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ボイラーの凍結を防止するには?|よくある原因と失敗しない対策・修理の目安

給湯器

富士水道センター編集部

冬の朝に突然お湯が出なくなる原因の多くは、ボイラーや配管の凍結です。気温が下がる時期は、ちょっとした油断で「故障」「水漏れ」「配管破裂」につながるおそれがあります。
この記事では、ボイラーが凍結する原因・今日からできる防止策・凍ってしまった場合の安全な対処法を分かりやすくまとめました。
「家のお湯が急に使えなくなった」「寒波に備えて凍結対策を知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

ボイラーが凍結する原因

ボイラーが凍結する原因

冬の朝、突然お湯が出なくなる原因の多くは、ボイラー本体や周囲の配管が凍りつくことです。

凍結そのものは目に見えませんが、内部では水が膨張し、配管や部品に大きな負荷がかかっています。

最悪の場合は破裂や水漏れにつながり、修理費も高額になりがちです。

まずは「どんな条件で凍結しやすくなるのか」を押さえておきましょう。

  • 外気温が0℃前後・氷点下まで下がる
  • 屋外にあるボイラー・露出配管の断熱不足
  • 長時間ボイラーを使用しない状態が続く
  • 水抜き・凍結防止運転が不十分
  • 老朽化や設置環境の影響

それぞれ詳しく見ていきましょう。

外気温が0℃前後・氷点下まで下がる

気温が0℃付近まで下がり、特に夜間から明け方にかけて氷点下が続くと、ボイラー内部の水や配管の水が一気に冷えます。

金属製の配管は外気の影響を受けやすく、周囲の空気が冷たくなるほど内部の水温も下がっていきます。

寒冷地だけでなく、都市部でも放射冷却が強い日には家庭用ボイラーが凍結するケースが少なくありません。

屋外にあるボイラー・露出配管の断熱不足

ボイラー本体や給湯配管が屋外に設置されている場合、風や冷気に直接さらされます。

保温材が部分的にはがれていたり、古くなって痩せていたりすると、その部分から熱が逃げやすくなり、そこを起点に凍結しやすい状態が生まれます。

北側の壁際や日陰、風の通り道になっている場所などは特に冷え込みやすく、同じ気温でも凍結リスクが高くなります。

長時間ボイラーを使用しない状態が続く

旅行や出張、帰省などで数日間ボイラーを使わないまま放置すると、配管内の水が動かず、冷え切った状態で滞留します。

水が流れているときは、多少の温度差があっても凍結しにくいのですが、止まっている水は冷気の影響を受けやすく、普段は問題ない地域でも一気に凍るおそれがあります。

特に、夜間だけでなく日中もほとんどお湯を使わない家庭では、知らないうちに凍結の条件がそろいやすくなります。

水抜き・凍結防止運転が不十分

「ブレーカーを落として完全に電源を切る」「水抜きをせず長期間留守にする」などの状態も、凍結の原因としてよく見られます。

多くのボイラーや給湯器には凍結防止用のヒーターや循環機能が備わっていますが、電源を切ってしまうとそれらがまったく作動しません。

また、水抜きが一部の配管だけで終わっていたり、古い機種で凍結防止機能が弱かったりする場合も、内部に残った水が凍りつきやすい状況をつくります。

老朽化や設置環境の影響

築年数が経った住宅では、配管の勾配が悪くなり、低い位置に水がたまり続けることがあります。

さらに、過去に凍結や水漏れを起こした箇所を簡易的に修理しただけのケースでは、保温材の巻き方が不十分なままになっている場合も少なくありません。

こうした「弱点」は冷え込みのたびに凍結しやすく、繰り返しトラブルを招きます。

富士太郎
富士太郎
寒くなるとボイラーが凍結しやすくなるよ

ボイラーの凍結を防止するために今日からできること

ボイラーの凍結を防止するために今日からできること

少し意識するだけで、ボイラーの凍結リスクはぐっと下げられます。

この章では、次のような「今日からすぐにできる凍結防止策」をまとめていきます。

  • 外気温が下がる前に通電・凍結防止機能を活用する
  • 屋外のボイラー本体や配管をしっかり保温する
  • 氷点下が予想される夜は水を少量流し続ける
  • 浴槽にお湯をためて配管内の水量を確保する
  • 長期不在のときは正しい手順で水抜きを行う

それぞれの対策には向き・不向きがあり、住宅やボイラーの種類によって適した方法が少しずつ違います。

ご家庭の状況に合わせて、取り入れやすいものから実践していきましょう。

外気温が下がる前に通電・凍結防止機能を活用する

多くの家庭用ボイラーや給湯器には、内部を温めたり水を循環させたりする「凍結防止機能」が備わっています。

寒波が近づいているときは、ブレーカーを落とさず電源を入れたままにしておくほうが安全です。

取扱説明書に記載された凍結防止モードや設定温度をあらかじめ確認し、冷え込みが厳しい時期だけでも積極的に使いましょう。

屋外のボイラー本体や配管をしっかり保温する

ボイラー周りがむき出しの状態だと、どんなに室内で対策しても外気に冷やされやすくなります。

屋外の配管には保温チューブや断熱材をすき間なく巻き付け、古くなってへたっている部分は早めに交換すると安心です。

特に北側の壁や日陰、風の通り道になっている場所は冷えやすいため、重点的に保温しておきましょう。

必要に応じて、凍結防止ヒーターを併用する方法も有効です。

氷点下が予想される夜は水を少量流し続ける

気温が一気に下がる夜間だけ、蛇口から水を細く出しっぱなしにしておく方法もあります。

水は動いているほうが凍りにくく、配管のどこか一部分だけが完全に凍ってしまう状況を避けやすくなります。

ただし、水道料金が増える点や、外出時・就寝時は万が一の水漏れに気づきにくい点もあるため、他の対策と組み合わせて様子を見ながら使うと良いでしょう。

浴槽にお湯をためて配管内の水量を確保する

追いだき機能付きのボイラーでは、浴槽にお湯を残しておくことで、配管内の水量を確保しやすくなります。

浴槽の水位が低いと、循環配管の一部が空気に触れ、そこから冷え込んで凍結するケースも見られます。

夜のうちにある程度の量をためておき、凍結防止運転と合わせて利用すると効果的です。

長期不在のときは正しい手順で水抜きを行う

数日以上家を空ける予定がある場合、ボイラーや給湯配管の水抜きを検討しましょう。

ただし、機種や配管の構造によって水抜きの手順が異なり、方法を誤ると逆に故障を招くおそれがあります。

必ず取扱説明書を確認し、「どのバルブを開けるか」「電源はどうするか」を事前に把握したうえで作業してください。

難しいと感じる場合や不安が残る場合は、無理をせず専門業者へ相談するほうが安全です。

富士太郎
富士太郎
ちょっとした一工夫で凍結を予防できるよ!

参考:札幌市水道局

参考:ノーリツ

もしボイラーが凍結してしまったら|応急処置の方法

もしボイラーが凍結してしまったら|応急処置の方法

しっかり対策していても、冷え込みが厳しい日はボイラーや給湯器が凍結することがあります。

そんなときにあわてて間違った対処をすると、配管破裂や本体故障につながるおそれがあり要注意です。

この章では、凍結が疑われるときに意識してほしいポイントを整理していきます。

  • まずは絶対にやってはいけないことを確認する
  • 基本は「自然解凍」が前提になる
  • 安全を確認したうえで部分的に温める方法
  • 水漏れや破裂のサインをチェックする

順番に確認しながら進めれば、被害を最小限に抑えやすくなります。

絶対にやってはいけないNG行為

ボイラーや配管が凍ったからといって、いきなり熱湯をかける行為は危険です。

金属や樹脂の部品が急激な温度変化にさらされ、ひび割れや破損を招くおそれがあります。

同じ理由で、ガスバーナーやストーブの炎を近づけて一気に温める方法もNG。

表面だけが過度に熱くなり、内部との温度差で部材に大きなストレスがかかるためです。

ハンマーなどで配管をたたき、氷を砕こうとするのも避けてください。

凍結部分がわずかに割れただけでも、解凍後にそこから水漏れや噴き出しが起きる可能性があります。

まずは「無理やり溶かさない」「急激に熱を加えない」という前提をしっかり意識しておきましょう。

基本は自然解凍を待つ

軽い凍結であれば、気温が上がるのを待つだけで解消するケースも多いです。

日中になって外気温がプラスに戻れば、ボイラー内部や配管の氷が少しずつ溶けていきます。

この間は、無理に運転スイッチを何度も入り切りせず、さしあたり様子を見ることが無難です。

ブレーカーを落とさず通電は維持しつつ、取扱説明書に凍結時の注意が書かれていれば、その内容に従ってください。

自然解凍を待っても改善しない場合や、そもそも外気温が一日中氷点下の予報となっている場合は、次のような「部分的に温める方法」を検討すると良いでしょう。

凍結した可能性のある箇所をドライヤーで温める

配管の一部だけが冷え込んでいるようなときは、ドライヤーの温風でゆっくり温める方法があります。

とくに屋外に露出した給水管・給湯管、ボイラーの配管接続部などが対象になりやすい部分です。

ドライヤーを近づけすぎず、手で触って「じんわり温かい」と感じる程度を目安に少しずつ温めてください。

一点に風を当て続けるのではなく、広い範囲を行ったり来たりしながら温めると負担がかかりにくくなります。

どうしてもドライヤーが使えない場合は、ぬるま湯をタオルに含ませて配管に巻きつける方法も一案です。

ただし、お湯を直接ジャージャーとかけるやり方は控えたほうが安全といえます。

水漏れが発生していないかを必ずチェックする

凍結していた配管が溶けはじめるタイミングで、水漏れが起きるケースが少なくありません。

氷でふさがれていた小さな亀裂から、一気に水が噴き出すようなパターンもあります。

解凍後にボイラーの電源を入れる前に、以下のような点を確認すると安心です。

  • ボイラー本体の周囲が濡れていないか
  • 屋外配管から水がにじんでいないか
  • 壁の中や床下から異音がしないか

少しでも不自然な水音や水たまりがあれば、むやみに運転を再開せず、元栓を閉めてから専門業者へ相談したほうが無難です。

見た目には分かりにくくても、内部で破裂しているケースも考えられるため、早めの判断が肝心といえます。

富士太郎
富士太郎
慌てずに冷静に対処しよう!

ボイラー凍結で起きるトラブルと危険性

ボイラー凍結で起きるトラブルと危険性

ボイラーが一度凍結すると、単に「お湯が出ない」だけでは済まない場合があります。

内部の水が膨張し、配管や部品に強い負荷がかかるため、解けたあとにさまざまなトラブルが表に出てきます。

ここでは、代表的なリスクを整理しておきましょう。

  • 凍結がきっかけで配管が破裂する
  • ボイラー本体や内部部品が故障する
  • ガス・灯油ボイラーなら安全面の注意も必要になる

どれも放置すると被害が広がりやすい内容なので、早めの気づきと対処が肝心です。

凍結が原因の配管破裂

もっとも多いトラブルが、配管の破裂や亀裂です。

水は凍ると体積が増えます。

逃げ場を失った水が配管の内側から押し広げることで、金属や樹脂の管にひびが入り、解凍後に一気に水が噴き出すパターンがよく見られます。

破裂する場所はさまざまですが、次のような部分はとくに要注意です。

  • 屋外に露出している給水・給湯配管
  • 北側や日陰にある配管
  • 保温材が劣化している箇所
  • 過去に補修した跡がある部分

破裂した配管から水が流れ続けると、短時間で床下や壁の中まで水浸しになるおそれがあります。

見た目では分かりづらいケースも多いため、「凍結した」「解けたあとに水の音が変だ」と感じた時点で慎重な確認が必要です。

水道管破裂の原因と対処法|大寒波でテレビ取材を受けた水道業者が教える防災マニュアル

ボイラー本体や内部部品の故障

凍結の影響は、配管だけでなくボイラー本体にも及びます。

内部の熱交換器や循環ポンプ、バルブ類などに水が残ったまま凍結すると、金属や樹脂部品が変形し、通常どおりの動作ができなくなることがあります。

よくある症状としては、次のようなものが挙げられます。

  • 電源を入れても起動しない
  • エラーコードが表示されたまま復旧しない
  • 燃焼までは進むが、お湯の温度が安定しない
  • 追いだきや循環機能だけが動かない

一見すると一時的な不具合に見えても、凍結をきっかけに内部部品が損傷しているケースもあります。

無理に何度も再起動を繰り返すと、さらに状態が悪化するおそれがあるため、異常が続く場合は早めに専門業者へ相談したほうが安全です。

ガス・灯油ボイラー特有の安全面のリスク

ガス式や灯油式のボイラーでは、凍結によって燃焼系統に影響が出る可能性も考えられます。

たとえば、燃焼に必要な空気や排気の流れが乱れたり、センサー類が誤作動を起こしたりすると、安全装置が働いて停止することがあります。

安全装置が作動して止まる場合はまだ良いほうで、状態によっては燃焼不良が起き、一酸化炭素中毒など重大な事故につながる危険もゼロではありません。

  • いつもと違うにおいがする
  • 燃焼音が不自然に感じる
  • 何度も点いたり消えたりを繰り返す

こうしたサインがあれば、自分で触らずすぐに使用を中止し、メーカーや業者への相談を優先したほうが安心です。

建物への二次被害も起こり得る

凍結そのものは目に見えませんが、そのあとの水漏れや破裂は建物全体に影響を与えることがあります。

  • テ床下への漏水によるカビや腐食
  • 壁内の断熱材が濡れることによる断熱性能の低下
  • 階下への水漏れトラブル(集合住宅の場合)

気づいたときには広い範囲が濡れていた、というケースも少なくありません。

「お湯が出ない」だけで終わらせず、凍結後はボイラー周りや配管、床・壁・天井の状態もあわせて確認しておくと安心です。

マンションの階下に漏水する原因は?対処法や使える保険を解説

富士太郎
富士太郎
凍結したらチェックしておこう

業者に依頼したほうがよいケース

業者に依頼したほうがよいケース

ボイラーが凍結したとき、「もう少し様子を見てもいいのか」「すぐに業者を呼ぶべきなのか」で迷うことが多いと思います。

自己判断で無理に動かすと、かえって故障を広げてしまうおそれもあるため、ある程度の目安を知っておくと安心です。

ここでは、とくにプロへの依頼を検討してほしい状況を整理します。

  • 電源を入れてもボイラーがまったく動かない
  • 凍結が解けたあとに水漏れが出てきた
  • 配管破裂の疑いがある、異音がする
  • エラー表示や警告ランプが消えない
  • 自分で触るのが不安、取扱説明書を読んでも分からない

当てはまる項目が増えるほど、専門的な点検・修理が必要になる可能性が高いと考えてよいでしょう。

電源を入れてもボイラーが動かないとき

凍結が解けたはずなのに、電源を入れても反応がない場合は、内部部品の損傷や基板トラブルなどが疑われます。

ブレーカーや電源プラグの差し込みを確認しても状況が変わらないなら、自力での復旧は難しい段階です。

何度も電源の入り切りを繰り返すと、故障部分に負荷がかかり、状態が悪化することもあります。

このようなときは無理に操作を続けず、症状をメモしてから業者へ相談するほうが安全です。

凍結解消後に水漏れが出てきたとき

解凍後にボイラー周囲や配管からポタポタと水が落ちている場合、配管の亀裂や接続部の破損が進行している可能性があります。

タオルで拭き取ってもすぐに濡れてくるようなら、内部で水が回り続けているサインかもしれません。

この状況で運転を続けると、床下や壁の中まで水が回り、二次被害が広がるおそれがあります。

まずは元栓を閉めて水の供給を止め、それから業者に連絡する流れを意識してください。

配管破裂の疑いがある・異音がする場合

壁の中や床下から「シュー」「シャー」といった水の音が聞こえたり、明らかに水量がおかしいと感じたりする場合は、見えないところで配管が破損しているかもしれません。

集合住宅であれば、階下への漏水トラブルにつながる可能性もあり、早めの判断が重要です。

また、ボイラーの運転中にいつもと違う金属音や振動が出るときも注意が必要です。

凍結による歪みや部品破損が進んでいるおそれがあるため、音の様子を伝えたうえで点検を依頼すると状況説明がスムーズになります。

エラー表示や警告ランプが消えないとき

最近のボイラーや給湯器には、異常を検知すると自動的に停止し、エラーコードや警告ランプで知らせる機能が備わっています。

取扱説明書どおりにリセット操作をしてもエラーが消えない場合、内部で何らかの不具合が継続している状態です。

ガス・灯油ボイラーでは、安全装置が働いている可能性もあります。

自己判断で配線や部品をいじるのは避け、表示されているエラーコードを控えてから、メーカーや水道・設備業者へ状況を伝えるとよいでしょう。

自分で触るのが不安なときは早めに相談を

凍結トラブルは、外から見ているだけでは状態を判断しづらいものです。

取扱説明書を読んでもイメージが湧かない、配管の構造が複雑でどこを見ればよいか分からない、といった場合は、無理をしないほうが結果的に負担を減らせることも多くあります。

「この程度なら自分で何とかできそうか」「業者を呼んだほうがいいか」を電話口で相談できる業者もあります。

不安を抱えたまま悩むより、早めにプロの意見を聞いたほうが、費用面・安全面の両方で納得しやすい判断につながります。

富士太郎
富士太郎
はやめに業者に相談しよう!

ボイラーの凍結を防止するための年間メンテナンス

ボイラーの凍結を防止するための年間メンテナンス

その場しのぎの対策だけでは、寒波のたびに「凍結→故障リスク」に振り回されてしまいます。

一年を通して少しずつ準備しておくと、真冬でも安心してボイラーを使える状態に近づきます。

この章では、次のようなポイントを整理します。

  • 冬本番前にボイラー本体と配管まわりをチェックする
  • 断熱材や凍結防止ヒーターの劣化を確認する
  • 凍結防止機能が正常に動くか試運転しておく
  • 繰り返し凍結する場所は配管ルートや保温の見直しを検討する
  • 定期的に専門業者の点検を受けて、弱点を早めに把握する

どれも難しい作業ではなく、「気にかけるタイミング」を作ることで実践しやすくなります。

冬本番前にボイラー本体と配管まわりをチェックする

気温が下がり始める秋口は、ボイラーまわりの点検にちょうどよいタイミングです。

本体の外装にひび割れやサビがないか、配管の接続部から水がにじんでいないかなど、目で見て分かる範囲を一度確認してみてください。

日ごろ意識しない部分だからこそ、この時期に一度しっかり見ておくと、小さな異変にも気づきやすくなります。

「なんとなくおかしい」と感じた箇所があれば、メモや写真を残しておくと、業者に相談するときにも役立ちます。

断熱材・凍結防止ヒーターの劣化を確認する

屋外配管に巻いてある保温材は、紫外線や風雨で少しずつ劣化します。

割れて中の配管が見えていたり、スカスカに痩せていたりする部分があれば、そこが凍結の弱点になりやすいポイントです。

同じく、凍結防止ヒーターを設置している場合は、コードの傷みやコンセントまわりの異常もチェックしておきましょう。

通電しているのに温かくならない、明らかに一部だけ冷たいといった様子があれば、交換を検討するタイミングと言えます。

凍結防止機能の動作を事前に確認する

多くのボイラーには「凍結防止運転」や「保温運転」といった機能が付いています。

取扱説明書を開き、どのような条件で作動するのか、設定温度やスイッチの位置などを一度確認しておくと安心です。

気温が本格的に下がる前に、短時間だけ試運転してみる方法もあります。

異音がしないか、エラー表示が出ないかをチェックしておけば、真冬にいきなりトラブルが起きる可能性を減らせます。

繰り返し凍結する場所は配管ルートや保温を見直す

毎年のように同じ場所で凍結する場合、その配管や設置環境に構造的な弱点が潜んでいる可能性があります。

日当たりや風の通り方、配管の位置などをあらためて見直し、保温材を増やしたり、配管ルートを変えたりしてみましょう。

簡単な補修だけでごまかしていると、年々ダメージが蓄積していくこともあるため、繰り返しトラブルが起きる箇所ほど、早めの根本対策が重要です。

定期的に専門業者の点検を受ける

外から見える範囲だけでは、ボイラー内部の状態までは判断できません。

使用年数が長くなってきた機種や、過去に凍結トラブルを経験している機器は、数年おきに専門業者の点検を受けておきましょう。

劣化した部品や、将来的に不具合が出そうな箇所を早めに指摘してもらえれば、真冬の急な故障を避けやすくなります。

「どこまで自分で見ればよいか分からない」と感じる場合も、点検時に一緒に確認してもらうと、今後のセルフチェックの目安がつかみやすくなるのおすすめです。

【要注意】悪質な水道業者一覧はどこ?急増する高額請求トラブルと信頼できる業者の選び方

富士太郎
富士太郎
ボイラーが凍結しないように定期的なメンテナンスを!

ボイラー凍結防止に関するよくある質問(FAQ)

ボイラー凍結防止に関するよくある質問(FAQ)

最後に、ボイラーの凍結防止に関するよくある質問をまとめていきます。

ぜひ参考にしてみてください。

Q1. ボイラーや配管は何度くらいで凍結しますか?

A. 一般的に気温が0℃前後から凍結のリスクが高まり、氷点下の時間が長く続くほど危険な状態になります。

とくに夜間や明け方の冷え込みが強い日、風当たりが強い場所にボイラーや配管がある家では、気温の数字以上に冷え込むこともあるため注意しましょう。

Q2. 凍結した配管にお湯をかけても大丈夫でしょうか?

A. 沸かしたての熱湯を直接かける方法は避けてください。

急激な温度差がかかり、配管や部品のひび割れにつながるおそれがあります。

やむを得ず温める場合は、ぬるま湯をタオルに含ませて巻いたり、ドライヤーの温風を少し離して当てたりして、ゆっくり解凍しましょう。

Q3. 凍結防止のために水を出しっぱなしにしてもいいですか?

A. 氷点下が予想される夜だけ、蛇口から細く水を流し続ける方法は一定の効果があります。

ただし、水道料金が増える点や、外出中・就寝中は水漏れに気づきにくい点も無視できません。

配管の保温や凍結防止機能の利用と組み合わせて、最小限にとどめるほうが安心できます。

Q4. 数日家を空けるときは、電源を切るべきでしょうか?

A. ブレーカーを落としてしまうと、ボイラーの凍結防止機能まで止まる機種もあります。

長期不在の場合は、水抜きの方法と電源の扱いを取扱説明書で必ず確認しましょう。

作業が難しいと感じたときは、事前に水道・設備業者へ相談したうえで対策を決めると安全です。

Q5. 賃貸住宅でボイラーが凍結した場合、まず誰に連絡すればいいですか?

A. 賃貸の場合は自己判断で業者を手配する前に、管理会社や大家さんへ状況を連絡する流れが基本です。

建物全体の設備として扱われるか、入居者負担となるかは契約内容によって変わるため、賃貸借契約書も手元に用意し、指示を仰ぎながら進めましょう。

Q6. 凍結防止ヒーターや保温材は、どのタイミングで見直すべきでしょうか?

A. 保温材のひび割れや、剥がれて配管が露出している部分があれば早めの交換を検討しましょう。

凍結防止ヒーターの場合は、通電しても温かくならない箇所や、コードの傷みが見えた時点が点検のサインになります。

冬本番に入る前の時期に一度まとめて確認すると効率的です。

Q7. ボイラー凍結による破損は、保険や保証の対象になりますか?

A. 火災保険や設備保証の内容によっては、凍結による配管破裂や水漏れが補償対象になる場合もあります。

一方で、経年劣化や明らかな管理不足と判断されるケースは対象外になることも多く、契約ごとに条件が異なります。

契約している保険会社・保証窓口へ早めに相談しておきましょう。

まとめ|ボイラーの凍結を防ぐポイント

ボイラーの凍結は、お湯が出なくなるだけでなく、配管破裂や本体故障のきっかけになります。

とくに屋外配管や、寒冷地・寒波が来たときは、意識して対策しておきたいところです。

この記事で押さえておきたいポイントをまとめます。

  • 氷点下が予想される日は、ブレーカーを落とさず凍結防止機能を生かす
  • 屋外配管やボイラー周りに保温材・凍結防止ヒーターをしっかり施す
  • 冬の冷え込みが強い夜は、水を細く出し続ける方法も組み合わせて検討する
  • 追いだき配管を守るため、浴槽にある程度お湯を残しておく
  • 数日以上家を空けるときは、取扱説明書どおりの水抜きと電源管理を意識する
  • 凍結後は熱湯や直火を避け、自然解凍とドライヤーで少しずつ温める
  • 解凍後に水漏れ・異音・エラー表示があれば、無理をせず業者へ相談する

冬が本格化する前にできることを少しずつ整えておくと、寒い朝も安心してボイラーを使えます。

記事の監修者

島尻 博富士水道センター

水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。

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