
トイレの水が止まらないのはなぜ?原因別に自分でできる直し方を紹介

富士水道センター編集部
トイレの水が止まらなくなると不安になりますよね。トイレの水が止まらない原因はさまざまで、場合によっては自分で直せることもあります。
本記事では、トイレの水が止まらない原因や、それぞれの原因別に自分で直せる方法を紹介します。また、自力で直せない場合に、業者に頼む際の費用や信頼できる業者を選ぶポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
トイレの水が止まらないときにまずやるべき応急処置

トイレの水が止まらないときに、まずやるべき応急処置は以下のとおりです。
- 止水栓を閉める
- 水道の元栓を閉める
- 温水洗浄便座の電源コードを抜く
水が流れっぱなしになると余計な水道代がかかるため、まずは応急処置で水を止めることが大切です。
それぞれの詳しい内容を見ていきましょう。
止水栓を閉める
トイレの水が流れ続けるときは、止水栓を閉めることで一時的に水を止められます。トイレの止水栓の場所は、トイレタンクの横の壁や、トイレタンクのすぐ下の床に設置してあることが多くなっています。
止水栓には以下のようなタイプがあり、それぞれ閉め方が異なるので確認しておきましょう。
止水栓のタイプ |
閉め方 |
ハンドル付きタイプ |
素手で回す(時計回り) |
ハンドルなしタイプ |
ドライバーで回す(時計回り) |
止水栓を閉めても水が止まらない場合は、次に「水道の元栓を閉める」を試してみましょう。
水道の元栓を閉める
止水栓を閉めても水が止まらないときや、止水栓の場所がわからないときは、水道の元栓を閉めて一時的に水の流れを止めましょう。
水道の元栓は、一戸建ての場合は屋外にあり、水道メーターと一緒に地面に埋まっています。フタの上には「量水器」や「水道メーター」、「止水栓」などの文字があります。
集合住宅の場合は、玄関外側の横にあるメーターボックス内にあることが多いです。ただし、集合住宅でも賃貸の場合は、すべての部屋分をまとめて管理されている場合があります。自分で元栓を閉められないときは、管理会社や大家さんに確認することがオススメです。
なお水道の元栓を閉めると、トイレだけでなくキッチンやお風呂場など、家全体の水が使えなくなることを認識しておきましょう。
温水洗浄便座の電源コードを抜く
トイレの水が止まらず自分で修理する場合は、温水洗浄便座の電源コードを抜いておきましょう。そのままにしておくと、作業中にコンセント部分に水が飛び散り、漏電や感電のリスクがあります。
さらに抜いたコードが濡れないよう、ビニール袋に入れておくと安心して作業できます。少し面倒に感じるかもしれませんが、事前準備でさらなる故障を防げるので、確実に対策しておきましょう。
直す前に知っておきたいトイレタンク内の仕組みとは?

トイレの修理をする前に、トイレタンク内の部品の名称や仕組みを確認しておきましょう。事前に確認しておくことで、記事内の解説も理解しやすくなります。
部品の名称 |
役割や仕組み |
ボールタップ |
・トイレタンク内で給水管と接続している金属製のパーツ ・ボールタップに付属したピストンバルブが支持棒、浮き玉とつながっている ・ピストンバルブは浮き玉の位置に応じて開閉する ・ピストンバルブの開閉に応じて給水管からタンクや手洗い管への給水をコントロールする |
浮き玉 |
・ピストンバルブと支持棒でつながっている内部が空洞のプラスチック球 ・タンク内に貯まった水の表面に浮いている ・浮き玉と支持棒の位置は水量に応じて上下する ・浮き玉の上下と連動してピストンバルブが開閉し、給水量をコントロールする |
オーバーフロー管 |
・タンク内に標準水位から2~3cm上に縦に設置されている管 ・オーバーフロー管の上部は開いている ・下部はタンク底の排水口につながっている ・タンク内の水量が増えすぎると上部から排水口へ水が流れタンク内の水位を下げる |
フロートバルブ |
・タンク底の排水口を覆っている黒いゴム栓で、ゴムフロートとも呼ばれる ・フロートバルブはチェーンとアームを間にしてタンク外の排水レバーとつながっている ・排水レバーを押すとアームが動き、フロートバルブが引き上げられ排水口から便器内に水が流れる |
上記の内容を理解した上で、それぞれの修理方法を参考にしてみてください。
トイレの水が止まらない原因を症状別に紹介

トイレの水が止まらない原因を、以下のような症状別に紹介します。
- 便器に流れる水が止まらない
- タンク内のチョロチョロ音が止まらない
- 手洗い管からの水が止まらない
それぞれの症状別に、原因と考えられる部分の故障を解説しているので参考にしてみてください。
便器に流れる水が止まらない場合
便器に流れる水が止まらない場合、以下の部分の故障が考えられます。
- フロートバルブの故障
- オーバーフローの故障
それぞれ詳しい内容を見ていきましょう。
フロートバルブの故障
フロートバルブはゴム製で、タンクの排水栓の役割をしており、劣化しやすい部品です。長期間使用すると、縮んだりひび割れたりして排水を止められなくなり、トイレの水が止まらなくなる現象が起こります。
フロートバルブは一般的に、10〜15年で交換が必要といわれています。トイレの使用が多いと、7年から8年で交換が必要になります。目安の期間を過ぎたら、トラブルが発生する前に交換したほうがいいでしょう。
そのほかにも、フロートバルブとレバーをつなぐチェーンの長さがなんらかの原因で短くなり、フロートバルブが浮くことで水漏れが起こる場合もあります。チェーンの長さは、自分で調節すれば水漏れを止めることが可能です。
オーバーフロー管の故障
オーバーフロー管とは細長い筒状のパーツのことで、タンク内の水が溢れないようにする役割があります。管の先には標準水位を表す「WL(ウォーターライン)」の文字が記されており、タンク内の水位が適切であるかを目で見て確認可能です。
オーバーフロー管が破損すると、タンク内の水が溢れ出た場合にコントロールできないため、トイレの水が止まらなくなります。
オーバーフロー管の交換はタンクの脱着作業が必要なため、無理して自分で直そうとせず専門の業者に連絡したほうがいいでしょう。
タンク内のチョロチョロ音が止まらない場合
タンク内のチョロチョロ音が止まらない場合は、以下の部分が故障しているかもしれません。
- ボールタップの故障
- 浮き玉の故障
- フロートバルブの故障
- オーバーフロー管の故障
それぞれ詳しい内容を解説していきます。
トレイタンク内のチョロチョロ音に対する修理方法ついては、以下の記事でも詳しく解説しています。
<内部リンク設置候補 「トイレ 水 漏れ チョロチョロ」>
ボールタップの故障
ボールタップは給水管につながっており、タンク内に給水するためのパーツです。ボールタップが故障してしまうと排水口をふさげなくなり、タンク内にチョロチョロと水が出続けてしまいます。
ただ、ボールタップは浮き玉と言われる別のパーツと連動しているため、浮き玉が故障している可能性も考えられます。
どちらが故障しているかは、以下の方法で確認可能です。
- 浮き球を手で持ち上げて水が止まらない場合は「ボールタップが故障」
- 浮き球を手で持ち上げて水が止まる場合は「浮き球が故障」
浮き球の故障については、次の項目で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
浮き玉の故障
浮き玉はボールタップとつながっており、タンク内に給水する水の量を調節する役割があります。浮き玉は以下のような症状により故障することで水漏れが発生し、タンク内にチョロチョロと音を立てながら水が出続けます。
- 浮き玉が割れている
- 浮き玉が曲がっている
浮き玉の故障は交換すれば、誰でも簡単に直せます。しかし、浮き玉が故障していないにもかかわらずトイレの水が止まらない場合は、水量を調節することが必要です。
タンク内の適切な水量については、オーバーフロー管に記載されている「WL(ウォーターライン)」以内に収まっているか確認しましょう。
フロートバルブの故障
フロートバルブは以下のような不具合によって、タンクへの給水が止まらなくなるため、チョロチョロ音が止まらなくなります。
- フロートバルブの劣化
- フロートバルブのずれ
- フロートバルブにつながるチェーンの絡まり
- フロートバルブに挟まるゴミ
先述のとおり、フロートバルブは早いと7~8年で交換時期となります。ただし、これはひとつの目安で、使用頻度や使い方によっても劣化具合は異なるでしょう。
フロートバルブは以下のような症状があると、劣化していると判断できます。
- 手で触って黒い汚れが付く
- 弾力が少なく硬い
- ひび割れが起きている
このような症状がある場合は、新しいものに交換したほうがいいでしょう。
オーバーフロー管の故障
オーバーフロー管が以下のような状態で故障すると、タンク内の水が溢れるため、タンクへの吸水が止まらなくなりチョロチョロ音が聞こえてきます。
- オーバーフロー管がひび割れする
- オーバーフロー管が折れる
先ほどの「便器に流れる水が止まらない場合」でもお伝えしたように、オーバーフロー管の交換はタンクの脱着作業が必要です。そのため、無理して自分で直そうとせず専門の業者に連絡することをおすすめします。
手洗い管からの水が止まらない場合
手洗い管からの水が止まらない場合は、以下の部分が故障している可能性があります。
- チェーンの故障
- ボールタップの故障
- フロートバルブの故障
- レバーの故障
それぞれ詳しい内容を見ていきましょう。
チェーンの故障
チェーンはフロートバルブに接続している部品で、レバーを回したときにフロートバルブを引っ張ることで、排水弁から水を便器に送る役割があります。
チェーンが不具合を起こす主な原因は、以下の2つです。
- レバーを勢いよく回してしまいチェーンが外れる
- チェーンが他の部品に絡まってしまう
チェーンが外れたり絡まってしまうと、フロートバルブが開いたままになり、手洗い管の給水が止まらなくなります。
チェーンが外れたり絡まったりしているだけであれば、元に戻すと水の流れは止められます。しかし、チェーンが切れたり破損している場合は、新しいものに交換する必要があるでしょう。
ボールタップの故障
ボールタップは手洗い管に給水する役割を持っているため、故障すると給水量を調節できなくなり、手洗い管からの水が止まらなくなります。
ただし先述のとおり、ボールタップは浮き玉と連動しているため、浮き玉が故障している可能性も考えられます。
そのほかにも、フロートバルブの劣化により水漏れが発生し、手洗い管への給水が止まらなくなっている場合もあることを押さえておきましょう。
フロートバルブの故障
フロートバルブはゴム製で劣化しやすいのが特徴です。長期間の使用によって、ひび割れや縮みが発生し隙間が生じることで、手洗い管への給水が止まらなくなります。
ただし、フロートバルブはチェーンとつながっており、チェーンが外れたり他の部品に絡まったりすることでフロートバルブが浮くこともあります。
フロートバルブを確認する際は、チェーンの状態もあわせて確認するといいでしょう。
レバーの故障
以下のような症状がある場合は、レバーが故障しているかもしれません。
- レバーが空回りする
- レバーが元の位置に戻らない
このような不具合が起こると、フロートバルブが中途半端に開き隙間が生まれます。それによって、手洗い管への給水が止まらなくなります。
また、レバーと連動しているチェーンが絡まったり外れたりする場合にも、以上のような不具合が発生する原因となるかもしれません。
不具合以外では、レバー自体が破損した場合には、新しいものに交換する必要があることを押さえておきましょう。
【原因別】トイレの水が止まらないときの直し方

続いては、トイレの水が止まらないときの直し方についてです。内容は以下のとおりです。
- ボールタップの直し方
- 浮き玉の直し方
- フロートバルブの直し方
- チェーンの直し方
- レバーの直し方
- オーバーフローの直し方
- タンクレストイレの直し方
それぞれの直し方を詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
ボールタップの直し方

ボールタップを直す際は、以下のものを準備します。
- 新しいボールタップ
- マイナスドライバー
- モンキーレンチ

手順は以下のとおりです。
- 止水栓を閉める(マイナスドライバーが必要な場合あり)
- 水洗レバーを回しタンクを空にする
- タンクのカバーを外す
- ナットをモンキーレンチで回して給水管とボールタップを外す
- 新しいボールタップをタンクの中から給水管側に差し込む
- 接続部分にパッキンを入れる
- ナットを回して固定する
- 給水管を取り付ける
- タンクのカバーを閉める
- 止水栓を開けて水が止まっているか確認する
ボールタップにはさまざまな形状があるため、説明書を読んだりメーカーに問い合わせたりして型番を確認しておきましょう。
ホームセンターで購入する場合は、現在のボールタップを持っていき、お店の人に確認してみてください。
浮き玉の直し方

浮き球を直す際は、以下のものを準備します。
- 新しい浮き球
- マイナスドライバー
- モンキーレンチ

手順は以下のとおりです。
- 止水栓を閉める(マイナスドライバーが必要な場合あり)
- 水洗レバーを回しタンクを空にする
- タンクのカバーを外す
- ナットをモンキーレンチで回して古い浮き球を外す
- 新しい浮き球を取り付ける
- タンクのカバーを閉める
- 止水栓を開けて水を流し水が止まっているか確認する
水洗レバーを回すと、浮き玉が正しく付いているか確認できます。水洗レバーを回し、浮き球が水位に合わせて上下に動けば、正しく取り付けできています。浮き球が動かない場合は付け直してみましょう。
フロートバルブの直し方

フロートバルブを直す際は、以下のものが必要です。
- 新しいフロートバルブ
- マイナスドライバー

以下の手順で行いましょう。
- 止水栓を閉める(マイナスドライバーが必要な場合あり)
- 水洗レバーを回しタンクを空にする
- タンクのカバーを外す
- 古いフロートバルブを外す
- 新しいフロートバルブを取り付ける
- チェーンの長さを調節する
- タンクのカバーを閉める
- 止水栓を開けて水を流し水が止まっているか確認する
フロートバルブを直す際は、チェーンの長さを適切にしましょう。目安はチェーンの玉が2~3個余る程度の長さです。作業時はこまかく調整しながら、適切な長さか確認しましょう。
フロートバルブの交換自体は比較的簡単な作業ですが、他の部品に当たって破損させないよう慎重に行いましょう。
チェーンの直し方

チェーンを直す際は、以下のものを準備してください。
- 新しいチェーン
- マイナスドライバー

以下の手順で行いましょう。
- 止水栓を閉める(マイナスドライバーが必要な場合あり)
- 水洗レバーを回しタンクを空にする
- タンクのカバーを外す
- レバーに付いている古いチェーンを外す
- 新しいチェーンを取り付ける
- タンクのカバーを閉める
- 止水栓を開けて水を流し水が止まっているか確認する
チェーンを取り付ける際は、チェーンの玉が2~3個余る程度の長さが目安です。また、チェーンを直す際に、タンク内にある他の部品を傷つけないよう注意してください。
レバーの直し方

レバーを直す際は、以下のものが必要です。
- 新しいレバー
- マイナスドライバー
- モンキーレンチ

手順は以下のとおりです。
- 止水栓を閉める(マイナスドライバーが必要な場合あり)
- トイレタンクの水を空にする
- トイレタンクの蓋を外す
- チェーンをレバーから外す
- ナットをゆるめて古いレバーを外す
- 新しいレバーをトイレタンクに取り付ける
- フロートバルブが正常に開閉するか確認して蓋を閉める
- 止水栓を開けて水を流し水が止まっているか確認する
レバーが折れていたりチェーンを直しても水が止まらない場合は、レバーの交換が必要です。また、レバーを取り付ける際は、付属しているパッキンも必ず取り付けましょう。パッキンを付け忘れると、レバー部分から水が漏れるかもしれません。
オーバーフロー管の直し方

オーバーフロー管を直すには、以下のものが必要です。
- 新しいオーバーフロー管
- マイナスドライバー
- モンキーレンチ
- ウォーターポンププライヤー(水回りのナットの固定に使う道具)

以下の手順で行いましょう。
- 止水栓を閉める(マイナスドライバーが必要な場合あり)
- 水洗レバーを回しタンクを空にする
- タンクのカバーを外す
- 給水管を取り外す
- タンクのナットを外しゆっくり上に持ち上げる
- タンクを養生シートやバスタオルの上に置く
- ウォーターポンププライヤーで古いオーバーフロー管を外す
- ウォーターポンププライヤーで新しいーバーフロー管を取り付ける
- タンクと給水管を取り付けてカバーを閉める
- 止水栓を開けて水を流し水が止まっているか確認する
オーバーフロー管の交換はタンクの取り外しが必要で、自分で行うには難しい作業です。そのため、水まわりの扱いに慣れていない場合は、ムリをせず業者に交換を依頼するほうがいいでしょう。
タンクレストイレの直し方

タンクレストイレの水が止まらない場合、自力で直すのは簡単ではありません。また、専門業者に依頼しても修理できない可能性もあります。なぜなら、タンクレストイレでは水を流す動作を機械で制御しており、リモコンや電子基盤の異常が関係しているからです。
一般的なタンク付きトイレの水が止まらない原因は、部品の劣化やちょっとした不具合です。しかし、タンクレストイレの場合は、構造が複雑で専門的な知識が必要になります。そのため自力での修理は非常に難しいと言えるでしょう。
タンクレストイレの水が止まらない場合は、修理業者に一度相談し、難しそうであればトイレメーカーのお問合せ窓口に問い合わせてみましょう。
トイレの水が止まらないときの費用に関する疑問

トイレの水が止まらないときの費用に関するよくある疑問は、以下のとおりです。
- 修理費用の相場はいくら?
- 賃貸に住んでいる場合の修理代は誰が払う?
- 出張で見積もりをする場合いくらかかる?
- 放置すると水道代はいくらになる?
- 水道代に関する減額はある?
それぞれの疑問に回答していきます。
トイレの水が止まらない場合の修理費用の相場はいくら?
トイレの水が止まらない場合の修理費に関して、ボールタップや浮き球、フロートバルブの交換などはタンクの着脱を必要としないため、2万〜3万円の価格が相場でしょう。
一方でオーバーフロー管に不具合がある場合は、タンクの着脱が必要となるため、3万円以上かかる可能性もあります。
ただし、トイレタンクを長期間使用している場合は、製造終了などで部品を入手できない可能性もあります。その場合はトイレタンク自体の交換が必要になるため、より費用が必要になるでしょう。
ここで紹介する費用はあくまで目安です。詳しい料金が知りたい場合は、専門業者に見積もりを依頼してみてもいいでしょう。
賃貸に住んでいる場合の修理代は誰が払う?
持ち家の場合は居住者自身が修理代を支払いますが、賃貸の場合は必ずしも居住者本人が、修理代を支払う必要はありません。賃貸でトイレの異常があった際は、物件の管理人と相談し、管理人側が支払うケースがほとんどです。市営住宅の場合は自治体によって異なりますが、基本は管理する自治体が負担します。
そのほか、水道管の破裂によってトイレの水が止まらなくなった場合には、住んでいる自治体の水道管理局が負担します。自分が使っているトイレなので、「修理代は自分で払わなければいけない」と思う方も珍しくありません。しかし、状況によっては自分以外の人が負担する可能性もあることから、賃貸か持ち家かなど今の状況を焦らず確認しましょう。
出張で見積もりをする場合いくらかかる?
出張見積もりは基本的に無料ですが、中には「その場で契約した場合のみ無料」といった条件付きにしている業者もあります。出張見積もりを依頼する際は、必ず電話で料金やその後の流れなどを確認しておきましょう。
放置すると水道代はいくらになる?
トイレの水が止まらないと「水道代が高くなるのでは?」と不安になる方は多いでしょう。わざと故障させたわけでもないのに、無駄な水道代を払いたくありませんよね。
万が一、水が止まっていないことに気付かず放置した場合の水道代は、およそ以下のような金額になります。
出る水の量 |
およその水道代(月額) |
1時間で5Lほど |
1,000円 |
1時間で30Lほど |
5,500円 |
1時間で200Lほど |
36,000円 |
東京都水道局によると、貯溜水の多い洋式トイレの場合、便器内の水面がわずかに動いている程度の水の流れでも、漏水量は約150,000Lになります。この場合、止まらなかった水の1ヶ月の上下水道料金は約69,000円です。

貯溜水が少ない洋式トイレでも、およそ7,000円も水道料金がかかるため、トイレの水が止まらない際の修理はできるだけ早めにしたほうがいいでしょう。
水道代に関する減額はある?
トイレの水が止まらないことに気付かず、余計な水道代がかかってしまった場合、各自治体で減額申請が可能です。ただし、申請が受理されるにはさまざまな条件があります。
大阪府では、水が漏れた際の水道代の減額制度について、以下のような回答がされています。
漏水を修繕された際は、漏水によって増えたと考えられる水量の一部を減量できる場合があります。漏水減量の申込みの際は、「漏水減量申込書」及び指定給水装置工事事業者等が発行する漏水を修繕した事実がわかる証明書の提出が必要です。
なお、「漏水減量申込書」等を提出いただいた場合であっても、漏水によって増えたと考えられる水量の全てを減量することはできませんので、あらかじめご了承ください。詳細につきましては、お客さまセンターまでご連絡ください。
このように、お住まいの地域によって減額申請の条件があるため、一度水道局や指定修理業者に相談してから申請したほうがいいでしょう。
信頼できるトイレ修理業者を選ぶ際のポイント5つ

信頼できるトイレ修理業者を選ぶ際のポイントは、以下の5つです。
- 水道局指定工事事業者である
- 無料で出張見積もりをしてくれる
- 相場に見合った価格設定になっている
- 施工保証制度が付いてくる
- 信頼できる実績や評判が確認できる
それぞれ参考にして、信頼できるトイレ修理業者に依頼しましょう。
水道局指定工事事業者である
信頼できる業者を選ぶ基準として「水道局指定工事事業者」かどうかがあります。法律で定められた基準をもとに、業者の資質やモラル、技術面などが保証されているため、信頼できるひとつの判断基準となるでしょう。指定の有無に関しては、各自治体の水道局等で確認可能です。
参考:東京都水道局
しかし、指定された業者であっても完璧とは言えません。そのため、今回ご紹介した別のポイントも参考にして、実際に連絡しながら自分で判断するといいでしょう。
無料で出張見積もりをしてくれる
はじめて業者に修理を依頼するときは、出張費や見積り料金が無料になっているか確認しましょう。無料であれば気軽に相談でき、正式な料金を見て一度考えたり、他の業者と比較したりできるからです。
ただし「その場で決めてくれた人のみ無料にします」といった条件の記載があるかもしれないため、出張見積もりを頼む前は詳しい情報を確認しておきましょう。
相場に見合った価格設定になっている
修理内容に対してあまりにも高すぎる料金設定になっていないか注意しましょう。なぜなら多少の料金差はありますが、何倍も異なるのは悪質な業者の可能性があります。また先述のとおり、出張や見積もり費用が無料であるかも確認しておきましょう。
料金設定については、はじめの電話依頼をする段階で詳しい内容を確認しておきましょう。信頼できる業者であれば、こまかい値段設定まで丁寧に教えてくれます。
トレイの水漏れ修理に関する費用ついては、以下の記事内で解説しているので参考にしてみてください。
施工保証制度が付いている
業者が修理したらそれで終わりではなく、アフターフォローのような保証制度が付いている業者は信頼できると言えます。なぜなら保証制度がない業者は、「修理後の結果に対しては責任を持ちません」と表明しているようなものだからです。
富士水道センターでは、お客様に安心してご依頼していただくために、施工保証を最長で10年間お付けさせていただいております。通常のメーカー保証であれば、1〜2年までしか保証は付きません。安心のアフターフォローがある富士水道センターを、ぜひご利用ください。
信頼できる実績や評判が確認できる
運営会社のホームページに信頼できる実績が掲載されているかどうかも、業者を選ぶ判断材料になります。外部の口コミサイトや、メディアへの掲載実績などがしっかり記載されていると信頼できるでしょう。また運営会社の情報を見て、会社の歴史や資本も確認しておきましょう。
富士水道センターは、GoogleやYahoo!の口コミ評価が、5段階中で平均4.7と高い結果をいただいております。またテレビの取材実績もあり、信頼していただける実績を掲載しているので、ぜひお気軽にお問合せください。
トイレの水が止まらないときに自力での修理が難しい場合は業者に連絡しよう

トイレの水が止まらない原因はさまざまです。そのため、まずは原因の特定が重要です。原因を特定した後に、自分で修理できるか業者に依頼するべきかを検討すればいいでしょう。トイレの水が止まらない場合は、まず本記事で紹介している原因や直し方を参考にしてみてください。
それでも原因が特定できない場合や、業者に頼むべき状況のときは、迷わず専門業者に連絡しましょう。放っておくと余計な水道代がかかったり、トイレが使用できなくなる可能性があります。
記事の監修者

島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。