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漏水調査の方法と費用を徹底解説|自分でできる確認手順と業者調査の違い・費用軽減のポイント

水のトラブル

富士水道センター編集部



キッチンや洗面所、お風呂で水漏れに気づいたときは、まず「どこから漏れているのか」「原因は何か」を確かめる漏水調査が欠かせません。

放置すると、水道料金の増加だけでなく、床や壁の腐食・カビの発生につながります。

この記事では、漏水を疑ったときに自分で確認できる簡単な漏水調査の方法と、業者に依頼する調査の内容や費用の目安をまとめました。

条件を満たせば、水道料金の減額や保険によって負担を抑えられる場合もあります。

簡易的な調査で漏水箇所のおおよその見当がついたら、無理をせず早めに専門業者へ相談しましょう。

漏水調査とは?

漏水調査とは?
漏水調査とは、給水管や蛇口、トイレ・お風呂などの給排水設備から「どこで」「どの程度」水が漏れているのかを調べ、原因を特定するための調査です。

発生箇所と原因が分かってはじめて、適切な修理方法や工事範囲を判断できます。

漏水調査には、大きく分けて次の2つがあります。

漏水調査の種類

概要

漏水発覚時に実施する調査

・自宅で漏水が発覚した際、自分で依頼した専門業者が実施する

・持ち家の場合は調査費用を自分で負担する

・賃貸の場合は契約内容によるが、基本的にオーナーや管理会社が調査費用を負担する

水道局が計画的に実施する調査

(計画漏水調査)

・水道局の管轄内における水道管の漏水を早期発見するために、各自治体の水道局が独自に行う

・水道局が調査費用を負担する

「水道局が計画的に実施している調査」の場合、同調査を装って悪質な業者が訪ねてくることがあるため、注意が必要です。

悪質な業者と疑われるときは、自治体の水道局公式ホームページを確認し、計画漏水調査について調べてみるとよいでしょう。

なお、本記事では「漏水発覚時に実施する調査」について解説します。

富士太郎
富士太郎
「漏水かな?」と思ったら漏水調査!

漏水調査が必要なタイミング

漏水調査が必要なタイミング

漏水調査が必要なタイミングは、主に次の2つです。

  • 先月より水道料金が高額になった
  • 漏水が目視で確認できる

「もしかして漏水かも?」と感じたら、まずは次の二つのポイントを確認してみてください。

いずれかに当てはまる場合は、本格的な漏水調査や修理を検討したほうが安心です。

先月より水道料金が高額になった

下記のシミュレーションのように、水道の使用状況に変化がないにもかかわらず料金が上がった場合、漏水の可能性があります。

東京23区の水道料金をもとに、漏水量によって水道料金がどのように変化するかシミュレーションしましたので、漏水量と料金の変化を見てみましょう。

【漏水量による水道料金の変化:東京23区で1人暮らしの場合】

1時間あたりの漏水量

1,000㎤

(1L)

5,000㎤

(5L)

10,000㎤

(10L)

15,000㎤

(15L)

1ヶ月あたりの漏水量

0.72㎡

3.60㎡

7.20㎡

18.9㎡

漏水時の従量料金(税込)(※)

1,634円

2,186円

3,234円

6,876円

漏水なしの従量料金

(税込)(※※)

1,634円

1,634円

1,634円

1,634円

差額

(漏水時-漏水なし)

0円

552円

1,608円

5,242円

2023年9月時点

※1ヶ月あたりの漏水量+1人暮らしの平均使用量8.1㎥の合計水道料金を算出
※※1人暮らしの平均使用水量8.1㎥の水道料金を算出
参考:水道料金・下水道料金の計算方法(23区)|東京都水道局

1時間あたりの漏水量が1〜5リットル程度だと、料金にあまり差を感じないため、漏水に気づかない可能性が高いといえます。

これに対し、1時間あたりの漏水量が10リットルを超えると料金が高くなったと感じ、気づく方も出てくるはずです。

水道料金は従量料金制が多いため、元々使用量の少ない1人暮らしでは、料金の変化に気づきにくいかもしれません。

これに対し、下記の4人暮らしの場合の料金変化を見てみましょう。

【漏水量による水道料金の変化:東京23区で4人暮らしの場合】

1時間あたりの漏水量

1,000㎤

(1L)

5,000㎤

(5L)

10,000㎤

(10L)

15,000㎤

(15L)

1ヶ月あたりの漏水量

0.72㎡

3.60㎡

7.20㎡

18.9㎡

漏水時の従量料金

(税込)(※)

5,542円

6,542円

7,876円

12,786円

漏水なしの従量料金(税込)(※※)

5,542円

5,542円

5,542円

5,542円

差額

(漏水時-通常時)

0円

1,000円

2,334円

7,244円

2023年9月時点

※1ヶ月あたりの漏水量+4人暮らしの平均使用量23.1㎥の合計水道料金を算出
※※4人暮らしの平均使用水量23.1㎥の水道料金を算出
参考:水道料金・下水道料金の計算方法(23区)|東京都水道局

水道料金を毎月チェックしていると、1時間あたり5リットルの漏水で料金の変化に気づく方も出てくるでしょう。

1時間あたり10リットル以上の漏水となれば、大きな変化が見られるため、気づきやすくなります。

このように、世帯人数や普段の使用量によって料金の変化度合いが異なるものの、漏水発見のきっかけになります。

今月の料金を見て違和感を覚えた場合は、過去の検針票の料金と比較してみてください。

漏水が目視で確認できる

室内の水道管や蛇口から水がポタポタと漏れているのを目視で確認できる場合、漏水の可能性があります。

この場合、水道メーターのパイロットの回転状況の確認してみましょう。

自分でできる漏水調査|水道メーターのパイロットを確認

画像引用:東京都水道局

自分でできる漏水調査として、あげられるのが水道メーターのパイロットを確認です。

水道メーターのパイロットは、水が流れると回転する仕組みのため、漏水を発見できる可能性があります。

確認手順は、次の通りです。

【パイロットの確認手順】

手順

解説

1.すべての止水栓と蛇口を閉め、パイロットの回転をチェックする

【パイロットが回転していない場合】

止水栓から蛇口までの間で漏水している可能性がある→手順2へ

【パイロットが回転している場合】

止水栓より手前で漏水が発生している可能性がある→業者へ連絡する

2.止水栓を1つずつ開け、パイロットの回転をチェックする

パイロットが回転する止水栓を見つけたら、そこから蛇口までの間で漏水している可能性がある

漏水が発生するとパイロットが常に回転するため、検針時に漏水の可能性を通知される場合があります。

自分で漏水に気づいた、あるいは水道局から通知がきた際は、業者に調査を依頼し修理をしてもらいましょう。

▶止水栓の締め方は動画でチェック!



自分で漏水調査をするときにあると便利な道具

自分で漏水調査を行うときは、あらかじめ簡単な道具をそろえておくと状況を整理しやすくなります。

戸建てでもマンションでも共通して役立つ代表的な道具をまとめました。
道具 役割
懐中電灯 シンク下や洗面台の収納内部など暗い場所を照らし、給水管や配管の状態を確認する。
タオル・雑巾 水がこぼれた場所を拭き取り、どこから新しく水がにじみ出ているか確かめる。
軍手 濡れた床や配管まわりを触る際に手を保護し、滑りにくくする。
スマートフォン 漏水箇所の写真や動画を残し、あとで業者や管理会社に状況を説明するときの材料にする。
ビニールテープ・養生テープ 一時的に水の滴る箇所を巻いておき、応急的に飛び散りを抑える。
これらの道具を使いながら、水道メーターのパイロット確認とあわせて記録を残しておくと、後から漏水調査業者に相談するときも話がスムーズに進みます。
富士太郎
富士太郎
漏水の兆しが見えたら漏水調査をしたほうがいいかも!

【場所別】考えられる原因と漏水箇所の調査方法

自宅で水が漏れているときは、「どの場所から水が出ているのか」「給水側か排水側か」を切り分けると原因を絞り込みやすくなります。

まずはどの部屋でも共通する基本のチェックポイントを押さえたうえで、キッチンや洗面所、お風呂など場所ごとの特徴を確認していきましょう。
  • キッチン
  • トイレ
  • 洗面所
  • お風呂
  • 洗濯機まわり
  • 外壁・屋根など屋外
止水栓から蛇口までのどこかで漏水している場合、目に見える水漏れだけでなく、床下や壁の中でじわじわと水がしみ出しているケースもあります。

次の表を参考に、どの場所にも共通する基本チェックから始めてください。
チェック項目 確認方法
床や壁の濡れ 水回りの床や巾木(はしらの下端)、壁紙に濡れや変色がないか目で見て確認する。
カビ・におい カビ臭さや湿ったにおいが強い場所がないか、棚の奥や収納内部も含めて確認する。
配管やホースの結露 給水管・排水管・ホースの表面に、結露ではなく常に水滴が付いていないか手でさわって確かめる。
金属部分のサビ ナットや接続金具にサビや青緑色の変色が出ていないかを観察し、長期的な水漏れのサインがないか見る。
水の音 蛇口をすべて閉めた状態で耳を澄ませ、壁や床下から「チョロチョロ」「シュー」という音がしないか確認する。
これらの共通チェックで「どの部屋が怪しいか」おおよその目星をつけたうえで、次の場所別の調査方法を試してみましょう。

キッチンで漏水している場合

キッチンでは、シンク下の収納スペースや食器洗い乾燥機まわりで漏水が見つかることが多く、気づくのが遅れると収納内部がカビだらけになるおそれがあります。

蛇口やシャワーホースだけでなく、シンクの排水まわりも含めて確認しましょう。
よくある原因箇所 確認ポイント
キッチン水栓(レバー・ハンドル部) レバーを閉めても吐水口から水がポタポタ落ちていないか、根元まわりが常に濡れていないかを確認する。

ハンドルの付け根を触って、にじみ出る水がないかもチェックする。
シャワーホース・ホース収納部 引き出せるシャワーホースの場合、目視できる範囲でひび割れやこすれた跡がないか確認する。

シンク下のホース収納部に水たまりができていないか、ホースを少し動かして漏れがないかを見る。
シンク下の給水管・止水栓 シンク下の扉を開け、給水管や止水栓のつなぎ目に水滴やサビがないかチェックする。

床板にシミができていたり、手で触ると湿っていたりする箇所があれば要注意。
排水トラップ・排水ホース シンクの排水口からつながる排水トラップや排水ホースの接続部を確認し、ゆるみやひび割れがないかを確認する。

料理中だけ床が濡れる場合、排水時にだけ水が漏れている可能性がある。
キッチンの漏水は、油汚れや洗剤が混ざることで床が滑りやすくなり、転倒事故にもつながります。

シンク下にカビ臭さや変色を見つけた場合、床板の張り替えが必要になるケースもあるため、早めに業者へ相談したほうが安心です。

トイレで漏水している場合

トイレは、給水管だけでなく便器本体やタンク内部、温水洗浄便座など、水が通る部品が多い場所です。

わずかな漏れでも床材を痛めやすいため、気になる症状があれば丁寧に確認します。
よくある原因箇所 確認ポイント
便器内へのチョロチョロ水 使用していない状態で便器の水面を観察し、水が流れ込んでいるすじが見えないか確認する。

タンク付きトイレの場合、フロートバルブやボールタップの不具合が疑われる。
便器と床の接合部 便器の根元まわりをぐるりと確認し、床に輪じみや変色がないかをチェックする。

雑巾で一度きれいに拭き取ってから、時間をおいて新たな水がにじんでこないかを見ると判断しやすい。
タンクまわり・洗浄レバー付近 タンクの側面やフタの合わせ目から水がしみ出していないか、洗浄レバーの根元が濡れていないかを確認する。

結露と区別するため、使用していない時間帯にも濡れが続くかどうかがポイント。
温水洗浄便座・給水ホース 温水洗浄便座の側面や裏側に水滴が付いていないか、給水ホースのつなぎ目から水がにじんでいないかを目と手で確認する。

電源プラグ付近に水が飛んでいる場合は感電の危険があるため、すぐ電源を抜いて専門業者に任せる。
給水管・止水栓 壁から出ている給水管のナット部分、止水栓のハンドル付近を触り、常に湿っていないか確かめる。

サビや青緑色の変色があれば、長期間の微量漏水が進んでいる可能性が高い。
トイレの床はクッションフロアなど水に強い素材が使われることが多いものの、便器の根元からの漏水を放置すると下地の合板まで傷んでしまう場合があります。

床がふわふわする、足元が冷たく感じるといった違和感があれば、早めに業者の点検を受けたほうが無難です。

洗面所で漏水している場合

洗面所は、洗面ボウルまわりだけでなく、収納内部や洗濯機との兼用スペースで漏水が起きやすい場所です。

見える部分がきれいでも、扉の内側で水がたまっているケースがあります。
よくある原因箇所 確認ポイント
洗面水栓・ハンドル部 ハンドルやレバーの根元に水がたまっていないか、吐水口からのポタポタ漏れがないかを確認する。

吐水口からの水漏れが続く場合、カートリッジやパッキンの劣化が疑われる。
洗面ボウルの排水口まわり 洗面ボウルと排水金具の境目にヒビやぐらつきがないか確認する。

排水時だけボウルの裏側に水が回っているケースがあり、ボウル下部の棚板にシミがないかもチェックする。
洗面台下の給水管・排水管 収納扉を開けて懐中電灯で照らし、給水管と排水管のつなぎ目に湿りや変色がないかを見る。

配管が奥まった位置にある場合、手でなぞって水分が付かないか確認すると分かりやすい。
オーバーフロー管 洗面ボウル上部にある穴(オーバーフロー口)からの水の通り道が詰まっていると、ボウル裏側に水が回ることがある。

使用後にこの周辺が濡れていないかを確認し、汚れがひどい場合は清掃を検討する。
洗面所はタオルや洗剤のストックを収納していることが多く、気づいたときには荷物の裏側でカビが広がっているケースもあります。

収納内部に独特のにおいを感じたら、荷物を一度すべて出して、配管まわりに異常がないか確認してください。

お風呂で漏水している場合

お風呂場は常に水を使う場所のため、「どこまでが通常の水はねで、どこからが漏水なのか」判断しづらいのが特徴です。

シャワーや蛇口まわりだけでなく、浴槽や壁の継ぎ目、床下への漏れにも注意します。

よくある原因箇所 確認ポイント
浴室水栓・シャワーヘッド 使用していないときでも吐水口やシャワーヘッドの先端から水が滴り続けていないか確認する。

シャワーヘッドの根元や切替レバーからのにじみもチェックし、パッキンの劣化が疑われる場合は交換を検討する。
シャワーホース ホース全体を目視で確認し、折れ曲がる部分に細かいひび割れがないかを見る。

シャワーを出しながらホースを軽く曲げたとき、途中から霧状の水が吹き出すようであればホース自体の交換が必要。
浴槽の排水・循環金具 浴槽の排水口や追いだき用の循環金具まわりから、浴槽の外側へ水が回っていないか確認する。

浴槽のエプロン(前面のカバー)を外せるタイプなら、内部に水たまりやカビがないかも合わせてチェックする。
床・壁の目地やコーキング 床タイルの目地や浴室パネルのつなぎ目のコーキングに、割れやはがれがないか観察する。

ひび割れから少しずつ水がしみこむと、階下への漏水や土台の腐食につながる。
浴室の漏水は、階下の天井にシミとして現れてから気づくことも多く、マンションではトラブルになりやすい箇所です。

エプロン内部のように自分では確認しにくい場所での漏れが疑われるときは、無理に分解せず専門業者に点検を任せましょう。

洗濯機まわりで漏水している場合

洗濯機まわりの漏水は、「給水側」と「排水側」で原因が大きく異なります。

洗濯中だけ水があふれるのか、使用していない時間も床が濡れているのかを確認してみましょう。
よくある原因箇所 確認ポイント
給水ホース・蛇口 洗濯機専用の蛇口と給水ホースの接続部を確認し、水滴が常についた状態になっていないかを見る。

ホースを軽く揺らしてもとめどなく水がにじむ場合、パッキンの劣化や取り付け不良が疑われる。
排水ホース 洗濯機本体から伸びる排水ホースにひび割れや折れクセがないか目視でチェックする。

排水中だけ床が濡れる場合、排水ホースの途中や排水口との接続部から水がこぼれている可能性が高い。
防水パン・排水口 洗濯機の下に防水パンがある場合、四隅に水がたまっていないか、排水口まわりにゴミが詰まっていないかを確認する。

髪の毛や糸くずが多いと排水不良を起こし、水位が上がってあふれることがある。
洗濯機本体内部 給排水ホースに異常が見当たらない場合でも、本体内部から漏水しているケースがある。

この場合は分解が必要になるため、メーカーのサポート窓口や修理業者へ相談したほうがよい。
洗濯機まわりの床は水に強い素材が使われることが多いものの、長期間にわたって漏水が続くと、周囲の巾木や壁紙まで傷むおそれがあります。

洗濯のたびに床が湿っていると感じるときは、そのまま使い続けず原因を確かめてください。

外壁・屋根など屋外で漏水している場合

屋外で見つかる漏水は、雨水による「雨漏り」と、給水管や散水栓からの「水道水の漏れ」の両方が考えられます。

自分で屋根にのぼるのは危険なため、外から見える範囲を確認したうえで、必要に応じて専門業者に点検を依頼しましょう。
よくある原因箇所 確認ポイント
外壁 外壁に縦筋状のシミや、塗装のふくれ・はがれがないか観察する。

窓枠やバルコニー手すりの取り合い部分は雨水が入り込みやすく、室内の壁紙のシミと位置が対応しているかどうかも確認する。
屋根 地上や向かいの建物から屋根を見上げ、瓦やスレートの割れ・ずれ・欠けがないかを確認する。

無理に屋根にのぼると転落の危険があるため、異常が疑われる場合は屋根工事業者や漏水調査業者の点検を受ける。
散水栓・屋外蛇口 庭や駐車場にある散水栓ボックスのフタを開け、中に水がたまっていないかチェックする。

蛇口の根元やハンドルまわりが常に濡れている場合、パッキン交換や蛇口本体の交換が必要になることが多い。
屋外の給水管・排水管 地面から立ち上がっている配管にひび割れやサビがないか、周囲の土が常に湿っていないかを確認する。

配管付近だけ地面が沈んでいる場合、地中で漏水している可能性がある。
屋外の漏水は、台風や地震・凍結など自然災害がきっかけになるケースも多く、状況によっては保険の対象になる場合も。

自宅周辺で気になる症状を見つけたときは、写真を残しておき、漏水調査業者や保険会社へ相談すると状況説明がしやすくなります。
富士太郎
富士太郎
あてはまるものはあったかな?

業者による漏水調査方法

業者による漏水調査方法

業者による漏水調査には、さまざまな方法があります。

  • 蛍光塗料を溶かした色水による調査
  • 漏水音を聴く調査【音聴式】
  • トレーサガスを使った調査

少量の漏水は専門的な調査でないと発見が難しいため、漏水が疑われる場合は業者に漏水調査を依頼するのがおすすめです。

ここでは、業者がどのように漏水調査を行うのか明らかにするため、代表的な3つの調査方法について紹介します。

蛍光塗料を溶かした色水による調査

漏水調査には、蛍光塗料を溶かした色水を使った調査方法があります。

屋根や外壁に対して散水し漏水箇所を発見します。

色水といっても、蛍光塗料は無色透明のため実際に色はついていません。

ブラックライトで照らすことで色が見えるようになる仕組みなので、屋根や壁が汚れる心配はありません。

戸建てだけでなく、マンションのように大きな建物で雨漏りの発生箇所を見つけるのに効果的です。

漏水音を聴く調査【音聴式】

漏水調査でもっともスタンダードな方法は、漏水音を聴いて原因を特定する音聴式調査です。

地面を掘り返さずに水道管の漏水を見つけられるため、作業時間とコストを抑えて実施できます。

音聴式の漏水調査には下記の種類があり、住宅の漏水に対しては「音聴棒による調査」が行われるのが一般的です。

  • 音聴棒による調査
  • 戸別音聴調査
  • 弁栓音聴調査
  • 路面音聴調査

トレーサガスを使った調査

漏水調査では、水素と窒素を混合した「トレーサーガス」を使うガス式の調査方法もあります。

埋設配管の中にトレーサーガスを充填し、漏水している部分からガスが地表近くまで上がってくる性質を利用して、専用の検知器で漏れたガスを探知していく仕組みです。

音聴式調査では判断がむずかしい、ごく少量の漏水やコンクリートの下を通る配管の漏水でも、トレーサーガス調査であれば発見できる可能性が高まります。

配管を大きく掘り返さずに済む場合も多く、結果として復旧工事の負担を抑えられるケースも見られます。

トレーサーガスを扱うには専門的な機器と知識が必要なため、調査費用は一般的な音聴式より高めです。

その一方で、東京や大阪、名古屋、京都、関西圏など都市部を中心にトレーサーガス対応の漏水調査業者が増えており、「ガス式漏水調査」「トレーサーガス漏水調査」といった名称で案内されている場合もあります。

戸建て・マンション・水道局で異なる漏水調査と費用負担

漏水調査とひとことで言っても、戸建て住宅かマンションか、水道局管轄の配管かによって調査の進め方や費用負担の範囲が変わります。

自分がどのケースに当てはまるのか把握しておくと、漏水調査の依頼先や相談窓口を判断しやすくなります。

戸建て(持ち家)の漏水調査と費用

一戸建てや持ち家の場合、自宅敷地内の給水管や蛇口、トイレなどからの漏水は、原則として所有者が漏水調査費用と修理費用を負担します。

自分で水道メーターを確認しても原因箇所が特定できないときは、漏水調査専門の業者や水道局指定工事店に相談し、本格的な調査を依頼する流れが一般的です。

戸建ての漏水調査では、敷地内のどこで水が漏れているかによって費用の幅が変わります。

室内の蛇口まわりの漏水であれば比較的軽い調査で済むこともありますが、地中に埋設された給水管の調査になると、音聴式やトレーサーガス調査など専門的な方法が必要になり、費用も大きくなりやすいと考えられます。

マンションの漏水調査と費用負担

マンションやアパートのような集合住宅では、「専有部分」と「共用部分」で漏水調査の費用負担者が変わる点がポイントです。

専有部分の蛇口や給排水設備からの漏水であれば、基本的に居住者や所有者が調査費用と修理費用を負担するケースが多く見られます。

これに対して、共用廊下の配管や天井裏の共用配管など共用部分の漏水であれば、管理組合やオーナーが漏水調査費用を負担する取り決めになっているマンションが少なくありません。

マンション専用の保険や火災保険の特約で、漏水調査費用や修理費用の一部を補償できる場合もあるため、契約内容を確認したうえで管理会社や管理組合に早めに相談しましょう。

水道局が行う漏水調査と費用の扱い

自宅の敷地外や水道メーターより道路側で漏水が疑われる場合は、水道局の管轄になる可能性があります。

道路下の配水管など、水道局管理の設備が原因と判断されたときは、水道局が計画漏水調査を行い、調査費用や配管の修理費用を利用者が負担しない取り扱いになることも。

一方で、水道メーターから自宅側の給水管や蛇口までの範囲は、利用者側の管理区分とされる自治体が一般的です。

水道局から「漏水の疑いがあります」と通知を受けた場合は、まず管轄の水道局に状況を確認し、どこまでを水道局が調査するのか、その先はどのような漏水調査業者に依頼すべきか相談すると安心です。

マンションで水漏れ!上の階・下の階トラブルも丸ごと解決|原因・対処・費用・連絡先を完全ガイド
富士太郎
富士太郎
業者にしっかりと漏水調査をしてもらうのがおすすめ!

漏水調査にかかる費用の目安

漏水調査にかかる費用の目安

漏水調査にかかる費用は、下記のように調査方法によって異なります。

【漏水調査の費用の目安】

漏水調査方法

費用の目安

蛍光塗料による調査

50,000~150,000円

音聴棒による音聴式調査

8,000~25,000円

トレーサガスを使った調査

50,000~250,000円

業者へ依頼すると費用はかかりますが、調査後にそのまま修理してもらえるため、漏水をすばやく解決できます。

なお、蛇口や給水管からの漏水が目視で確認できる場合は、漏水調査の必要がないため、調査費用が発生しないこともあります。

漏水が発生したら、業者に見積もりを依頼して、費用がどれくらいかかるか確認しましょう。

富士太郎
富士太郎
長期的にみるとコスパがよくなるかも!

知っておきたい!漏水調査費用の豆知識

知っておきたい!漏水調査費用の豆知識

漏水調査費用に関わる4つの豆知識を覚えておくと、漏水調査費用を軽減できる可能性があるので参考にしてみてください。

  • 漏水によって発生した水道料金は減額できる場合がある
  • 火災保険を使って漏水費用を補填できる場合がある
  • マンションの漏水調査費用は管理者が支払う場合もある
  • 漏水の原因が水道局管轄内の場合は費用を負担してなくてよい

漏水分の水道料金は減額できる場合がある

水道料金は、基本的に使った分を支払うのが原則です。しかし、東京都の水道局公式ホームページに「事情によっては減額できる場合もありますので、詳しくは受持ちの営業所等にお問い合わせください。」と記載があるように、減額制度を利用できる場合があります。

自治体によって減額制度を利用できる条件や期間が異なりますので、漏水を発見したら水道局へすぐに問い合わせましょう。

火災保険が使える場合がある

火災保険に「水濡れ補償」がついていると、下記のケースで補償を受けられる可能性があります。

  • マンションのような集合住宅で上の階から水漏れがあり、家財が水濡れした
  • 住宅の給排水設備が故障し水漏れが発生したため、水濡れが起きた

火災保険の「水濡れ補償」は、あくまで水濡れによる損害に対する補償なので、水漏れによって家財が損害を受けたときに補償を受けられます。

くわしくは、ご加入の火災保険会社に問い合わせてみてください。

マンションの漏水調査費用は管理者が支払う場合もある

マンションの専有部分で漏水が発生した場合は、自分で調査および修理費用を負担する必要があります。

ところが下記のように、管理者や管理組合が支払うケースもあります。

【マンションの漏水調査費用の負担者】

費用の負担者

漏水ケース

住人

・専有部分で漏水が発生した

・蛇口の閉め忘れといった住人の過失が原因で水漏れした

管理者や管理組合

・共用部分で漏水が発生した

・給水管の劣化といった経年劣化によって水漏れした(※)

※場合によっては、住人が負担することもあります。

費用の負担者がわからないときは、管理者や管理組合に問い合わせてみるとよいでしょう。

漏水の原因が水道局管轄内の場合は費用を負担してなくてよい

自宅の敷地外や水道メーターよりも道路側に漏水の原因がある場合は、水道局の管轄下になるため、調査費用の負担をしなくてよいことがあります。

あてはまる場合は、各自治体の水道局へすみやかに問い合わせましょう。

なお、水道メーターから自宅の蛇口までの間で漏水が発生している場合は、自分で費用を負担する必要があります。

富士太郎
富士太郎
費用負担が誰になるか事前に確認しておこう!

漏水場所を特定するなら業者に調査を依頼しよう

「先月より水道料金が高額になった」あるいは「水がポタポタこぼれている」という時は、漏水調査が必要です。

漏水箇所がわからない場合は、水道メーターのパイロットの動きを確認すると、漏水箇所を特定できます。

漏水を放置すると、水道料金が高額になったりカビが発生したりする原因となるため、すみやかな対応が求められます。

漏水を見つけた場合は、専門の業者に依頼し、すぐに修理しましょう。

漏水調査を依頼する業者の選び方

漏水調査を業者に任せるときは、料金だけで判断せず、次のようなポイントも確認しておくと安心感が高まります。

  • 水道局指定工事店として登録されているか
  • 戸建てやマンションの漏水調査の実績が豊富か
  • 音聴式やトレーサーガスなど必要な調査方法に対応できるか
  • 現地調査や見積もりの内容を分かりやすく説明してくれるか
とくにマンションで漏水が発生した場合は、勝手に業者を手配すると費用負担のトラブルにつながるおそれがあります。

まず管理会社や管理組合に連絡し、指定の漏水調査業者がいるかどうか、火災保険やマンション保険で補償を受けられるか確認してから依頼するとスムーズです。

戸建ての場合も、複数社から見積もりを取り、調査方法や費用の内訳を比較したうえで信頼できる業者を選ぶと、不要な工事を避けやすくなります。

【要注意】悪質な水道業者一覧はどこ?急増する高額請求トラブルと信頼できる業者の選び方

漏水調査に関するよくある質問(FAQ)

最後に、漏水調査に関するよくある質問をまとめました。

ぜひ参考にしてみてください。

Q1. 漏水調査は自分でどこまでできますか?

A. 自分でできる調査は、主に「水道メーターのパイロット確認」と「各場所の目視・触診チェック」です。

まず全ての蛇口や止水栓を閉めてパイロットが回っていないかを見て、回っているようであればどこかで水が流れ続けている可能性が高くなります。

そのうえで、キッチンやトイレ、洗面所などの床・壁・配管まわりを見て触り、濡れやシミ、カビ臭さがないか確認します。

天井や壁内、床下のように見えない場所の特定には専門機器が必要になるため、無理に分解せず業者に任せたほうが安心です。

Q2. 業者に漏水調査を依頼したときの費用相場は?

A. 費用は調査方法や建物の構造によって幅があります。

簡易的な点検や音聴棒を使った漏水調査なら、数万円前後に収まるケースが多いです。

トレーサガスや赤外線カメラなどの専門機器を使う本格的な調査になると、十万円前後までかかる場合もあります。

調査とあわせて配管の掘削や修理を行うときは、別途工事費が必要です。

電話やメールでおおよその状況を伝えると概算見積もりを出してくれる業者もあるので、複数社を比較しながら検討すると判断しやすくなります。

Q3. 漏水調査にかかる時間の目安はどれくらいですか?

A. 所要時間は、漏水箇所のおおよその見当が付いているかどうかで変わります。

キッチンやトイレなど限られた範囲の調査であれば、1〜2時間ほどで原因が特定できるケースが多めです。

一方、敷地内の埋設配管やマンションの共用配管など、広い範囲を調べる場合は半日〜1日かかることもあります。

「どこで水が出ているか」「いつ頃から症状があるか」などをメモしておくと、調査がスムーズに進みやすく時間短縮にもつながります。

Q4. マンションで漏水した場合、調査費用は誰が負担しますか?

A. 費用負担は、漏水の原因が「専有部分」か「共用部分」かによって変わります。

室内の蛇口やトイレなど専有部分の設備が原因であれば、居住者側の負担になるケースが多いです。

これに対し、共用配管の劣化や共用廊下・上階からの漏水など、共用部分が原因なら管理組合やオーナーが負担するケースもあります。

自己判断で業者を手配するとトラブルになることもあるため、まずは管理会社や管理組合に連絡して指示をもらう流れがおすすめです。

Q5. 漏水で増えた水道料金は減額してもらえますか?

A. 自治体によっては、漏水が原因で急に水道料金が増えた場合に、減額制度を用意していることがあります。

多くの場合、「見つかった漏水をきちんと修理していること」「申請期限内であること」などが条件です。

修理業者の領収書や写真の提出を求められるケースもあります。

制度の有無や適用条件は地域によって異なるため、水道料金の検針票に記載された営業所や、各自治体の水道局へ早めに問い合わせたほうが確実です。

Q6. 漏水調査や修理に火災保険は使えますか?

A. 火災保険に「水濡れ補償」などが付帯していると、漏水により床や壁、家財が損害を受けたときに補償対象となる場合があります。

たとえば、給排水設備の不具合で室内が水浸しになったケースや、マンションの上階からの漏水で家具がダメージを受けたケースなどです。

一方、老朽化そのものの修理費や、長期間放置したことによる損害は対象外になることが多く、契約内容によって取り扱いが変わります。

保険証券を確認しつつ、加入している保険会社へ直接相談すると判断しやすくなります。

Q7. 水道局に依頼する漏水調査と、民間業者の調査は何が違いますか?

A. 水道局が行う漏水調査は、水道メーターより道路側など「水道局の管轄部分」に限定されるのが一般的です。

自宅敷地外や道路下の配管に問題があった場合、利用者側で調査費用を負担しないケースも見られます。

民間の漏水調査業者は、水道メーターから建物内部の配管、屋根や外壁、床下など所有者側の設備を対象とした調査に対応します。

どちらに相談すべきか迷うときは、まず水道局へ連絡して管轄範囲を確認し、そのうえで自宅側の調査が必要であれば業者を手配する流れが分かりやすいです。

Q8. 壁の中や床下など、見えない場所の漏水も調査で見つかりますか?

A. 壁の中や床下といった見えない場所の漏水には、音聴式調査やトレーサガス調査、赤外線カメラなど、専門機器を使った方法が役立ちます。

配管にガスを流して漏れている箇所を検知したり、温度差から水が回っている場所を探したりすることで、目視できないエリアでも発生箇所の絞り込みが可能です。

ただし、建物の構造によっては複数回の調査や一部解体を伴うこともあります。

事前に調査範囲や費用、必要に応じて工事をどう進めるかなどを、業者としっかり打ち合わせしておくと安心できます。

まとめ|漏水調査は早めに専門業者へ相談を

まとめ|漏水調査は早めに専門業者へ相談を

漏水調査は、戸建てかマンションか、水道局管轄かによって費用負担や依頼先が変わるため、まずは自分の状況を整理しましょう。

水道メーターのパイロット確認や各水回りのチェックでおおよその漏水箇所を把握し、必要に応じて音聴式やトレーサーガスなど専門的な調査ができる業者に相談することが重要です。

水道料金の減額制度や火災保険、マンションの管理組合による補償などを活用できれば、漏水調査費用や修理費用の負担を抑えられる可能性もあります。

「もしかして漏水かも」と感じた段階で放置せず、早めに水道局や漏水調査業者へ連絡し、被害の拡大を防いでください。

記事の監修者

島尻 博富士水道センター

水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。

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