凹凸が多く、掃除に比較的手間がかかる。

一体型タイプ

タンクとトイレ本体が一体型になっており、タンクのみやトイレ本体のみの交換ができないトイレ。

凹凸が少なく、掃除が比較的楽。

タンクレスタイプ

タンクや手洗いがついていないトイレ。

汚れにくさを考えて設計されていることが多く、掃除が簡単。

3種類のうち、タンクのみの交換ができるのは組み合わせタイプのみです。

一体型タイプのタンクが破損した場合は、トイレ本体を丸ごと交換する必要があります。

製造年月日によってはタンクのみの交換ができない

トイレの製造年月日によっては、メーカーが製造を停止しており、必要な部品がそろわないことがあります。

トイレの寿命は10年程度なので、10年以上前に製造されたトイレの場合は部品が見つからず、タンクのみの交換ができないもがあるでしょう。

ただし、部品がありタンクのみの交換ができる場合でも、10年以上使っているトイレはそろそろ丸ごと交換が必要な時期です。

タンクの破損を機にトイレを丸ごと交換してもよいでしょう。v

トイレタンクの交換方法

トイレタンクの交換方法

トイレタンクを自分で交換する場合は、以下の道具を準備します。

  • 新しいトイレタンク
  • モンキーレンチ

新しいトイレタンクは同じメーカーのものを取り付けましょう。

ご自宅のトイレに取り付けられるタンクかどうか、念のためメーカーに確認してから購入してください。

必要なものがそろったら、以下の手順で交換しましょう。

  1. マイナスドライバーで止水栓を閉める
  2. 水洗レバーを回し、タンクを空にする
  3. 給水管のナットをモンキーレンチで外す
  4. トイレ本体とタンクを固定しているナットを外す
  5. タンクを外す
  6. 密結パッキンを交換する
  7. 新しいタンクを固定する
  8. 給水管を取り付ける
  9. 止水栓を開け、水を流して水漏れが直ったか確認する

トイレタンクの交換は難しい作業なので、個人での交換はオススメしません。

新しいタンクを探すのも手間がかかるので、業者に依頼したほうが早く正確に修理ができて安心です。

もし作業途中で難しいと感じたときは、ムリに自力で解決しようとせず、業者に連絡しましょう。

トイレタンクの水漏れ修理は業者への依頼がオススメ

トイレタンクの水漏れ修理は業者への依頼がオススメ

トイレタンクの中は構造が複雑です。自分で修理しようとすると、作業途中で他の部品をなくしてしまったり、傷つけてしまったりすることがあります。

そうすると、部品を1か所だけ交換するつもりが、複数部品の交換が必要になり、作業の難易度も上がります。

また、水漏れの原因が1か所とは限らないため、部品を交換したのに水漏れが解決しないこともあるでしょう。

トイレタンクの水漏れをなるべく早く解決したいときは、業者に修理を依頼してみてください。

専門家に点検してもらえば、現在起きているトラブルだけでなく、トラブルに発展しつつある部分の対処も可能です。

トイレタンクの水漏れを緊急の水道修理業者に依頼する場合の費用目安は?

トイレタンクの水漏れを緊急の水道修理業者に依頼する場合の費用目安

トイレタンクの水漏れを緊急の水道修理業者に依頼する場合、費用は8,800円以上が目安です。

※記載の価格は参考価格です。実際の価格とは異なる場合があります。

具体的な費用は水漏れの箇所や原因、トイレの劣化状態などによって変化します。

そのため、修理の依頼前に現地調査を依頼するのがおすすです。

見積書を受け取り、修理の内容や費用を説明してもらったうえで、修理を依頼するかどうか判断しましょう。

トイレタンクの水漏れ修理業者を選ぶポイントとは?

トイレタンクの水漏れ修理業者を選ぶポイント
水道業者はさまざまありますが、東京都水道局からも注意喚起されているとおり、なかには悪質業者もあります。

悪質業者の被害に遭わないためにも、トイレタンクの水漏れ修理を業者に依頼するときは、下記のポイントを重視して業者を選びましょう。

  • 見積料や出張料が無料か
  • 水道局指定工事店か
  • アフターフォローがあるか 
  • 夜間・早朝料金なしで迅速に対応してくれるか

見積料や出張料が無料か

修理費用だけでなく、見積料や出張料も確認しましょう。

見積もりや出張に費用が発生すると、修理自体が安く済んだ場合でも費用がかさんでしまいます。

そのため、見積料・出張料が無料の業者を選ぶのがおすすめです。

「契約する場合のみ見積もり無料」のように条件付きの場合もあるので、見積もりを依頼する前に料金体系をよく確認しましょう。

水道局指定工事店か

水まわりの知識と技術が十分にあるかを判断するには、水道局指定工事店かどうかを確認しましょう。

水道局指定工事店とは、各自治体の水道局から適切な水道工事ができると認められた業者です。

国家資格の給水装置工事主任技術者がいるか、給水装置工事の施工に必要な施設や機材を持っているかなど、厳しい水準を満たした業者のみが認定されます。

修理に必要な知識と技術力が保証されているので、必ず水道局指定工事店の業者に依頼しましょう。

アフターフォローがあるか

修理後に不具合があったときは無料で再施工してくれるか、保証期間はどのくらいかなど、アフターフォローの有無と内容もチェックしましょう。

アフターフォローがしっかりしていないと、修理直後に故障した場合、さらに費用を払って修理してもらわなければいけません。

経験豊富なベテランが作業した場合でも不具合が起きることはあるので、必ずアフターフォローの内容を確かめてから修理を依頼しましょう。

夜間・早朝料金なしで迅速に対応してくれるか
夜間や早朝料金を払わなくても、すぐに駆けつけてくれる業者に依頼しましょう。

水漏れは床の腐食につながるため、早めの対処が必要です。

夜間や早朝に修理が必要な場合でも、割増料金ではなく通常料金で修理をしてくれる業者だと、ムダな出費を抑えてすばやくトラブルを解決できます。

トイレタンクの水漏れを予防する方法とは?

トイレタンクの水漏れを予防する方法

トイレタンクの水漏れを予防するには、以下の方法があります。

  • トイレタンクに節水用品を入れない
  • こまめに換気をする
  • 掃除をしながら点検する

トイレタンクに節水用品を入れない

部品の故障につながるので、タンクの中に節水用品を入れないようにしましょう。

便器に流れる水量を抑えるため、市販の節水用品やペットボトル、レンガなどをタンク内に入れている家庭もあります。

しかし、タンク内にものを入れると、部品と干渉して故障の原因となり、水漏れを引き起こしてしまうことがあるのです。

水漏れだけでなく詰まりの原因にもなるので、タンク内に節水用品は入れず、十分な水量でトイレを流すようにしましょう。

こまめに換気をする

トイレの個室内の湿気や結露を抑えるため、こまめに換気をしましょう。

湿気や結露はサビの原因となり、サビは配管や部品を劣化させてしまいます。

結露が多いと水漏れのように床に水が溜まり、床を傷めてしまうこともあります。

湿気を逃がし、結露を予防するため、換気扇を回したり、窓を開けたりして適度に空気を入れ替えましょう。

換気扇も窓もない場合は、ドアを少し開けておくようにするのがオススメです。

掃除をしながら点検する

トイレは便器だけでなくタンクまでしっかり掃除し、掃除をしながら異常がないか点検するようにしましょう。

タンクの外側の拭き掃除だけでなく、カバーを開けて内部も掃除することで、部品や水位に異常があったときに気がつきやすくなります。

最低でも月1回を目安にタンク内も掃除しましょう。

以下では、トイレタンクの掃除方法について詳しく紹介します。

普段のお掃除の参考にしてみてください。

トイレタンク内部の洗浄方法

トイレタンクの内部を洗浄するときは、誤って水を流して作業に支障が出ないよう、止水栓を閉めておきましょう。

タンクのカバーを外したら、中性洗剤をつけたスポンジを使い、タンクの内側を優しくこすり洗いします。

次に歯ブラシを使って部品を優しくこすり、汚れを落としていきましょう。

部品に傷がつかないよう、力をいれずに歯ブラシを動かしてください。

タンクの底が汚れているときは、水洗レバーを回してタンク内の水を空にしてから、中性洗剤とブラシで磨いてください。

きれいになったら止水栓を開けて洗剤を洗い流しましょう。

トイレタンクのつけ置き洗い方法

トイレタンクの内部までお掃除する時間がないときは、つけ置き洗いを実施しましょう。

水洗レバーを回したら、流れてくる水と一緒にタンクの中へ酸素系漂白剤、またはトイレタンク用洗剤を入れます。

洗剤に記載されている使い方に沿って、2〜6時間ほど放置したら水を流しましょう。

内部の状態まで確認する時間がなくても、つけ置き洗いでタンク内の汚れを落とし、カビやヌメリを防ぎましょう。

その他よくあるトイレタンクのトラブルとは?

その他よくあるトイレタンクのトラブル

ここからは、トイレタンクのよくあるトラブルと解決方法を紹介します。

  • トイレタンクに水が溜まらない
  • トイレタンクへの給水が止まらない
  • 便器への水が止まらない
  • 水洗レバーが元に戻らない

トイレタンクに水が溜まらない

トイレタンクに水が溜まらないときは、ゴムフロートやオーバーフロー管に異常が生じていると考えられます。

部品が破損していないか、ゴムフロートと水洗レバーをつないでいる鎖が切れていないかを確認してみましょう。

各部品の交換方法は、上述のゴムフロートの交換方法・オーバーフロー管の交換方法・トイレタンク内の鎖の交換方法を参考にしてみてください。

トイレタンクへの給水が止まらない

トイレタンクへの給水が止まらないときは、ボールタップが故障している可能性があります。

タンクのカバーを開け、ボールタップの状態を確認してみましょう。

ボールタップは比較的簡単に交換できるので、ボールタップの交換方法を参考に部品を交換してみてください。

便器への水が止まらない

便器への水が止まらないときは、ゴムフロートやオーバーフロー管が原因の可能性があります。

ゴムフロートがひび割れしていないか、オーバーフロー管が折れていないかチェックしてみましょう。

それぞれを新しい部品と交換する方法は、ゴムフロートの交換方法・オーバーフロー管の交換方法で詳しく解説しています。

水洗レバーが元に戻らない

水洗レバーが元に戻らないときは、水洗レバーがサビていたり、ゴムフロートとつないでいる鎖が切れていたりする可能性があります。

水洗レバーがサビているときは、サビ取りスプレーや潤滑油を使ってみましょう。

鎖が切れている場合は、トイレタンク内の鎖の交換方法を参考に鎖を交換してみてください。

【FAQ】トイレタンクの水漏れに関するよくある質問

最後に、トイレタンクの水漏れについて、よくある質問をまとめました。

参考ににしてみてください。

Q1. トイレタンクの水漏れを放置するとどうなりますか?

A. 水漏れを放置すると、床の腐食・カビ・悪臭・水道代の高騰につながります。

タンク内で水が少しずつ漏れているだけでも、1日あたり数十リットルの水が無駄になり、月に数千円の水道料金が増えることもあります。

また、長期間放置すると床下材が腐り、最悪の場合はトイレ全体のリフォームが必要になるケースもあります。早めの修理がおすすめです。

Q2. 水漏れしている場所を見分けるにはどうすればいいですか?

A. まずは「外側」か「内側」のどちらで漏れているかを確認しましょう。

外側からの漏れ:タンク底・給水管のつなぎ目・止水栓など。タオルで拭いてもすぐ濡れる箇所がある場合は外側の水漏れです。

内側からの漏れ:便器内で常に水が流れている、チョロチョロ音がする、タンクが頻繁に給水するなどの症状が見られます。

外側の漏れはナットやパッキンの劣化が多く、内側の漏れはフロートバルブやボールタップの不良が主な原因です。

Q3. 自分で修理できる水漏れと、業者に依頼すべきケースの違いは?

A. 以下を目安に判断してください。

状況 自分で対応できる 業者依頼が必要
ナットの緩み
給水ホースのつなぎ目からの漏れ 〇(工具で締め直し)
パッキンの劣化 〇(部品交換で対応可)
タンク内の部品破損(ボールタップ・オーバーフロー管) △(構造が複雑)
タンクや便器のひび割れ 〇(交換・専門工事必要)
初心者でも簡単にできる修理は「締め直し」「パッキン交換」程度です。

それ以上の作業や、水が止まらない・床下まで濡れている場合は、速やかに専門業者へ依頼しましょう。

Q4. トイレタンクの水漏れはパッキン交換だけで直りますか?

A. 多くの場合、パッキンの劣化が原因なので交換で改善します。

ただし、タンク内の機構が古い場合や、他の部品(ボールタップやオーバーフロー管)が同時に傷んでいると、パッキン交換だけでは解決しないこともあります。

部品が10年以上前の型なら、まとめて部品交換またはタンク交換を検討しましょう。

Q5. トイレタンクの下が濡れているけど、どこから漏れているのかわかりません。

A. 水漏れ箇所を特定するには、以下の方法を試してください。

  1. 止水栓を閉める(水を一時的に止める)
  2. タオルで濡れている部分をしっかり拭く
  3. どの部分から再び濡れ始めるかを観察する
それでも分からない場合、給水管の接続部やタンク底の微細な亀裂が原因のことがあります。

自分で見つけにくい場合は、水道局指定工事店への点検依頼が確実です。

Q6. タンクの中の水が止まらない場合はどうしたらいい?

A. まず止水栓を閉めて水の流入を止めることが最優先です。

その後、以下の3点を確認してください。
  • フロートバルブが浮いたままになっていないか
  • ボールタップの動きが固くなっていないか
  • オーバーフロー管の先から水が流れ出していないか
軽度の不具合であれば、パーツの清掃や位置調整で直ることもあります。

それでも改善しない場合は、部品の交換または専門業者の修理が必要です。

Q7. トイレタンクの水漏れを予防する方法はありますか?

A. 定期的な点検・清掃で多くの水漏れは防げます。

  • 月1回:タンクまわりの水滴・サビをチェック
  • 半年に1回:パッキンやボールタップの動作確認
  • 節水グッズをタンク内に入れない(誤作動の原因になるためNG)
  • 冬場は凍結防止のため、暖房便座の設定温度を下げすぎない
これらを実践することで、故障リスクを50%以上低減できます。

トイレタンクの水漏れが直らないときは早めに業者に相談しよう

トイレタンクの水漏れが直らないときは早めに業者に相談しよう

まとめ:トイレタンクの水漏れを防ぐために知っておきたいこと

トイレタンクの水漏れは、放置すると床や壁の腐食、水道代の増加などにつながります。

以下のポイントを押さえておくことで、早期発見と適切な対処ができるので、チェックしておきましょう。

  • 水漏れの原因は「外側・内側・タンク内部」の3種類に分けて確認する
  • ナットやパッキンの緩み・劣化は、自分で修理できるケースが多い
  • タンク内部の部品破損や便器のひび割れは、業者依頼が安全
  • 修理費用の目安は5,000円〜15,000円前後(部品と出張費を含む)
  • 放置すると二次被害が発生するおそれがあるため、早めの対応が重要
  • 月に1度はタンクまわりを点検し、異音や水滴がないか確認する
  • 信頼できる指定工事業者に依頼することで、再発を防ぎやすくなる

小さな水漏れでも見逃さず、まずは止水栓を閉めて確認しましょう。

原因が分からない場合や症状が続く場合は、早めに専門業者へ相談することをおすすめします。

記事の監修者

島尻 博富士水道センター

水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。

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