
ウォシュレットの交換方法と確認すべき6つのポイントを解説!

富士水道センター編集部
ウォシュレットが古くなり、交換を検討しているけれど「交換方法がわからない」「交換に失敗したらどうしよう」と心配していませんか?
本記事ではウォシュレットの交換方法と、確認すべき6つのポイントをわかりやすく解説します。
正しい知識を持って交換することで、失敗のリスクを削減できます。
ウォシュレット交換を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
目次
ウォシュレットの交換は10〜15年くらい経ったら交換の目安
ウォシュレットの交換目安は、以下のような症状がでたときになります。
- 水漏れが発生する
- 水が止まらない・出ない
- ノズルが故障して動かない
- リモコン・センサーが故障した
- 温水が出ない
TOTOリモデルサービス「気になるトイレの『 交換時期(目安) 』」内でも、10〜15年経過したウォシュレットに対して交換をオススメしています。
水漏れが発生する
ウォシュレットからの水漏れは、設置から10〜15年以上経過したものほど発生しやすいです。とくに以下の部分からの水漏れには注意しておきましょう。
- 給水管と止水栓の接続部分
- 給水ホース
- 給水フィルター
- 水抜栓
- ノズル
ウォシュレットからの水漏れを放置すると、水道代が上がったり、トイレの床が腐食したりするリスクが増加します。
また、ウォシュレットからの水漏れは、寿命が近づいている証拠です。
そのまま放置せずに水道業者に依頼するか、DIYで交換してみましょう。
水が止まらない・出ない
ウォシュレットから水が「止まらない・出ない」理由は、以下のように複数考えられます。
- 水量が通常より少ない設定になっている
- フィルターやノズルに汚れがたまっている
- 給水管から水漏れしている
水が止まらない場合は水道代の増加リスクがあり、水が出ない状態ではウォシュレットの主要機能である洗浄が利用できません。
ウォシュレットは10〜15年くらい経ったら交換の目安とされています。
古くなったウォシュレットは、水漏れや洗浄機能の低下だけでなく、電気トラブルによる火災リスクも高いです。
上記の原因をすべて調べても水が止まらない場合は、ウォシュレット本体の故障が考えられます。
水漏れ原因がわからないときは、応急処置を行い水道業者に確認してもらいましょう。
ノズルが故障して動かない
10〜15年経過したウォシュレットだと、ノズルが故障して動かない場合があります。
ウォシュレットの一般的な耐用年数は約10〜15年であり、期間を超えると部品の劣化によるトラブルが発生しやすいです。
ノズルが動かない場合は、まずはノズルユニットの汚れを掃除してみましょう。
掃除して動かないときはウォシュレット本体の故障が考えられるので、水道業者に連絡してみてください。
リモコン・センサーが故障した
リモコンやセンサーが反応しない場合、電源プラグの差し込みや電池切れを確認してみましょう。
電源プラグがコンセントから抜けていなくて、電池切れしていないのに動かない場合は、本体(リモコンやセンサー)が故障している場合があります。
そのほかにも、ウォシュレット本体がベースから外れていることにより、反応しないケースも考えられます。本体を1度ベースから外して、しっかりとはめ込んでみてください。
ここまで調べても作動しない場合は、機械部には触れず、水道業者に依頼するのがオススメです。
温水が出ない
温水が出なくなった場合は、ウォシュレット交換の目安と言えるでしょう。
ウォシュレットはトイレの快適性を向上させる重要な機能です。とくに温水洗浄は冷える季節には欠かせない機能です。
温水が出ない原因としては、制御基板やサーモスタットなどが故障している可能性があります。
10年以上使用している古いウォシュレットをお使いの方は、温水が出なくなった時点で新しいウォシュレットへの買い替えも検討してみてください。
ウォシュレット交換前に確認すべき6つのポイント
ウォシュレット交換前に確認すべき6つのポイントは、以下のとおりです。
- ウォシュレット交換が可能な便器か
- トイレ室内にコンセントがあるか
- 便器のサイズはどのくらいか
- 必要な工具と部品があるか
- 説明書をきちんと確認したか
- 管理会社へ連絡したか(賃貸の場合)
ウォシュレットの取り付け方について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
ウォシュレット交換が可能な便器か
ウォシュレットを交換する前に、現在設置している便器がウォシュレットと組み合わせ可能かどうかを確認する必要があります。
TOTOの公式サイトによれば、すべての便器がウォシュレット取り付けに対応しているわけではありません。
具体的には「ウォシュレット一体型便器とキャビネット式便器」は、取り付け不可とされており「組み合わせ便器」はサイズ次第で取り付けが可能です。
TOTOの公式サイトの情報をもとに、取り付けが可能かを事前にチェックしましょう。
トイレ室内にコンセントがあるか
ウォシュレット交換前には、トイレ室内にコンセントがあるかを確認しておきましょう。
ウォシュレットは電力によって稼働するため、コンセントがトイレ室内にないと動きません。
コンセントがない場合はコンセントを取り付けるか、乾電池式のウォシュレットを取り付ける必要があります。コンセントを取り付ける場合は、別途工事費用もかかります。
ウォシュレット交換をする前にコンセントがあるか必ず確認しておいてください。
便器のサイズを確認する
ウォシュレットを自分で取り付ける場合、便器のサイズを確認する必要があります。
便器のサイズに合っていないと取り付けられません。
便器のサイズは、以下の部分を確認しましょう。
- 便器の中央から向かって左の壁(ドア)までの距離
- 便器の中央から向かって右の壁(ドア)までの距離
- 便器の端からドア(壁)までの距離
- 便器のサイズ(縦・横の幅)
- タンクの位置
- 止水栓とタンクまでの距離
便器のサイズがウォシュレットと合わない場合、取り付けが困難になるだけでなく、水漏れや故障のリスクも増加します。
また、ウォシュレットによっては、便器のサイズに合わせた専用の部品があるため、購入前に自分で便器のサイズを測っておくのがオススメです。
必要な工具と部品があるか
ウォシュレットのDIY施工を効率よくするためには、必要な工具と部品の準備が必要不可欠です。揃えておくべき工具と部品には、以下のようなものがあります。
- プラスドライバー
- ウォシュレット本体
工具 |
・マイナスドライバー |
・スパナ |
部品 |
・ウォシュレット本体 |
・ベースプレート |
・分岐金具(付属パッキン) |
・リモコン |
・電池 |
・リモコン取付用の釘 |
工具と部品をあらかじめ準備しておかないと、ウォシュレットの交換がスムーズに行えません。工具と部品は、ホームセンターや通販サイトで購入できます。
工具や部品が不足していると、作業が途中で止まってしまうリスクがあるので、しっかりと準備しておきましょう。
説明書をきちんと確認したか
ウォシュレットを自分で取り付ける場合、説明書を必ず確認しておいてください。
説明書には取り付け方法や注意事項が詳しく記載されています。
説明書をよく読まずに作業を進めると、ウォシュレットが正しく取り付けられなかったり、破損したりするおそれがあります。
説明書の内容が理解できないときは、メーカー公式サイトのカスタマーセンターに問い合わせてみてください。
管理会社へ連絡したか(賃貸の場合)
賃貸住宅に住んでいる場合、ウォシュレットを自身で取り付ける際には、管理会社に連絡しておきましょう。
at home「賃貸物件のトイレ、ウォシュレットは自分で取り付けるのもアリ?」の記事内でも、物件の設備を変更する場合は「大家さん・管理会社」に確認をする旨が記載されています。
一方、所有マンションの場合は、専有部分にあたるため、自由にリフォームや設備の追加が可能です。
国土交通省「専有部分の修繕等に関する細則(案)」内でも、申請は必要ないと記載されています。
2 次の各号に該当する工事は、規約第16条の2(専用部分の修繕等)第1項に規定する申請は要しないものとする。
一 小規模なリフォーム
例)
- 概ね工事期間が 1 週間以内の工事
- 壁紙の貼替
- カーペットの貼替
- フローリング貼替
- 設備機器(キッチン、トイレ、洗面化粧台、ユニットバス等)の交換
- 畳の表替え、襖の貼替工事
- 網戸の貼替工事
- 建具の交換工事
- 室内クリーニング
上記の内容は、あくまで所有マンションの場合に適用されます。
同じマンションでも、賃貸住宅には適用されないので、注意しておきましょう。
ウォシュレット交換に必要な手順

ウォシュレット交換に必要な手順は、以下の10ステップになります。
- 電源プラグは抜いているか確認する
- 止水栓を止めておく
- 給水管を取り外す
- 分岐金具を取り付ける
- フレキシブル管を取り付ける
- 既存の便座を外す
- ベースプレートを取り付ける
- ウォシュレット本体を取り付ける
- 給水ホースを接続する
- 電源の接続・試運転をする
ウォシュレットの交換は、基本的な手順に従えば自身で行えます。
しかし、自身で交換するのが不安な方は、水道業者に依頼することを検討してみてください。ウォシュレット取り付けに関する詳しい内容は、以下の記事で解説しています。
ウォシュレット交換にかかる費用と期間

ウォシュレットの交換にかかる費用と期間は、ウォシュレットの種類や取り付け業者によって異なります。
ウォシュレットの交換費用は、自分で行う場合だと商品代+工具代5,000円、水道業者に依頼した場合だと新品のウォシュレット代+2万円~3万円かかるでしょう。
※記載の価格は参考価格です。実際の価格とは異なる場合があります。
上記の交換費用にプラスされる形で、ウォシュレット本体費用が総額として必要になります。ただし、高機能なウォシュレット、水道業者の技術料が高い場合は費用が高くなります。
また、ウォシュレットの交換は1日程度で終わることも多いです。
しかし、自分で取り付けを行う場合だと工具を購入したり、本体を購入したりと時間が多くかかります。
ウォシュレットの交換を自分で行う場合は、費用を抑えられますが、時間や手間が増えることを考慮して検討してみてください。
ウォシュレット交換を自身で行う場合によくある3つの失敗

ウォシュレット交換を自身で行う場合によくある3つの失敗は、以下のとおりです。
- 取り付けがうまくいかず水漏れする
- 部品や便器を壊してしまう
- トイレのタイプに合わない部品を購入してしまう
ウォシュレット交換をする前に、どのような失敗事例があるかを確認しておきましょう。
以下より解説していきます。
取り付けが上手くいかず水漏れする
ウォシュレットの取り付けを自身で行う場合、水漏れするおそれがあります。
自身で取り付けた際には、以下のような水漏れ原因が考えられます。
- 給水ホースの接続不良
- 部品の取り付け間違え
- ノズルの取り付けミス
水漏れを確認した場合は、作業をすぐにストップして電源を切るようにしてください。
原因を確認してみて、原因がわからないときは水道業者への依頼を検討してください。
部品や便器を壊してしまう
ウォシュレットの交換を自身で行う場合には、部品や便器の取り扱いに注意しましょう。
間違った取り付け方法や工具の使い方をすると、部品や便器を破損させるリスクがあります。
とくに、トイレ自体に緩みやガタツキが発生している場合、水漏れしやすいです。
トイレ自体にガタツキがあると、便器とウォシュレットを取り付けたときに接続部に隙間が発生して洗浄時に水漏れが発生します。
DIY施工を検討するときは、部品や便器、トイレ本体の取り扱いに注意して実施しましょう。
トイレのタイプに合わない部品を購入してしまう
間違った部品を選んでしまうと、ウォシュレットの取り付け自体に失敗します。
便器のサイズは主に「エロンゲートサイズ」と「レギュラーサイズ」の2種類です。
設置できるウォシュレットのタイプもそれぞれ異なります。
各製品は、便器のサイズに合わせて販売しているので、交換の際には注意が必要です。
ウォシュレット交換をDIY施工する際は、トイレの便器サイズを確認して製品を選ぶようにしましょう。
ウォシュレット交換を業者に依頼した方がよい場合

ウォシュレット交換を業者に依頼した方がよい場合は以下のとおりです。
- ウォシュレットの交換方法が理解出来ない
- ウォシュレット本体の選び方がわからない
- ウォシュレットの交換からアフターフォローまで任せたい
ムリにウォシュレットを自身で交換しても、やり直したり故障したりと余計に費用がかかります。そのような状況にならないために、水道業者に依頼した方がよい場合を以下より解説していきます。
ウォシュレットの交換方法が理解出来ない
ウォシュレットの交換は特定の技術や知識が必要となるため、交換方法が理解できない場合は水道業者に依頼するのがオススメです。
ウォシュレットの交換作業は、電気配線や給水管の交換といった、専門的な作業が求められます。誤った交換をすると電気トラブルや水漏れ、故障の原因になるので注意が必要です。
また、各製品によっては独自の取り付け方法や部品があります。
各製品の情報は、一般的なDIYガイドやWeb情報だけではカバーしきれない部分があります。ウォシュレットの交換方法が理解できない場合は、水道業者への依頼を検討しましょう。
ウォシュレット本体の選び方がわからない
ウォシュレット本体を選ぶ際には、設置環境や価格、機能など、いくつかの要素を考慮する必要があります。
また、カタログやメーカーのサイトだけでは、最新情報やオススメの製品がわかりにくいです。
ウォシュレット本体には、壁掛け式と床置き式の2種類あり、設置環境に合わせて選ぶ必要があります。昨今では自動開閉や自動洗浄などの機能を搭載したウォシュレットも登場しています。
選び方がわからないという方は、予算に合ったウォシュレットの購入を水道業者に依頼してみてください。
ウォシュレットの交換からアフターフォローまで任せたい
ウォシュレットの交換からアフターフォローまで任せたい方は、水道業者へ依頼するのが安心です。
水道業者にウォシュレットの交換を依頼した場合、新品のウォシュレット代+2万円~3万円程の費用が必要です。しかし、正確に取り付けを行ってくれるだけではなく、設置後の片付けや掃除まで対応してくれるので、後始末の手間を削減できます。
※記載の価格は参考価格です。実際の価格とは異なる場合があります。
また、ウォシュレットの交換後に、初期不良のような問題が発生する場合もあります。水道業者へ依頼していれば、そのような問題が発生しても対応してもらえるケースがあるので心配ありません。
安心してウォシュレットの交換を行いたい方は、アフターフォローまで任せられる水道業者への依頼を検討してみてください。
家電量販店のウォシュレット交換費用の相場表
家電量販店でのウォシュレットの取り付け・交換費用は、店舗により異なりますが、事前に確認することで予算内での作業が可能です。
ウォシュレット交換費用についてまとめているので、参考にしてみてください。
家電量販店 |
取り付け費用(税込み) |
取り外し費用(税込み) |
処分費用(税込み) |
---|---|---|---|
ヤマダ電機 |
8,800円 |
無料 |
無料 |
ビックカメラ |
4,400円 |
550円 |
要問い合わせ |
ケーズデンキ |
要問い合わせ |
要問い合わせ |
要問い合わせ |
エディオン |
7,700円 |
無料 |
無料 |
ヨドバシカメラ |
8,800円 |
無料 |
1,100円 |
※2023年8月時点
取り付けや取り外しの費用をしっかりと事前に確認し、自身の予算に合わせた選択をしましょう。
ウォシュレットの交換に失敗したくないなら水道業者に依頼するのがオススメ
ウォシュレットの交換には、適切な知識と技術が求められます。
ウォシュレットの交換方法や注意点、費用相場を知ることでムダな出費や失敗を防げます。
安心してウォシュレット交換をしたい方は、水道業者に相談してみてはいかがでしょうか。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。