
天井から水漏れする原因と対処法は?応急処置や修理費用の相場などを解説

富士水道センター編集部
- 「天井から水漏れしている場合どうすればいいかわからない」
- 「業者に依頼したほうがいいの?」
- 「修理費用はいくらかかるの?」
以上のような疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか?
水漏れをそのまま放置することで、不安に感じる方もいるかもしれません。
本記事では、天井から水漏れする原因と応急処置について解説します。
また業者に修理を依頼する際のポイントや、修理費用の相場などについても紹介します。
天井からの水漏れで困っている方は参考になる内容なので、ぜひご覧ください。
目次
天井から水漏れした際の応急処置

天井から水漏れしているのを発見した際は、被害の拡大を防ぐために以下の手順で応急処置をしましょう。
【手順】
1.水漏れしている場所の下にバケツや洗面器を置く
2.水道の元栓を閉める
家具や床が濡れるのを防ぐために、水漏れしている場所の下にバケツや洗面器を置きましょう。
そして水道の元栓を閉めて、一時的に水の流れを止めてください。
水漏れしていると混乱するかもしれませんが、まずは水の流れを止めてさらなる被害の拡大を防ぐことが重要です。
慌てずに一つひとつ確実に対応していきましょう。
その後は、一戸建てやマンションによって対処法が異なるため「天井から水漏れした際の対処法」を参考に対応してください。
天井から水漏れした際の対処法

天井から水漏れした際の対処法を、以下2つの場合に分けて解説します。
- 一戸建ての場合
- マンション・アパートの場合
どちらも基本的な対応は同じで、以下のものを準備します。
- バケツ(洗面器でも可)
- ビニールシート
- タオルや雑巾
- 防水テープ
賃貸か自己所有かによって緊急連絡先が変わってきます。
ご自分の住んでいる家のタイプにあわせて、内容を参考にしてください。
一戸建ての場合
一戸建てで天井から水漏れを発見した際は、先ほど紹介した応急処置をした上で、以下の手順で対処しましょう。
- 天井のどこから水漏れしているか確認する
- 水漏れしている場所の下にビニールシートを広げる
- 水滴が落ちてくる場所に洗面器やバケツを置く
- 水漏れしている場所を防水テープで塞ぐ
- 水道業者に連絡する
業者に修理してもらうまでに水漏れの被害が拡大しそうでなければ、ビニールシートや防水テープは使用せず、洗面器やバケツのみの対応で問題ありません。
水道業者に修理を依頼する際は、可能な限り即日対応してくれる業者を選びましょう。
なお賃貸の場合は、大家さんや管理会社に連絡してからその後の対応を確認してください。
マンション・アパートの場合
マンションやアパートで天井から水漏れを発見した際は、応急処置をした上で、以下の手順で対処しましょう。
1.天井のどこから水漏れしているか確認する
2.漏れしている場所の下にビニールシートを広げる
3.水滴が落ちてくる場所に洗面器やバケツを置く
4.水漏れしている場所を防水テープで塞ぐ
5賃貸の場合は、大家さんや管理会社に連絡する
6.分譲で住居スペースの天井から水漏れしている場合は、水道業者に連絡する
(原因が上の階の住民による場合もあるため責任の所在が変わる可能性あり)
7.分譲でも廊下やエントランスなど共有部分の天井から水漏れしている場合は、管理会社に連絡する
基本的な対応は一戸建てと同じですが、賃貸か分譲かによって連絡先が異なるので注意してください。
天井から水漏れする原因は?

天井から水漏れする原因は、主に以下の3つです。
- 屋根からの雨漏り
- 上の階でのトラブル
- 水道管の破裂
水漏れの原因によって、修理する箇所や責任の所在が変わってきます。
アパートやマンションで上の階から水漏れしている場合は、人間関係のトラブルに発展する可能性があるので、慎重に対応することが大事です。
屋根からの雨漏り
雨が降っているときに天井から水漏れしている場合は、雨漏りが原因の可能性があります。
とくに建物が古くなっているときは、雨漏りしやすい状態です。
建物が新しくても、強風と大雨をもたらす台風のような自然災害によって、雨漏りするかもしれません。
雨漏りによる水漏れは、屋根や外壁などに亀裂が入り、自分でも気づかないうちに発生します。発見した際は、早めに専門業者に連絡して修理を依頼しましょう。
上の階でのトラブル
マンションやアパートに住んでいる場合は、上の階で水のトラブルが発生することで、天井から水漏れするケースが考えられます。
たとえば、お風呂の水を出しっぱなしで床が水浸しになったり、洗濯機の使用中に水漏れしていることに気づかず放置したりしているケースなどです。
賃貸の場合は管理会社や大家さんに連絡するとともに、上の階に確認にいきましょう。
分譲の場合は、住民同士での話し合いが必要です。住民同士のさらなるトラブルに発展しないよう、冷静に対応することが大切です。
水道管の破裂
天井からの水漏れは、水道管が破裂することで起こる可能性もあります。雨漏りや上の階のトラブルではない場合、天井の中に通っている水道管が破裂している可能性が考えられます。
水道管は経年劣化によって亀裂が入ったり、破裂したりする可能性があるため、築年数が長い住宅に起こりやすいトラブルです。
水道管が破裂した場合は、大量の水が漏れてくるリスクがあるため、まずは水道の元栓を閉めて、一時的に水の流れを止めましょう。
天井からの水漏れを放置した場合のリスク

天井からの水漏れを放置した場合、以下のようなリスクが発生します。
- シロアリやカビの発生
- 建物の耐久力低下
- 漏電や火災の可能性
- 家具や内装への水濡れ被害
- 天井落下の可能性
天井の水漏れは家全体の状態を悪化させる原因になるため、放置するのは非常に危険です。
天井から水漏れしているのを発見した際は、できるだけ早く業者に連絡して修理してもらいましょう。
シロアリやカビの発生
天井からの水漏れを放置すると、床下まで浸水し湿気が広がります。
その結果、湿気がある環境を好むシロアリやカビが繁殖しやすくなります。
シロアリは木材を内部から食べていき、気づかないうちに建物をもろくしていく危険な存在です。
カビは天井だけでなく、壁や床などあらゆる場所に発生する可能性があり、健康被害を及ぼす危険性もあります。
シロアリやカビの発生を抑えるためにも、天井からの水漏れは早めの対処が必要です。
建物の耐久力低下
天井から水漏れすると、家の柱や下地材などに水が染み込み、腐食や劣化を引き起こします。
柱が腐食し、建物全体が劣化すると、耐震性の低下にもつながるため、天井からの水漏れを放置するのは避けましょう。
耐震性の低下は、地震発生時に建物の倒壊を招く可能性があり非常に危険です。
とくに木造住宅の場合は水漏れのダメージを受けやすいため、可能な限り早めに業者に連絡して対処しましょう。
漏電や火災の可能性
天井からの水漏れを放置すると、漏れた水が配線やコードの中に入り込み、漏電を引き起こす危険性があります。
漏電は停電を引き起こすリスクもあり、生活に支障をきたすかもしれません。
天井からの水漏れの場合、ライトや家電に直接水が流れ込む可能性も考えられます。
その場合、漏電だけでなく火災を引き起こすリスクもあります。
火災が発生すると日常生活に支障をきたすだけでなく、最悪の場合は建物が全焼する可能性もあるため、天井からの水漏れを放置するのは避けましょう。
家具や内装への水濡れ被害
天井からの水漏れが原因で、タンスや食器棚などの家具が濡れるかもしれません。
直接水が家具にかからなくても、湿気によって壁紙が剥がれたりカビが発生したりすることで、見た目が悪くなります。
水漏れが少量で、家具の後ろ側に浸水している場合は気づきにくいため、注意深く観察することが必要です。
天井から水漏れしている際は、水漏れがどこに浸水しているか確認して、早めの対処を心がけましょう。
天井落下の可能性
天井からの水漏れを放置すると最悪の場合、突然天井が落ちてくるかもしれません。
天井のボードに徐々に水分がたまって重みに耐えられなくなり、ボードが割れて落ちてくる危険性があります。
天井のクロスにシミができていたり部分的に剥がれたりしている場合は、天井が落下するリスクが高まっています。
シミはあるけど水は漏れていないから大丈夫と軽視するのではなく、専門の業者に連絡して原因をはっきりさせた上で、早めに修理してもらいましょう。
天井から水漏れしている際に業者に依頼する修理費用の相場

天井からの水漏れ修理の費用相場は、〇〇円〜〇〇円程です。天井の張り替え作業をしたり、屋根の修理が必要になったりする場合は、さらに高額になるケースもあります。
水漏れの原因別の料金相場は、以下のとおりです。
水漏れの原因 |
料金相場 |
屋根からの雨漏り |
50,000円〜 |
水道管の故障 |
8,000円〜50,000円程 |
上の階のトラブル |
原則自己負担金なし |
修理費用の詳細については、業者によって異なるため、まずは一度見積りを依頼するといいでしょう。
自己所有の一戸建てやマンションの場合は、修理費用は基本的に全額自己負担です。
賃貸の場合は、大家さんや管理会社が修理費用を負担してくれる場合もあるので、水漏れを発見した際は連絡して確認しましょう。
分譲マンションの場合でも、廊下やエントランスなどの共有部での水漏れは、基本的に管理会社の負担になります。
集合住宅の場合、上の階のトラブルが原因で自分の部屋の天井から水漏れしている際は、上の階の住民が不法行為責任(民法709条)を負うことになるため、自己負担は原則ありません。
天井からの水漏れ修理を業者に依頼する際のポイント

天井からの水漏れ修理を業者に依頼する際のポイントは、以下のとおりです。
- 保証が充実している業者を選ぶ
- 料金相場に近い業者を選ぶ
- すぐに対応してくれる業者を選ぶ
ポイントを把握しておかないと悪徳業者に依頼してしまうかもしれないので、ぜひそれぞれ参考にしてください。
保証が充実している業者を選ぶ
天井からの水漏れ修理を業者に依頼する際は、保証が充実している水道業者を選びましょう。
保証が充実していれば、万が一修理後にトラブルが発生した場合でも、無料で対応してくれます。
保証がなく、修理後のトラブルの責任を負わない業者であれば、再び修理する場合に追加料金が発生するかもしれません。
修理業者を選ぶ際は、契約内容を事前に見て、保証内容が充実しているか確認しましょう。
料金相場に近い業者を選ぶ
天井からの水漏れ修理を業者に依頼する場合は、「天井から水漏れしている際に業者に依頼する修理費用の相場」を参考に、相場にあった料金設定か確認してください。
水道業者によっては、相場よりも高い料金設定で修理しているケースもあるので、事前確認を忘れないようにしましょう。
詳しい料金を知るために、見積りの際に水漏れの状況を詳しく伝えましょう。
業者も詳しい状況がわかれば、具体的な修理内容や費用を説明しやすくなります。
訪問調査に来た際は、料金について聞けるように質問内容を整理しておきましょう。
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すぐに対応してくれる業者を選ぶ
天井からの水漏れは放置すると、壁や床の腐食やカビの発生など、さらなるトラブルが発生します。
そのため、できるだけ早く修理することが大事です。
可能であれば、即日対応してくれる水道業者を選びましょう。
即日対応してくれれば、さらなるトラブルを防げるだけでなく、水漏れが直らない状態での生活に対するストレスも解消できます。
保証内容や料金設定と同様、お問い合わせの際に最短でいつから対応可能か聞きましょう。
天井からの水漏れに関するよくある質問

天井からの水漏れに関するよくある質問は、以下のとおりです。
- 天井から水漏れした際に保険は適用されますか?
- 2階建てなのに1階の天井から雨漏りするのはなぜですか?
- 下の階の人に天井からの水漏れを指摘されたらどうすればいいですか?
それぞれの質問にわかりやすく回答するので、ぜひ参考にしてください。
天井から水漏れした際に保険は適用されますか?
天井から水漏れした際に、火災保険が適用される場合があります。
たとえば、水漏れによって家具や家電などが濡れて壊れた場合に、保険金をもらえる可能性があります。
補償の対象については、契約している内容によって異なるため、事前に確認しておきましょう。
集合住宅であれば、自分の部屋の水漏れによって下の階に被害が発生した場合、保険が適用される場合があります。
万が一のことを考えて、火災保険を契約する際には水漏れの被害も対象にしておけば、安心して過ごせるでしょう。
2階建てなのに1階の天井から雨漏りするのはなぜですか?
2階建てにもかかわらず、雨の日に1階の天井から水漏れしている場合は、以下のことが原因です。
- ひび割れた外壁をつたって水漏れしている
- ベランダやバルコニー経由で水漏れしている
- 1階部分の屋根が雨漏りしている
台風やゲリラ豪雨など、一時的に大量の雨が降るような気候の場合、1階のひび割れた外壁やベランダなどから浸水する可能性があります。
いざ天井からの水漏れを発見した際に慌てないよう、さまざまな原因を把握しておきましょう。
下の階の人に天井からの水漏れを指摘されたらどうすればいいですか?
自分の部屋の水トラブルが原因で、下の階の天井から水漏れしていると指摘されたときは、以下の手順で対応しましょう。
- 下の階を訪問して事情を説明する(謝罪する)
- 管理会社や修理業者に連絡する
- 保険の補償対象となるか契約内容を確認する
さらなる住民トラブルを避けるためにも、まずは事情の説明と謝罪が最優先です。
その上で、修理業者への依頼や費用の負担など詳しい話を進めてください。
天井からの水漏れを発見した際はすぐに業者に連絡しよう

天井からの水漏れは、雨漏りや上の階のトラブルなどが主な原因です。
水漏れを放置すると、以下のようなさらなるトラブルに発展します。
- カビやシロアリの発生
- 壁や床の腐食
- 家具や家電などへの浸水
天井からの水漏れを発見した場合は、できるだけ早く業者に連絡して修理してもらうことが大切です。
その際は、保証内容や料金設定などが適切であるかを確認して、信頼できる業者を選びましょう。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。