マンションで水漏れ！上の階・下の階トラブルも丸ごと解決｜原因・対処・費用・連絡先を完全ガイド

マンションで水漏れが起こる2つの原因

マンションで水漏れが起こる原因は、大きく2つあります。原因によって、責任の所在や費用負担者が変わるため、修理の前に原因を特定しましょう。

マンションで起こる水漏れの原因は、以下のいずれかです。

入居者の過失

入居者の過失とは、自分の部屋で水を使う際に起こる不注意・不適切な行為による水漏れです。

たとえば以下のようなケースが挙げられます。

部屋のようなプライベートスペースで起きた水漏れは、修理費用が自己負担です。

たとえば、「洗濯機のホースが外れ、水が出しっぱなしになる」などの意図的でない原因でも、修理費用は入居者の責任になる可能性もあります。

さらに、階下や隣の部屋まで水漏れが進んだ場合、損害賠償が必要です。

一時の不注意で資産を失わないよう、日頃から水回りには注意を払いましょう。

配管の劣化・老朽化

自分の行動以外が原因で水漏れしたときは、天井裏や床下の配管が劣化・老朽化しているかもしれません。

たとえば、以下のような事態になると、配管から水漏れする可能性があります。

配管の劣化・老朽化による水漏れは、原因箇所によって責任の所在が異なります。

専有部分（自分の部屋内）で起きた場合は自己責任となりますが、共用部分（廊下や壁など）で起きた場合は管理会社や管理組合の責任です。

天井や床下などから水漏れした場合は、業者を呼んで原因を特定してもらいましょう。

水漏れの原因が共用部にあると判断されれば、修理費用や損害賠償は管理会社の負担となります。

マンションで水漏れを起こしたときの対処法5選

マンションの部屋内で水漏れを起こしたときは、速やかに対処して水漏れの被害を抑えましょう。

以下では、原因別の対処方法を紹介します。

応急処置をする

水漏れを起こしたときは、まず応急処置を実施しましょう。

以下の手順にしたがって行動すれば、被害を最小限に抑えられます。

水漏れしている箇所にもよりますが、元栓や止水栓を閉めれば、いったん水漏れは止まります。

水の流出を止めてから水をふき取り、床下への浸水を食い止めましょう。

最後に、カビや感電防止のために、家具や電化製品を濡れた場所から移動させます。

被害の状況を撮影する

応急処置が済んだら、水漏れの被害状況や原因箇所、水に濡れた箇所を撮影します。

スマートフォンやデジタルカメラを使い、写真や動画としてデータを残しておきましょう。

後々の修理費用や、損害賠償費用を試算する際の証拠として役立ちます。

マンションでの水漏れは、原因になった箇所によって責任の所在が変わるので、修理の前に検証が必要です。

自分が原因なら自己負担、設備が原因なら管理会社・大家負担となるので、水漏れの原因を探して撮影しておいてください。

【排水管】バケツで漏水を受け止める

水漏れの原因が排水管だった場合、漏れた水には汚水が混ざっています。

床や壁、家財道具の汚損を防ぐために、バケツで漏水を受け止めましょう。

なお、汚水に直接触れるのは衛生的でないため、ゴム手袋があると便利です。

排水管がつまっている場合は、つまり取り剤やワイヤーなどでつまりを取るのも効果的です。

ただし、無理につまりを抜こうとすると状況が悪化する可能性もあります。

修理が難しいと判断したら、汚水を止めることに集中してください。

【給水管】蛇口や配管にタオルを当てる

給水管から水漏れしている場合、止水栓や元栓を閉めても、配管内に残った水が垂れてくるケースもあります。

水漏れしている箇所にタオルを当てて、床に水が垂れるのを防いでください。

タオルは吸水性の高いものや、大きいサイズのバスタオルなどを使いましょう。

また、定期的に交換し、含んだ水を絞れば修理までの時間を稼げます。

別の方法として、補修テープを使った応急処置も効果的です。

「水漏れ用」と表記のある補修テープなら、水漏れしている箇所にきつく巻きつけることで、ある程度水漏れを止められます。

漏電が疑われる場合は消防庁の情報も役に立ちます。

【原因がわからない場合】業者に連絡する

自分では原因が特定できない場合や、応急処置で症状が改善しない場合は、業者に連絡して状況を伝えましょう。

親切な業者なら、応急処置の方法を教えてくれることもあります。

業者に連絡する際は、以下のことを伝えましょう。

水道修理のプロである業者なら、素人から提供された情報だけでも、おおまかな原因を判断できます。

また、自宅に来てもらい、原因の調査と修理を依頼しても構いません。

マンションで水漏れしたときの連絡先4つ

マンションで水漏れを起こしたときは、速やかに修理して被害を抑える必要があります。

そんなときに、修理会社と管理会社のどちらから連絡するかを迷っていると、浸水が広がる一方です。

水漏れしたときは、以下の順番で連絡すれば被害を抑えることが可能です。

水道・水漏れの修理業者

マンションの自室から水漏れしている場合、修理業者を呼んで速やかに対処してもらうのが最優先です。

専門的な知識や技術を持っている修理業者に連絡すれば、速やかに原因を見つけて修理してくれます。

また、修理業者によっては、修理後に保証期間を設けてくれるケースもあります。

修理した後から不具合が起こっても、無償で再修理できるため、業者選びの際の参考にしてください。

水漏れが軽度なら自分での修理も可能ですが、素人が修理するとかえって状況を悪化させるケースも少なくありません。

水道のプロである修理業者に任せて、自分は被害を抑えることに集中しましょう。

保険会社

自室で水漏れを起こした場合でも、補償や修理費用を保険で負担できる可能性があります。

マンションの入居時に加入した保険や、自分で加入した保険があれば、保険会社に連絡してみましょう。

保険会社に以下の事項を伝えれば、保険金の支払いや修理費用の立て替えなどを代行してくれます。

保険会社に連絡するメリットは、費用負担を軽減できることです。

自分が加害者となった場合は、自分だけでなく他人への損害賠償費用も保険金でカバーされます 。

また、書類作成や管理会社とのやり取りの代行サービスがあれば、積極的に活用しましょう。

マンションの管理会社

マンションのような賃貸物件でトラブルが起こった場合は、管理会社が仲裁してくれます。

自室で起こした水漏れが他の部屋にも広がっている可能性がある場合、管理会社にも連絡しましょう。

管理会社が水漏れの原因を調査し、共用部からの水漏れだと判断されれば、修理費用が管理会社持ちになる可能性もあります。

ただし、先に管理会社に連絡すると提携している修理業者に連絡がいき、修理が遅くなるので注意が必要です。

マンションの入居者

水漏れが止まり、階下や隣室で浸水が確認された場合は、謝罪の意思を伝えるのが大切です。

早めに伝えればスムーズに対応できるうえ、態度次第では信頼関係を築けます。

今後も近所で生活する者同士として、迷惑をかけた人へのフォローがないと、今後もトラブルが起こりやすいです。

入居者同士でコミュニケーションを取り、相互理解を深めることで今後も良好な関係を保てます。

【原因別】マンションの水漏れ補償・修理費用は誰が負担する？

マンションで水漏れが起こったとき、責任の所在は原因箇所や契約形態によって異なります。

以下に原因箇所と契約形態ごとの補償・修理費用の負担先をまとめたので、参考にしてみてください。

原因	賃貸	分譲
専有部分での水漏れ	過失があれば入居者負担 経年劣化なら管理会社・大家負担	基本的に入居者負担
共有部分での水漏れ	原因が個人にある場合は入居者負担 原因が共有部分にある場合は管理会社・大家負担	原因が個人にある場合は入居者負担 原因が共有部分にある場合は管理組合負担

【賃貸】専有部分

賃貸マンションの専有部分（自分の部屋）で水漏れが起きた場合、原因や状況によって修理費用や損害賠償費用の負担先が異なります。

入居者の過失（不注意・故意を問わない）によって水漏れが起きた場合、修理費用と損害賠償費用は入居者の負担です。

ただし、賃貸マンションの場合、個人の故意でない水漏れに関しては、管理会社や大家が修理費用を負担するケースも少なくありません。

また、設備の不具合や経年劣化が原因であれば、管理会社や大家の責任となります。

調査しても原因がはっきりしない場合も区分所有法第9条に従い、共有部分が原因と判断されて管理会社や大家が修理費用を負担します。

【分譲】専有部分

分譲マンションの専有部分から水漏れした場合、基本的には入居者が修理・賠償費用を支払います。

分譲マンションは賃貸と異なり、契約上入居者の持ち物として扱われるためです。

また、水漏れの原因が他の部屋にある場合は、加害者となった他の部屋の入居者が、修理費用や損害賠償費用を全額または一部負担します。

契約上の扱いは一戸建てと大差がないので、自分で火災保険などに加入しておくのがおすすめです。

【賃貸・分譲】共有部分

賃貸・分譲を問わず、マンションの共有部分で水漏れした場合は、管理会社や大家（賃貸）、管理組合（分譲）が修理費用や損害賠償費用を負担します。

契約上、共有部分は管理会社や管理組合にあるためです。

ただし、例外として水漏れの原因が個人にある場合、修理費用が個人負担になる可能性もあります。

たとえば、ペットボトルやゴミ袋などを廊下に置いておいて水漏れさせたり、廊下で水をこぼしたりすると、個人に原因があると判断されやすいです。

マンションで水漏れしたときに使える3つの保険

マンションで水漏れが起きると、下の階や隣の部屋にも浸水する可能性があります。

その場合、修理費用や損害賠償費用を負担する必要があり、大きな出費を強いられる可能性が高いです。

そんなときは、水漏れに関係する保険を活用しましょう。

マンションで水漏れしたときは、以下3つの保険を適用できるケースがあります。

個人賠償責任保険

個人賠償責任保険とは、自分の過失によって他人に損害を与えた場合、その賠償責任を保険金でカバーしてくれる保険です。

下の階や隣の部屋に被害が及んでも、その修理費用や損害賠償費用を保険金で支払ってもらえます。

自分が所有するマンションでは、必ず契約することをおすすめします。

下の階に住んでいる人の高級家具や家電が濡れた場合、修理費用や代替品の購入費用を請求され、請求金額が膨れ上がるためです。

マンション加入の火災保険

マンションへの入居時に契約した火災保険でも、水漏れの補償が可能です。

火災保険に賠償責任保険が付加されていれば、個人賠償責任保険と同じように、水漏れによる損害に対して保険金が下ります。

従来はマンションの入居時に、火災保険と賠償責任特約にセットで加入することがほとんどでした。

しかし、近年はコスト削減のために賠償責任保険が外されるケースも少なくありません。

自分のマンションがどんな火災保険を契約しているか、契約書や資料を確認しておきましょう。

個人加入の火災保険・自動車保険

個人加入の火災保険や自動車保険に、水漏れに関係する特約や補償がついているケースもあります。

水漏れ修理費用の補填に使える特約・補償の一例を、以下にまとめました。

個人賠償特約は、火災保険や自動車保険に特約として付加できます。

ただし、他の部屋からの水漏れは補償対象にならないので、カバーしたい場合は他の保険と併用しましょう。

水濡れ保障は火災保険の中に含まれる補償で、自分の部屋の水漏れによる損害を補償してくれます。

こちらも、他の部屋からの水漏れによる損害は対象外です。

水漏れのトラブルに備えたいなら、保険会社に特約や保障を付けられないか相談してみましょう。

【トラブル回避】上の階・下の階とのやり取りで注意すべきこと

マンションで水漏れが起きると、上の階・下の階のどちらかが加害者、どちらかが被害者という構図になりやすく、感情的なトラブルにつながりやすいものです。

とくに「上の階の人が謝罪に来ない」「下の階から怒鳴られた」といった相談は珍しくありません。

水漏れは判断が複雑なうえ、原因がすぐに特定できないケースも多いため、正しい順序で連絡することが大切です。

以下では、余計なトラブルを避けるために注意すべきポイントを紹介します。

直接訪問はできるだけ避ける

水漏れしたときに「下の階に言いに行かなきゃ」と考える人は多いですが、これはトラブルに発展しやすい行動です。

下の階の住人も、突然訪問されると不信感を抱きます。

まずは管理会社に連絡して原因調査を依頼しましょう。

管理会社が間に入れば、どちらが加害者かまだ分からない段階でも、冷静に状況を整理できます。

謝罪は「原因が確定したあと」にする

水漏れの連絡を受けた側は早めの謝罪が誠意と感じられる一方で、原因が特定されていない段階で全面的に非を認めると、後々の費用負担で争いになる可能性があります。

水漏れは、

など、原因が多岐にわたります。

そのため、初動は下記のように伝えるとスムーズです。

「原因がまだ特定できていないので、管理会社に依頼して調査してもらいます。状況を確認させてください」

謝罪の姿勢を見せつつ「責任の確定ではない」ことを明確にでき、無用なトラブルを避けられます。

言い争いを避けるために、連絡は「記録が残る方法」で

「謝罪に来ない」「連絡が遅い」といった不満は、水漏れトラブルで頻繁に起こります。

対策として、

など、記録を残すことが重要です。

管理会社も証拠があると動きやすく、費用負担の判断がスムーズです。

上の階・下の階への連絡も、可能であればテキスト電話ではなく SMS・メッセージアプリ・メール など、記録が残る手段を選びましょう。

「自分が悪いとは限らない」前提で行動する

マンションの水漏れは、必ずしも自室や上の階が原因とは限りません。

壁の中の共用配管が劣化していたり、上階とは無関係の場所が破損しているケースも多数あります。

そのため、原因が分かるまでは以下の行動が鉄則です。

こうした姿勢が、余計なトラブルを防ぎ、費用負担をめぐる争いも避けやすくなります。

上の階・下の階との関係を悪化させないために

マンションでは、今後も近くで生活を続けます。

お互いのストレスを減らすために、下記を意識するだけで状況が落ち着きやすくなります。

「しっかり動いている」と伝わるだけで、相手の印象は大きく変わります。

【費用・賠償】水漏れトラブルで起きやすい金銭トラブル

マンションの水漏れは、原因調査や修理だけでなく、費用負担や賠償金額をめぐるトラブルが起きやすい状況です。

とくに「どれくらい請求されるのか」「お詫び金は必要なのか」といった不安を抱く人は多く、判断を誤ると不要な負担を背負ってしまいます。

以下では、実際に起こりやすい金銭トラブルと、注意したいポイントをまとめました。

お詫び金は“原則不要”だが、感情面のこじれには注意

水漏れが下の階へ広がったとき、「お詫び金を支払うべきか」と悩む人は多いでしょう。

費用負担は「過失の有無」と「原因の場所」で決まり、好意で追加の金銭を渡す必要がないからです。

ただし、マンションでは人間関係が長く続くため、

といった行動が不信感を生み、金銭トラブルへ発展しやすくなります。

お詫び金ではなく、

「すぐ管理会社に連絡して調査を依頼しました。結果が分かり次第、こちらからお伝えします」

という言葉と早めの行動が、最も効果的なフォローになります。

賠償額が大きくなりやすい3つのケース

水漏れは、状況によって賠償額が大きくふくらむことがあります。

とくに以下のケースは注意が必要です。

1. 下の階の家電・家具が濡れた場合

テレビ・パソコン・スピーカーなどの電子機器は、少量の水でも故障しやすいため、交換費用が高額になりがちです。

高級家具の場合はさらに費用がかさむため、個人賠償責任保険での補填がほぼ必須になります。

2. 床材・クロスの張り替えが必要な場合

床材は一部だけ交換できないケースが多く、部屋全体の張り替えが必要になる可能性があります。

その結果、数万円では収まらず、十数万円～数十万円に膨れることがあります。

3. 原状回復に「同等品」が指定された場合

賃貸・分譲どちらでも、修理時は「同等グレード」での復旧が求められます。

元の素材が高級品だった場合、賠償額が想定より上がりやすい点に注意しましょう。

「経年劣化」か「過失」かで負担額が大きく変わる

水漏れの費用負担は、

のどちらが原因かで大きく変わります。

入居者の過失の場合

これらは入居者負担と判断されることが一般的です。

設備の老朽化の場合

これらは管理会社・大家・管理組合の負担になる可能性があります。

ただし、原因が複雑なケースでは判断が難しく、「入居者と管理会社のどちらが払うべきか」で揉めることもあります。

そのため、調査段階から写真・動画で証拠を残すことが重要です。

見積もりが高額になった場合の対処

修理業者が提示した金額に納得できない場合、以下の行動が有効です。

水漏れトラブルは、焦って即決すると損しやすい状況です。

複数の意見をもらうだけで、不要な出費を避けやすくなります。

保険の申請でもめやすいポイント

水漏れでは、

が使えるケースがあります。

ただし、「どの保険が、誰への賠償をカバーするのか」という部分で勘違いが起こりやすく、トラブルにつながることがあります。

保険の範囲が分からないときは、「下の階と自分の部屋、それぞれどこまで補償できますか？」と保険会社へ問い合わせると、早く整理できます。

余計な金銭トラブルを避けるためのポイント

最後に、不要な争いを避けるために押さえておきたいポイントをまとめます。

これらを意識しておけば、金銭トラブルに発展するリスクを大幅に減らせます。

マンションで水漏れ被害に遭ったときの対処法

マンションの自室以外で水漏れが起こり、自室まで被害が及んだ場合は、まず応急処置をしましょう。

浸水した箇所にタオルを当てたり、バケツで水を受け止めたりして対処してください。

家電製品から漏電する可能性もあるので、早めにプラグを抜いて移動させます。

症状が落ち着いたら、被害の状況を把握して撮影しましょう。

応急処置と被害状況の確認が終わったら、管理会社に連絡して原因の調査を依頼します。

水漏れの原因は、他の入居者によるものとは限りません。

天井や壁からの浸水は上階・隣の部屋だけではなく、共用部の配管が劣化したために起こるケースもあります。

近所とのトラブルを避けるためにも、まずは管理会社に連絡してください。

【上の階からの水漏れ・謝罪に来ないとき】泣き寝入りしないために

上の階から水漏れが発生したのに、相手が「謝罪に来ない」「連絡を返さない」という相談は多く、被害者側は強い不安を抱えがちです。

しかし、水漏れは必ずしも上階の過失とは限らず、共用部の配管や壁の中の劣化が原因というケースもあります。

原因が特定される前に相手へ強く求めても、感情的なすれ違いが起きやすく、トラブルが長期化する恐れがあります。

以下では、上の階からの水漏れに対し、相手が謝罪に来ない場合でも泣き寝入りを避ける方法を整理します。

直接問いただすのは避ける

上階へ訪問して「どうなっているのか」と聞きに行くのは避けましょう。

突然の接触は、相手を警戒させやすい行動です。

水漏れの原因は、上階の不注意とは限らず、壁の中の共用配管が破損している可能性もあります。

直接訪問すると、相手の誤解や反発を招き、関係が悪化してしまうことも。

まずは 管理会社に状況を伝え、調査の依頼をすることが大切です。

「謝罪に来ない＝責任逃れ」とは限らない

上階の住人が謝罪に来ない場合、悪意ではなく以下の理由が考えられます。

水漏れは原因が複雑で、自責かどうか判断しづらい状況が多いです。

感情的に捉える前に、管理会社を通して状況を共有するほうが冷静に進められます。

管理会社へ連絡し、正式な調査を依頼する

水漏れの被害に遭ったら、最優先で管理会社へ連絡しましょう。

管理会社が介入することで、上階とのやり取りもスムーズです。

管理会社に伝える内容は以下です。

調査の結果、上階が原因なのか、共用部なのか、あるいは別の場所なのかが分かります。

責任の所在が明確になれば、上階の住人も対応しやすく、トラブルが長引きにくいです。

記録を残すことで泣き寝入りを防げる

謝罪がない状況で最も重要なのは、証拠を残すことです。

これらは、管理会社や保険会社が判断する際に大きな材料になります。

原因が不明なまま放置されると、修理の遅れや費用負担の不公平につながるため、記録の保存は非常に重要です。

上階との連絡は“管理会社経由”が安全

「上の階からの水漏れなのに、謝罪に来ない」と感じると、不満が募りやすい状況です。

しかし、直接相手に連絡すると、責任の押しつけ合いや感情的な衝突に発展しやすいです。

そのため、上階への連絡は管理会社を通すことが最も安全です。

管理会社が入ることで、

がスムーズに進みます。

原因が上階で確定したあとに費用や補償が決まる

上の階が原因だと確定した場合、

など、必要な補修費用は上階の負担となるケースが一般的です。

ただし、実際の支払いは

保険会社 → 被害者

の順で行われるケースが多く、当事者同士で金銭をやり取りする必要はありません。

保険会社が代理で対応してくれるため、被害者側の負担は大幅に減ります。

謝罪がなくても、手続きが進めば解決に近づく

「謝罪に来ない」こと自体は不安材料ですが、

これらが淡々と進んでいれば、問題は解決に向かいます。

謝罪の有無より「適切な手順で原因が確定し、費用負担が整理されること」が最重要です。

費用トラブルで不安がある方は、国民生活センターも頼りになります。

【FAQ】マンションの水漏れでよくある質問

最後に、マンションの水漏れに関するよくある質問をまとめました。

トラブルになる前にチェックしておいてください。

Q1. 上の階から水漏れしているのに、相手が謝罪に来ない場合はどうすればいいですか？

まずは管理会社に連絡し、原因の調査を依頼しましょう。

謝罪がない状況でも、相手の過失とは限らず、共用配管や壁の中の劣化が原因ということもあります。

直接訪問するとトラブルに発展しやすいため、管理会社を通して連絡するほうが安全です。

Q2. 水漏れの原因が分からないときは、どこに連絡すればいいですか？

応急処置をしたあと、管理会社へ状況を報告してください。

賃貸・分譲どちらでも、共用部の可能性があるため、管理会社が調査の窓口になります。

原因の特定が難しい場合は、管理会社から専門業者を手配してもらうことが一般的です。

Q3. 下の階に水漏れしてしまった場合、費用はどれくらいかかりますか？

費用は被害状況によって大きく変わります。

床材やクロスの張り替え、家電の故障があると、十数万円以上の請求になることもあります。

ただし、個人賠償責任保険が使えるケースが多く、自己負担を減らせる可能性があります。

Q4. 自分の部屋が原因か、上の階か、共用部か分かりません。どうやって判断しますか？

被害箇所の撮影と、管理会社の調査が必須です。

床下や壁の中の漏水は、目視で判断できないケースが多いため、専門業者の点検が必要です。

調査結果によって、費用負担が入居者・上階・管理会社のいずれかに分かれます。

Q5. すぐに修理したい場合、自分で業者を呼んでも問題ありませんか？

緊急性が高いときは構いませんが、管理会社への連絡が先です。

先に業者を呼ぶと、管理規約の違反になる可能性があります。

また、管理会社が負担すべき修理を自費で支払うリスクもあるため、注意が必要です。

Q6. 経年劣化が原因の水漏れは、誰が修理費を払いますか？

共用配管の劣化なら管理会社（分譲の場合は管理組合）が負担します。

専有部分の設備が劣化していた場合は、入居者の負担になるケースもあります。

どちらか判断できない場合は、管理会社へ調査を依頼しましょう。

Q7. 被害を減らすために、まず何をすべきですか？

以下の順に行動してください。

初動が早いほど、修理費や賠償金の負担を抑えやすいです。

Q8. 水漏れで使える保険はありますか？

以下の保険が役立つ場合があります。

被害の範囲によって適用できる補償が異なるため、契約内容の確認が必要です。

「下の階と自室の両方に使えるか」と保険会社へ聞くと整理しやすくなります。

Q9. 上階に原因があった場合、補償はどう進みますか？

管理会社が上階の住人に連絡し、保険会社と連携しながら補修の手配が進みます。

被害者側は、写真や動画を提出するだけで手続きが進むことが多く、直接やり取りを求められるケースは多くありません。

Q10. 下の階に被害が出ても、謝罪だけで済むことはありますか？

軽度の水漏れで補修が不要な場合は、謝罪だけで収まることがあります。

ただし、床材や家電が濡れた場合は修理が必要になるため、費用負担の調整が必要です。

感情的なトラブルを避けるためにも、管理会社と保険会社を通して手続きを進めましょう。

マンションでの水漏れに備えて対処法を知っておこう

マンションで水漏れを起こした、あるいは水濡れの被害にあった場合、まずは応急処置や業者への連絡を済ませましょう。

仮に自分が修理費用や損害賠償をすることになっても、個人賠償責任保険や火災保険の水濡れ保障に加入していれば、被害を抑えられます。

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