
【漏水】水道代が急に上がったら要注意!戸建て・マンション別に自分でできるチェック手順
水のトラブル
更新日 : 2026年10月16日

富士水道センター編集部
「水を使っていないのに水道代が高い」と感じたら、見えない場所で漏水が起きているかもしれません。
漏水の有無は、水道メーターのパイロットを見るだけで自分で確認できます。
本記事では、戸建てとマンションそれぞれのメーターの探し方、場所別のチェック手順、放置した場合の料金、修理費用や負担を軽くする制度までを順に紹介します。
その水道代、漏水かも?見逃したくない4つのサイン

漏水は少量のうちは気づきにくく、壁の中や床下で静かに進んでいることも珍しくありません。
それでも、暮らしの中には異変を知らせるサインがいくつか現れます。
次のような兆候に心当たりがあれば、早めに確認しておくと安心です。
- 水道料金の急な増加
- 使っていない場所の濡れ
- 水が流れる音
- 階下や外壁のシミ
水道料金が理由なく上がっている
水の使い方は変わっていないのに料金だけが増えているなら、まず漏水を疑いましょう。
わずかな漏れでも、毎日続けば請求額にはっきり表れます。
水道局から「漏水の可能性があります」という通知が届くケースもあるほどです。
過去数か月分の検針票を並べて、使用水量の推移を比べてみてください。
家族構成や季節の変化では説明できない増え方なら、注意が必要なサインといえます。
使っていない場所が濡れている
晴れの日が続いているのに地面がいつも湿っている場合は、地中の配管からの漏水が考えられます。
配管の通る壁が濡れていたり、床にシミが広がっていたりするのも典型的な症状です。
誰も入浴していない浴室の床が濡れている、使っていない蛇口のハンドルに水滴が付いている、といった現象も見逃せません。
東京都水道局は、下水のマンホールにいつもきれいな水が流れているケースにも注意を呼びかけています。
水が流れる音が聞こえる
家中の水を止めているのに、壁の中や床下から「ポタポタ」「シューッ」という音がしたら要注意です。
蛇口に耳を当てたときに音がする場合も、内部で水が漏れているおそれがあります。
トイレのタンクからチョロチョロと音が続くのも、よくある症状でしょう。
夜間は水の使用が少なく水圧が上がるため、漏水量も増える傾向にあります。
静かな時間帯に耳を澄ませてみるのも、手軽な確認方法の一つです。
階下や外壁にシミが出ている
下の階の天井にシミができた場合は、上の階での漏水が疑われます。
原因は真上の部屋とは限らず、斜め上やさらに上の階から水が伝ってくることも。
集合住宅では住民同士のトラブルに発展しかねないため、早急な対応が欠かせません。
また、外壁にシミが浮き出ているときは、壁の中の給水管から水が染み出している可能性があります。
こうした症状は自力での特定が難しいので、専門業者への相談を検討しましょう。
漏水の確認方法は水道メーターのパイロットから

漏水しているかどうかは、特別な道具がなくても判断できます。
カギを握るのは、水道メーターに付いている「パイロット」と呼ばれる部品です。
ここでは確認の手順に加え、戸建てとマンションそれぞれのメーターの探し方、漏れている場所の絞り込み方を順に見ていきます。
パイロットで漏水の有無を確かめる手順
パイロットは、水が流れるとクルクル回転する小さな部品です。
目盛りの付いた針とは別に付いていて、銀色の羽根車のような形をしたものが多く見られます。
手順はシンプルで、家中の蛇口をすべて閉めてからパイロットを観察するだけ。
回っていれば、メーターから蛇口までのどこかで漏れている可能性が高いでしょう。
10分ほど見続けると、より確実に判断できます。
どれがパイロットか分からないときは、一度キッチンの水を出して回る部品を確かめてください。
デジタル式や電子式のメーターでは、点滅や表示で漏水を知らせるタイプもあります。
戸建てのメーターは敷地内の地面にある
戸建ての場合、水道メーターは駐車場や玄関まわりの地面に埋められた「量水器」のボックスに収まっているのが一般的です。
フタを開けると、メーター本体と元栓(止水栓)が並んでいます。
ボックスの中に泥や落ち葉がたまって見えにくいこともあるため、軽く払ってから確認しましょう。
確認前には、屋外の散水栓や洗濯機の蛇口も閉め忘れていないかチェックを。
寒冷地では水抜き栓が半開きだと水が地中へ流れ続けることがあり、山形市上下水道部はハンドルを全開か全閉で使うよう呼びかけています。
マンションのメーターは玄関横のスペースにある
マンションやアパートでは、玄関ドアの横にある扉付きのスペース(パイプスペースやメーターボックス)にメーターが設置されていることが多いです。
ガスメーターなどと一緒に並んでいる場合もあるので、部屋番号の表示を確かめてから自分の住戸のものを見てください。
物件によっては、扉の開け方や設置場所が異なることもあります。
場所が分からないときは、管理会社や水道局のお客さまセンターに問い合わせるのが確実でしょう。
いざというときに慌てないよう、普段から元栓の位置を把握しておくと安心です。
止水栓を使って漏れている場所を絞り込む
パイロットが回っていたら、次は場所の特定に進みます。
キッチン、洗面所、トイレ、給湯器などにある止水栓をすべて閉め、もう一度パイロットを確認しましょう。
回転が止まれば、いずれかの止水栓より先で漏れていると判断できます。
そこから止水栓を1か所ずつ開け、パイロットが再び動き出した場所が怪しいということ。
止水栓を閉めても回り続けるなら、止水栓のない蛇口や外水道、壁や地中の配管が疑われます。
止水栓はマイナスドライバーやハンドルで時計回りに回すと閉まります。
場所別の漏水チェックポイント

漏水が起きやすいのは、キッチン、洗面所、浴室、トイレ、そして屋外の水道です。
場所ごとに確認すべきポイントを表にまとめました。
| 場所 | チェック内容 |
|---|---|
| キッチン | 蛇口の吐水口やハンドル、シャワーホース、シンク下の給水管と排水管の接続部が濡れていないか |
| 洗面所 | 蛇口まわりの水滴、洗面台下の収納内の床や給水管、止水栓のナットの緩み |
| 浴室 | 蛇口の根元やシャワーホースのつなぎ目、シャワーヘッドを蛇口より低くしたときの水のにじみ |
| トイレ | 便器内の水面の揺れ、タンクからの水音、給水管のつなぎ目、温水洗浄便座の下からの漏れ |
| 洗濯機 | 給水ホースと蛇口・本体の接続部の濡れ、振動による緩み |
| 給湯器 | 本体や配管の継ぎ目から水がポタポタ落ちていないか |
| 屋外 | 散水栓や立水栓の吐水口、地面の湿り、外壁や基礎の通気口付近の濡れ |
濡れているか分かりにくい箇所は、水滴を拭き取ってから乾いたタオルを巻き、数分後に湿っていないかを見る方法が便利です。
温水洗浄便座を確認する際は、必ず電源プラグを抜いてから作業しましょう。
なお、梅雨時や冬場のトイレでは、タンクや便器の表面に結露が生じて床が濡れることもあります。
結露は漏水ではないため修理は不要ですが、換気や除湿で湿気をためない工夫が大切です。
放置するといくら?漏水1か月分の料金目安

東京都水道局は、漏水を1か月放置した場合の料金の目安を公表しています。
口径20ミリ、1か月の使用水量が24立方メートルの家庭を想定した試算で、下水道料金を含み消費税は含まない金額です。
| 漏水箇所 | 漏水の状態 | 漏水量(1か月) | 料金の目安 |
|---|---|---|---|
| 蛇口 | 糸状(1ミリくらい) | 約6立方メートル | 約1,800円 |
| 蛇口 | 糸状(2ミリくらい、マッチ棒程度) | 約16立方メートル | 約5,500円 |
| トイレ(洋式A) | 便器前部から箸の先程度の水が流れている | 約20立方メートル | 約7,000円 |
| トイレ(洋式B) | 便器内の水面がわずかに動いている | 約150立方メートル | 約69,000円 |
注目したいのは、便器内の水面がわずかに動いている程度でも、1か月で7万円近くに達するおそれがある点です。
見た目は小さな漏れでも、決して軽視できません。
漏水は日を追うごとに増える傾向があり、カビや腐食、シロアリ被害など建物へのダメージにもつながります。
料金面でも住まいの面でも、早期発見こそが最大の節約といえるでしょう。
漏水を見つけたらどうする?対処の流れ

漏水箇所が分かったら、被害を広げないための初動が肝心です。
原因によっては自分で直せることもありますが、無理をすると状況を悪化させかねません。
ここでは応急処置から修理の判断、住まいの形態に応じた連絡先までを整理します。
まずは止水栓を閉めて応急処置
最初にすべきことは、漏れている箇所に近い止水栓を閉めて水を止めることです。
トイレならタンク脇や便器の裏、キッチンや洗面所ならシンク下に止水栓があるのが一般的。
閉めた回数を覚えておけば、元に戻すときに同じ水量へ調整できます。
止水栓の場所が分からない場合や、止水栓では止まらない場合は、メーター脇の元栓を時計回りに閉めてください。
漏れた水は早めに拭き取り、換気して乾かしましょう。
家財などが濡れたときは、保険申請に備えて写真を残しておくと役立ちます。
自分で直せるのはパッキン交換やナットの締め直し
蛇口や給水管のつなぎ目からの漏水は、パッキンなどの部品の劣化や、ナットの緩みが原因であることがほとんどです。
緩みが原因なら、モンキーレンチで締め直すだけで解消する場合もあります。
劣化した部品は、ホームセンターや通販で購入して交換できます。
ただし、メーカーや製品によってサイズや形状が異なるため、品番を確認してから選ぶことが大切です。
トイレタンクの漏水は、ボールタップやゴムフロートの劣化によるものが多く見られます。
作業の前には、必ず止水栓を閉めておきましょう。
壁の中や地中の漏水は指定工事業者へ
漏水箇所を特定できない場合や、壁の中・地中の配管から漏れている場合は、専門業者に任せるのが賢明です。
蛇口全体がぐらついて根元から漏れているケースや、修理に自信がないときも同様でしょう。
依頼先は、自治体などが指定した「指定給水装置工事事業者」を選んでください。
指定業者の一覧は水道局のホームページで確認できることが多く、検針票に記載のお客さまセンターでも案内を受けられます。
自治体によっては、漏水箇所が分からない場合に現地調査に応じているところもあります。
マンションや賃貸ではまず管理会社に連絡
賃貸住宅で漏水を見つけたら、止水栓を閉めるなどの応急処置をしたうえで、速やかに管理会社へ連絡しましょう。
修理が必要な場合は、管理会社が業者を手配するのが一般的な流れです。
分譲マンションでも、共用部分の配管が原因の可能性があるため、管理組合や管理会社への相談が欠かせません。
階下へ水が漏れてしまった場合は、自室の水を止めたうえで、被害を受けた住戸や管理会社にすぐ知らせることが大切です。
早めの連絡が、トラブルの拡大を防ぐ第一歩になります。
負担を軽くする2つの制度

漏水による出費は家計にとって痛手ですが、制度を活用すれば負担を減らせる可能性があります。
代表的なのが、水道料金の減免(漏水軽減)と火災保険です。
どちらも条件や手続きの期限があるため、修理を依頼する前に概要を押さえておくと損をせずに済みます。
水道料金の減免(漏水軽減)制度
多くの自治体では、一定の条件を満たす漏水について、水道料金を軽減する制度を設けています。
対象になりやすいのは、地中や壁の中など発見が難しい場所での漏水です。
一方、蛇口の閉め忘れや、長期間放置した漏水は対象外となる場合があります。
注意したいのは、指定給水装置工事事業者で修理しないと対象外になるケースが多いこと。
申請期限や必要書類は自治体ごとに異なるため、修理前に水道局へ確認しておきましょう。
火災保険の水濡れ補償
加入している火災保険に「水濡れ補償」が付いていれば、漏水で濡れた床や壁、家財の損害が補償される可能性があります。
契約によっては、水道管の修理費用を補償する特約が付いていることもあるでしょう。
ただし、経年劣化が原因の漏水は対象外となるケースが多いので要注意です。
共済でも、突発的な事故による水漏れの損害を保障する商品があります。
被害状況の写真や修理の見積書をそろえ、契約先に問い合わせてみてください。
まとめ
水道代が急に上がった、使っていない場所が濡れているといった異変は、漏水のサインかもしれません。
漏水の確認方法として最も手軽なのは、家中の蛇口を閉めて水道メーターのパイロットを観察することです。
戸建てなら敷地内の地面、マンションなら玄関横のスペースにメーターがあります。
パイロットが回っていたら、止水栓を使って場所を絞り込みましょう。
パッキン交換やナットの締め直しは自分で対応できますが、壁の中や地中の漏水は指定給水装置工事事業者に任せるのが安全です。
減免制度や火災保険も活用し、早期発見・早期修理で家計と住まいを守ってください。
よくある質問
Q. パイロットが回っていなければ漏水の心配はありませんか?
A. 多くの場合は心配ありませんが、ごく少量の漏水ではパイロットが回らないこともあります。
床や壁のシミ、水の流れる音など、ほかのサインがある場合は専門業者や水道局に相談しましょう。
Q. 水道メーターの場所が分からないときはどうすればいいですか?
A. 戸建ては駐車場や玄関付近の地面、マンションは玄関横のパイプスペースにあるのが一般的です。
それでも見つからない場合は、水道局のお客さまセンターや管理会社に問い合わせてください。
Q. 自分で修理した場合も水道料金の減免を受けられますか?
A. 多くの自治体では、指定給水装置工事事業者による修理が減免の条件となっています。
自分で直すと対象外になる可能性があるため、事前に水道局へ確認しておくと安心です。
Q. マンションで階下に水が漏れてしまったらどうすればいいですか?
A. まず止水栓や元栓を閉めて水を止め、管理会社と被害を受けた住戸に速やかに連絡しましょう。
共用部分の配管が原因の場合もあるため、自己判断せず管理会社の指示に従うことが大切です。
Q. 長期間家を空けるときに漏水を防ぐ方法はありますか?
A. 東京都水道局は、長期不在の際にメーターボックス内のバルブ(止水栓)を閉めることを勧めています。
万が一漏水が起きても被害を抑えられるため、旅行や帰省の前に習慣づけておくとよいでしょう。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。













