蛇口からポタポタ水漏れが止まらない！水漏れの原因・自分で修理する方法を解説

蛇口からポタポタ水漏れしたときの応急処置

蛇口からポタポタ水漏れが発生しているときは、早めに応急処置を行いましょう。ポタポタ水漏れの応急処置は次の4ステップで完了します。

1.水漏れしている場所を見つける

まず、水漏れがどこから起きているのか確認します。次の4つの場所をチェックして、水漏れが起こった場所と程度を確かめましょう。

水漏れしている場所を調べると、どこに原因があったのか推測しやすくなります。また、修理方法や業者依頼時の料金も変わるため、できる限り細かくチェックしてください。

2.水道を閉めて様子を見る

いったん蛇口をしっかりと閉めて、水漏れが続くかを確認しましょう。ほとんどの場合、蛇口を止めても水は止まりませんが、きちんと止まってくれる可能性もあります。水が止まった場合は、引き続き時間をおいて再度確認してください。

また、水が止まらなくても蛇口のハンドルやレバーを閉めれば、水漏れの量や勢いを減らせる場合もあります。蛇口を閉めても状況が変わらなければ次の手順に進みましょう。

3.止水栓・元栓を閉める

蛇口を閉めても水漏れが止まらないときは、止水栓を閉めてください。止水栓は蛇口の水流を制御する栓で、閉めることで対応する蛇口の水漏れを止められます。

止水栓の場所は、たとえばキッチンならシンクの下、洗面所なら洗面台の下にあるケースが多いです。

止水栓が見当たらない場合や壊れている場合は、元栓を閉めましょう。ただし、水漏れしている蛇口以外の水道まで止まってしまうため、最初は止水栓を探してください。

4.水漏れしている場所にタオルを巻く

止水栓や元栓を閉めたあとも、蛇口の中にたまった水がポタポタと垂れ続けます。タオルなどを巻き、水をせき止めるとよいでしょう。タオルを巻いておけば、床や家財道具の濡れを防げます。

水が漏れないように、タオルを水漏れしている場所にしっかりと密着させて固定しましょう。タオルが濡れてしまったら、定期的に取り替えてください。また、水漏れ部分の下にバケツを設置するのも効果的です。

蛇口からポタポタ水漏れが発生する原因3選

蛇口からポタポタ水漏れが発生する原因には、以下の3つが考えられます。

ナットが緩んでいる

蛇口や水栓にはナットが使われています。ナットは水が通る部品や配管を固定しているため、ナットが緩んでいると、そこから水漏れする可能性があります。蛇口と壁との接合部分やレバーの付け根部分などはナットが多く使われているため、緩みやすいです。

蛇口や水栓から水漏れしている場合、ナットをチェックしてみましょう。
レバータイプの蛇口の場合は、レバーの付け根や台との接合部に使われているナットが緩んで水漏れする可能性もあります。

パッキン・カートリッジが劣化している

パッキンはゴム製のリング状部品で、接合部分の隙間を埋めています。カートリッジはシングルレバー式の蛇口に使われており、レバーの動作に対応して水量や温度を調節する役割の部品です。

パッキンやカートリッジには耐用年数があり、長期間使うと劣化して水漏れの原因になります。前回の点検から時間が経っている場合は、パッキンやカートリッジの劣化を疑ってみてください。

サビ・ゴミがつまっている

ポタポタ水漏れの原因は、蛇口の掃除不足かもしれません。蛇口の掃除を怠っているとサビやゴミが溜まっていき、隙間から水が漏れだします。また、サビやゴミが蛇口の内部にたまって水圧が上がり、故障や水漏れの原因になるケースも少なくありません。

サビやゴミによる水漏れは、定期的に掃除すれば予防できます。汚れが落ちない場合、蛇口を新しいものに交換する必要が出てくるため、定期的に掃除するのがおすすめです。

【NG】蛇口のポタポタ水漏れを放置してはいけない理由3選

「蛇口から水漏れしているけど、ポタポタ程度だし修理はまだいいか…」と考えるのは危険です。ポタポタ水漏れを放置すると、以下のような事態に発展する可能性があります。

ポタポタ水漏れは放置せず、できるだけ早く修理しましょう。

水道代がかさむ

蛇口からのポタポタ水漏れを長期間放置すると、相当量の水がムダになります。

東京都水道局の調べによれば、蛇口からのポタポタ水漏れ（1mmの糸状）を1ヶ月間放置すると約600リットルの水がムダになり、水道代が1,800円ほど上がる計算です。仮に2mmになると水道代は約5,500円上がり、家計としても無視できない数字になります。

ムダな出費をしないよう、水漏れは早期に修理するのがおすすめです。

さらに症状が悪化する

水漏れを見つけた段階ではポタポタ程度でも、放置していると次第に漏れる水量が増えます。いつかは水が止まらなくなるため、早めに修理しましょう。

ポタポタ水漏れの原因は、ナットの緩みや部品の劣化、汚れの堆積などです。いずれの原因も放置するだけでは解決せず、むしろ悪化していきます。

たとえば、部品の劣化による水漏れを放置すると、水流で部品や金属部分が削られます。さらに放置を続けると、蛇口本体が壊れて水が止まらなくなれば、蛇口の交換が必要です。

ポタポタ水漏れは蛇口や水道管が故障したとき、初期症状として見られる場合があります。早期に修理すれば症状が悪化せず、修理費用も比較的安く済むため、気づいたらすぐに対応しましょう。

損害賠償・ご近所トラブルにつながる

蛇口からポタポタと水が漏れていると湿度が上がり、床や壁などに水滴が付着します。湿度が高いまま放置すると家財道具が腐食したり、カビが生えたりするため、放置はおすすめしません。

また、長期間放置すると、床下や壁内部にも水分が浸透します。とくに賃貸物件やマンションでは、下階や隣室にまで被害が広がるためトラブルの原因になりやすいです。水漏れで他人の家財道具や電気設備を破損した場合は、修理費用や損害賠償が必要になります。

蛇口のポタポタ水漏れを修理する方法4選

蛇口からのポタポタ水漏れを見つけたら、できるだけ早く修理しましょう。水漏れの原因が比較的軽度なものなら、自力でも修理できます。ポタポタ水漏れを自分で直す方法は以下の4つです。

ナットを締め直す

ナットが緩んで水漏れしている場合、レンチやスパナで締め直せば修理できます。ナットを締め直す手順は以下の通りです。

蛇口や水栓には複数のナットがあるので、まず水漏れしている箇所に近いナットを調べてみましょう。緩んだナットを見つけたら、止水栓または元栓を締めて、作業中に水が出ないようにしてください。

ナットを締める際は、モンキーレンチがあると便利です。ネジでレンチの間隔を調整できるため、家庭にあるほとんどのナットを締められます。力を入れすぎないよう時計回りに締めましょう。

作業が終わったら止水栓を開け、水漏れが止まったか確認してください。水漏れが続いている場合は別の原因を疑いましょう。

パッキン・カートリッジを交換する

パッキンやカートリッジを交換する際は、以下の手順で作業しましょう。

最初に説明書を見ながら、水漏れしている場所を確認します。劣化していそうな部品に当たりをつけ、実際に分解して確かめましょう。

劣化していたパッキンやカートリッジは、新しいものに交換する必要があります。ホームセンターや通信販売などで部品を購入し、再度蛇口を組み立ててください。

作業が終わったら蛇口から水を出し、水漏れが止まっているか確認しましょう。パッキンやカードリッジに使われている部品や詳しい交換方法は、蛇口や洗面所の説明書を参考にしてください。

ゴミ・汚れを掃除する

蛇口のゴミ・汚れ取りは、以下の手順でおこないましょう。

蛇口のゴミや汚れは、部品ごとに分解して掃除しましょう。分解する際はドライバーやレンチなどが必要です。

ゴミや汚れが付着している部品を見つけたら、布やブラシなどで拭き取ったり、こすり落としたりしてください。サビやカビなどがひどい場合は、酢や重曹などの洗剤を使うと落としやすいです。

部品がきれいになったら組み立て直して、水漏れが止まっているか試しましょう。どうしてもゴミや汚れが取れない場合は、業者に依頼して部品や蛇口を交換する必要があります。

業者に相談する

蛇口や水栓が故障していたり、配管に問題がある場合は、自分では修理できません。修理が難しい場合、あるいは自分で修理しても水漏れが直らなかった場合は、水道業者に修理を依頼しましょう。

業者に依頼する際は、最初に症状を詳しく伝えてください。わかる限りで構わないので、水漏れしている箇所や状況などを説明しましょう。

次に見積もりを取って、修理にかかる費用や時間を教えてもらいます。見積もりを無料で行ってくれる業者も多いですが、有料の場合もありますので注意しましょう。

蛇口のポタポタ水漏れの修理を依頼する業者選びのポイント

蛇口のポタポタ水漏れの修理は、信頼できる業者に依頼するのがおすすめです。信頼できる業者を探す際は、以下のポイントを押さえましょう。

公式サイトから料金・会社情報を調べる

良心的な業者の公式サイトには、しっかりと料金設定・企業情報が記載されているケースが多いです。業者選びの際は、公式サイトの情報が詳しく記載されている業者を選びましょう。

料金の表示を見て、「料金は明確に表示されているか」「追加料金・出張料金がかかる条件はあるか」などをチェックしてください。

また、料金と合わせて以下のような情報が掲載されているか、企業情報のページも確認しましょう。

修理実績が豊富な会社に依頼する

水漏れ修理を依頼する際は、さまざまなトラブルに対応できる技術力と経験がある業者を選びましょう。業者が公開している実績や利用者の口コミを参考にしながら、実績の多い業者を見つけてください。

なお、腕のいい技術者が多く在籍している業者は、公式サイトで実績や施工事例を公開している傾向にあります。口コミサイトで利用者の書き込みを確認し、費用感やスタッフの対応を確認しておけば、安心して依頼できるでしょう。

加入している保険が適用できるか確認する

火災保険や賃貸住宅総合保険などは、「水濡れ補償」の適用対象になる可能性があります。保険が適用されれば保険金が下りるため、積極的に利用しましょう。

ただし、保険が適用されるかどうかは、契約している保険会社や契約内容によって異なります。親切な業者なら、保険の適用対象になるかどうかの相談も受け付けてくれるので、あらかじめ相談できるのか問い合わせましょう。

顧客対応が充実しているか調べる

業者によっては、見積もりやアフターサービスといった顧客対応を無料でおこなってくれる場合があります。事前に公式サイトや電話で顧客対応の有無を確認しておきましょう。

見積もりや作業内容など、修理の具体的な内容は専門性が高く、素人が理解するのは困難です。修理に来た業者が丁寧に対応してくれれば、安心して任せられます。

また、修理後に症状が再発した場合や、不具合があった場合、再度修理を請け負ってくれるかも重要です。対応が丁寧な業者は費用や修理内容を事前に説明してくれるため、電話対応などで詳細に、わかりやすく説明してくれる業者を選びましょう。

蛇口のポタポタ水漏れが気になるなら業者に相談しよう

蛇口のポタポタ水漏れは、故障の前に現れるケースが多い症状です。ポタポタ水漏れのうちに修理すれば、水が止まらなくなる・蛇口が壊れるといった故障を未然に防げます。

自分でも修理できる軽度の症状なら、自力で修理しても構いません。ただし、業者に依頼したほうが安全です。信頼できる業者を選んで修理を依頼しましょう。

記事の監修者

島尻 博富士水道センター

水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画～実施までの対応も可能。保有国家資格（給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士）。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。