
キッチン・台所シンクの下から水漏れ?原因と手軽な対処法を解説!
更新日 : 2025年10月21日

富士水道センター編集部
キッチンは家庭の中心とも言える場所なので、シンクの下から水漏れが生じると、日常生活に支障をきたしますよね。
シンク下の水漏れ原因は多岐にわたり、きちんとした知識がないと判断は難しいものです。
本記事では、シンクの下からの水漏れに繋がる原因と対処法までわかりやすく解説しています。
シンクの下からの水漏れに困っている方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。
目次
シンクの下から水漏れが起こる10の原因とは?

シンクの下から水漏れが起こる主な原因は、以下のとおりになります。
- 排水トラップ上部のパッキンが摩耗する
- 排水口と排水管を繋いでいる部分が緩む
- 排水ホースを繋いでいる部分のパッキンが摩耗する
- 排水管・排水ホースに穴や亀裂がある
- 給水管・止水栓・給湯管が老朽化で破損している
- シンクとキッチンの天板に隙間がある
- シンク自体に穴が空いてしまっている
- 排水管の付け根から水が逆方向に流れている
- 蛇口(水栓)でナットの緩みやパッキンが損傷している
- フレキ管を繋いでいる部分のパッキンが摩耗している
なお、水漏れ全般の修理方法については、下記の記事で解説しています。あわせて参考にしてみてください。
排水トラップ上部のパッキンが摩耗する
シンクの下にある排水トラップ上部のパッキンが摩耗すると、水漏れの原因になります。
パッキンはゴム製のため、時間が経つと弾力性が損なわれるものです。
パッキンの耐用年数は一般的に10年程と言われていますが、水の使用量が多い場合、想定より早く摩耗する可能性があります。
シンク下で水漏れしたら、まず排水トラップのナットを締め直してみましょう。
それでも水漏れが解消しないときは、パッキンの摩耗を疑ってみてください。
排水トラップ上部のパッキンが摩耗しているかは、パッキンを手で触ると確認できます。
排水口・排水管を繋いでいる部分が緩む
排水口・排水管を繋いでいる部分が緩むと、シンク下から水漏れする原因になります。
接続部分は、ゴムパッキンやシールテープなどで密閉されていますが、老朽化や外部からの衝撃などによって、緩んでしまうことも。
また、はじめの設置時に十分な固定がされていない場合も、接続部分からの水漏れに繋がります。
排水口・排水管を繋いでいる部分のナットやパッキンを実際に手で触れてみて、緩みがあればしっかり締め直してください。
排水ホースを繋いでいる部分のパッキンが摩耗する

排水ホースは常に水の圧力がかかるので、接続部分にあるパッキンが摩耗しやすい箇所です。
パッキンが摩耗すると、繋ぎ合わせている部分に隙間ができてしまい、そこから水漏れが発生します。
シンクの下から水漏れが発生していたら、排水トラップ上部のパッキンとあわせて、排水ホースの接続部分も手で触れて確認してみてください。
排水管・排水ホースに穴や亀裂がある

排水管や排水ホースに穴や亀裂があると、そこからシンク下の部分まで水漏れが起きます。
排水管や排水ホースは汚れや熱などの影響を受けやすいので、摩耗や外部からの衝撃で穴や亀裂が生じてしまう箇所です。
そのため、シンク下からの水漏れが生じたときは、排水管・排水ホースに穴や亀裂がないかを確認してみてください。
確認する際は、ティッシュや乾いたタオルで穴や亀裂が疑われる箇所を拭き、水がついていないか確認してみましょう。
給水管・止水栓・給湯管が老朽化で破損している

給水管・止水栓・給湯管が老朽化で破損すると、シンクの下からの水漏れに繋がります。
給水管や給湯管は主に鋼管が使用されているので、長年使用しているとサビが生じて損傷しやすい箇所です。
損傷することでピンホールと呼ばれる小さな穴が開き、水漏れを引き起こす場合があります。
また、止水栓も長期間の使用でシール材が摩耗し、水漏れが起こってしまう場合も。
とくに、止水栓を開閉する際に、ハンドルの硬さを感じる場合は、早めの交換や修理が必要です。
シンクの下から水漏れを発見したら、止水栓を閉めてから、それぞれの箇所が老朽化していないか目視で確認しましょう。
また、水漏れの箇所が発見できないときは、水道業者に依頼するのをおすすめします。
シンクとキッチンの天板に隙間がある
シンクとキッチンの天板、または壁との間に隙間が存在すると、シンクの下から水漏れするリスクが高まります。
シンクとキッチンの天板にできる隙間は、シーリング材の老朽化や補修の不足が原因です。
シーリング材はパッキン同様、時間の経過とともに老朽化し、自然と剥がれてしまいます。
老朽化が進行すると隙間が広がり、水漏れがさらに悪化してしまうので注意してください。
シンクの下から水漏れが生じた場合、シンクとキッチンの天板の隙間に薄い紙やカードを当てて、隙間が空いていないか確認してみましょう。
シンク自体に穴が空いてしまっている
シンク下からの水漏れは、シンク本体に穴が空くことも原因のひとつです。
シンクは主にステンレス製であり、鉄やクロム、ニッケルなどの素材を含んでいます。
これらの素材の組み合わせはサビにくいですが、完全にサビを防ぐわけではありません。
サビが原因でもろくなっていると、鋭利なものを落とすことで、シンクの表面に小さな穴が空いてしまう場合もあります。
シンクの下から水漏れが生じたときは、シンクに穴が空いていないか手で触れて、確認してみてください。
排水管の付け根から水が逆流している

排水管から水が逆方向に流れている場合、排水管にたまった食べ残しや油などのゴミが原因です。
逆流した水があふれて、水漏れに繋がってしまいます。
排水管がつまると水がスムーズに流れなくなり、水圧が高くなるのが水漏れの原因です。
水圧が高くなることによって、排水管を繋いでいる部分や床下配管の継ぎ目から水が逆方向に流れてしまいます。
排水管が損傷していないのにシンク下から水漏れしている場合、排水管にゴミがつまってないか確認してみてください。
蛇口(水栓)でナットの緩みやパッキンが損傷している
シンクの下から水漏れする原因は、蛇口のナットが緩んでいたり、パッキンが損傷していたりすることも考えられます。
蛇口のナットが緩んでいると、水が蛇口から漏れはじめ、シンクの下へと流れてしまうからです。
また、パッキンが損傷すると、隙間ができ水漏れを引き起こします。
パッキンの損傷やナットの緩みは時間とともに自然に生じるものです。
水質や清掃頻度などによっても老朽化の速度は違います。
シンクの下から水漏れがあった場合、蛇口周りを手で触り、確認してみてください。
フレキ管を繋いでいる部分のパッキンが劣化している
フレキ管を繋いでいる部分にあるパッキンの摩耗は、シンクの下から水漏れを引き起こす原因になります。
フレキ管とは、水道やガスの配管によく使われている部品です。
フレキ管のような給水系の器具は常に水圧を受けているため、接続部分のパッキンが摩耗しやすい特徴があります。
パッキンが摩耗すると、フレキ管を繋いでいる部分から水が漏れ出し、シンク下の水漏れに繋がってしまうので注意が必要です。
水漏れを発見したときは、フレキ管を繋いでいる部分のパッキンが摩耗していないか手で触り確認してみましょう。
シンク下からの水漏れが起きた場合の対処法は?

ここからは、各原因に対する対処法について解説していきます。
主な対処法は以下のとおりです。水漏れ原因に合わせて、適切な対処法を確認してください。
- 排水トラップ上部のパッキンを取り替える
- 排水口と排水管を繋いでいるナットを締める
- 排水ホースを繋いでいる部分のパッキンを取り替える
- 排水管・排水ホースを取り替える
- 給水管・止水栓・給湯管を取り替える
- シンクとキッチンとの天板にできた隙間を埋める
- シンク本体を取り替える
- 排水管のつまりを解消する
- 蛇口(水栓)のパッキン取り替えと掃除をする
- フレキ管のパッキンを取り替える
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
排水トラップ上部のパッキンを取り替える
排水トラップの上部のパッキンが劣化している場合、パッキンを取り替えましょう。
パッキンの取り替えは、以下の6ステップでおこないます。
- 排水ホースと排水トラップを固定しているナットを緩める
- 排水ホースを排水トラップから取り外す
- 排水トラップをシンクの上から持ち上げて取り外す
- 排水トラップのパッキンを新しいものに替える(サイズはあらかじめ測っておく)
- シンク側の排水口に穴が空いていないのをチェックする
- 排水トラップと排水ホースを固定し直す
取り替えが難しい場合や、交換後も水漏れが起きるときは、水道業者に依頼してみてください。
排水口と排水管を繋いでいるナットを締める
排水口と排水管を繋いでいる部分から水漏れが起きている場合は、ナットに緩みがないかを確認しましょう。
接続部分が緩んでいるだけなら、締め直すことで水漏れは解消できます。
ナットを締め直すには、適切なレンチやプライヤーを使用することが大切です。
シンク下に位置する排水口と排水管の接続部分は、普段使っているだけで緩んでしまうことも多いため、接続部分の緩みを定期的にチェックするようにしましょう。
排水ホースを繋いでいる部分のパッキンを取り替える
排水ホースの接続部分からの水漏れは、パッキンの交換によって解消できます。
排水ホースを繋いでいる部分のパッキンを交換する手順は、以下のとおりです。
- 排水ホースの接続ナットをホース側から見て反時計回りに緩める
- 排水トラップからホースを取り外す
- 排水ホースの先端に入っているパッキンを新しいものに取り替える
- ナットにひび割れや欠けがないことを確認する
- 排水トラップにホースを取りつける
上記の手順でパッキン交換をして、水漏れが解消しない場合は、別の原因が考えられるので、水道業者に依頼するようにしてみてください。
排水管・排水ホースを取り替える
排水管や排水ホースが劣化して水漏れしている場合、早急に交換しましょう。
排水ホースの交換手順に関しては、以下の手順でおこなってください。
- ホームセンターや通販で排水ホースを購入する
- 排水ホースとシンク下収納の隙間にある防臭キャップを取り外す
- 排水管から排水ホースを引き抜く
- 接続ナットを反時計回りに回して緩める
- 排水ホースを排水トラップから取り外す
- 古い排水ホースについていた防臭キャップと接続ナットを取り外す
- 新しい排水ホースを排水管に取りつける
- 接続ナットを手で締めて排水ホースを排水トラップに固定する
- 排水ホースの下端を排水管の中に差し込む
- 防臭キャップをしっかりとはめ込む
交換作業自体は一般的な工具を使って、自分でおこなえます。
しかし、作業に自信がない場合や水漏れが解消しない場合は、水道業者に依頼することも検討しましょう。
給水管・止水栓・給湯管を取り替える
給水管・止水栓・給湯管がサビや破損などで交換が必要な場合は、水道業者に依頼することをおすすめします。
簡単に取り外しできないため、自分で作業すると、かえって状態を悪化させてしまうためです。
給水管・止水栓・給湯管の水道設備は複雑で、専門的な知識が求められるため、無理をせず水道業者に依頼するようにしましょう。
シンクとキッチンとの天板にできた隙間を埋める
シンクとキッチンとの天板にできた隙間が原因で水漏れしている場合、シーリング材を使用して隙間を埋めると水漏れを止められます。
シンクとキッチンとの天板にできた隙間を埋める手順は、以下のとおりです。
- ホームセンターや通販でシーリング材を購入する
- 隙間の周囲を清掃して乾燥させる
- シーリング材で隙間をふさぎ、平らに仕上げていく
- シーリング材が完全に乾燥するまで待つ
シーリング材の補修は見た目に問題がなくても、隙間が埋まっていない場合があります。
水漏れが続くようであれば、水道業者へ依頼してみましょう。
シンク本体を取り替える
シンク自体に穴が空いて水漏れが発生した場合、シンクの交換が必要です。
シンク本体の交換手順は、以下のようになります。
- 水とガスを止めて、安全を確保する
- 古いシンクを取り外す
- 位置を調整しながら新しいシンク設置する
- 配管類を取りつける
- 水漏れしていないか確認する
シンクのおおまかな交換方法は上記のとおりですが、シンクに穴が空いた場合の交換は、個人でおこなうのが難しいため推奨しません。
費用はかかりますが、水道業者に依頼してみてください。
排水管のつまりを解消する
排水管のつまりは、油やゴミが排水管の内側に付着して、排水の通り道を狭くしていることが原因です。
そのため、ワイヤー式パイプクリーナーを使用して、排水管のつまりを解消させましょう。
ワイヤー式パイプクリーナーの使用手順は、以下のとおりです。
- シンク下収納の穴から防臭キャップを取り外し、排水ホースを排水管から引き抜く
- グリップにある固定ネジを緩めた状態で、ワイヤー式パイプクリーナーを排水管の口から差し込む
- グリップの後ろからワイヤーを送り込み、止まったところで固定ネジを締めてワイヤーが動かないようにする
- ワイヤーを動かしてゴミを取り除く
- ゴミが取り除けたらワイヤーを引き抜く
- 排水ホースと防臭キャップを元通りにする
排水管のつまりが原因で水があふれ出る場合は、上記の手順で排水管のつまりを解消してみてください。
蛇口(水栓)のパッキン取り替えと掃除をする
蛇口(水栓)から水漏れしている場合は、パッキン交換と掃除をおこないましょう。
手順としては、以下のとおりです。
- 蛇口周りのナットが緩んでいる場合は締め直す
- パッキンが劣化している場合は新しいものに交換する
- 蛇口のフィルターやカートリッジにゴミがつまっている場合、温水と石鹸で洗う
- 固着している強い汚れがある場合は、やわらかいブラシを使用して掃除す
上記の対処法で水漏れが止まらない場合は、水道業者に依頼しましょう。
フレキ管のパッキンを取り替える
フレキ管のパッキンが劣化している場合は、パッキンを交換しましょう。
パッキンの交換手順は、以下のとおりです。
- フレキ管の止水栓を閉める
- モンキーレンチでナットを緩め、蛇口用給水ホースを取り外す
- 管に残っている水をバケツに排水する
- 新しいパッキンに取り替える(サイズをあらかじめ確認しておく)
- フレキ管を繋いでナットを締める
フレキ管のパッキン交換は、専用工具を使用することで、自分でもできます。
しかし、正しく取りつけられていないと水漏れが直らないため、水道業者に依頼してみてください。
シンクの下から水漏れした場合の修理費用はいくらかかる?

シンクの下から水漏れが発生した場合、修理の範囲や水道業者によって費用が異なります。参考として、一般的な修理費用の相場を表にまとめました。
| 水漏れの原因 | 修理費用の目安 |
|---|---|
| ・パッキン交換 | 3,300円程度 |
| ・排水トラップ交換 | 10,000〜20,000円程度 |
| ・排水ホース交換 | 10,000円程度 |
| ・排水パイプ交換 | 50,000円程度 |
| ・単水栓交換 | 15,000円程度 |
| ・混合水栓交換 | 25,000〜80,000円程度 |
| ・配管つまり解消(薬剤) | 5,000〜10,000円程度 |
| ・配管つまり解消(ローポンプ) | 8,000〜15,000円程度 |
| ・配管つまり解消(トーラー) | 15,000〜45,000円程度 |
| ・配管つまり解消(高圧洗浄) | 30,000〜60,000円程度 |
上記の費用はあくまで目安なので、業者や地域、作業の範囲によって変わります。
実際の費用に関しては、水道業者に現場を確認してもらった上で見積りをしてもらい確認しましょう。
水道業者に依頼する際の注意点

水道業者に依頼する際の注意点は、以下の3つです。
- 夜間・早朝の依頼は料金が異なる可能性がある
- 実績がない業者は避ける
- 相場より安すぎる業者は避ける
それぞれ解説していきます。
夜間・早朝の依頼は料金が異なる可能性がある
夜間・早朝に水道業者に修理を依頼する場合は、夜間・早朝料金がかかる水道業者もあるため注意が必要です。
水道業者によっては、20時から翌朝8時までの時間帯に依頼する際に、通常の料金に加えて、3,300円程の割増料金を設定している場合もあります。
しかし、場合によっては、夜間・早朝でもすぐに依頼すべきケースも存在します。
そのような際は、割増料金を設定している水道業者もあることも念頭に置いておきましょう。
実績がない業者は避ける
実績がない水道業者は技術や経験が不足しているため、避けましょう。
水道業者の実績や評判は、提供するサービスの質を示す指標となります。
実績のある水道業者は、過去に多くの顧客から信頼を得ており、専門知識と経験を持っているものです。
一方で、経験が少ない水道業者は顧客満足度が低く、修理の質が保証されていません。
水道業者に依頼する場合は、実績や口コミを必ず確認しておきましょう。
GoogleやYahoo!の口コミは客観的な意見も多数記載されているので、指標としておすすめです。

相場より安すぎる業者は避ける
相場より安すぎる水道業者は、基本避けたほうがよいです。
相場よりも極端に安い見積りを提示する水道業者は、はじめは魅力的に見えるかもしれません。
しかし、極端に料金が安すぎると修理が雑におこなわれたり、オプションで料金が上乗せされたりと、修理の品質や費用が不透明になるためトラブルに繋がりかねません。
東京都水道局のホームページでも紹介されているとおり、悪質な業者も存在します。
水道業者に水漏れ修理を依頼するときは、上記で紹介している費用相場を参考にして依頼するようにしましょう。
シンクの下から水漏れが発生したら水道業者に依頼しよう

シンクの下からの水漏れを解消する作業は、ナットの緩みを締めたりゴミのつまりを掃除したりなどの簡単な作業から、管自体を取り替える複雑な作業までさまざまです。
まずは、本記事内で説明している内容を実践してみて、シンク下の水漏れを解消してみてください。
それでもシンクの下からの水漏れが解消しない場合は、水道業者に依頼するようにしましょう。
富士水道センターは、関東地域に密着した24時間365日受付の水道局指定工事店であり、出張費・お見積りは無料で承っております。
施工して終わりではなく、施工日から最長10年の無料施工保証を提供しており、熟練のスタッフが修理からアフターフォローまで責任を持って作業いたしますので、シンクの下から水漏れが発生した場合はお気軽にご相談ください
記事の監修者
島尻 博富士水道センター
水道工事や各種水回りの修理に従事して35年間。大規模修繕工事の計画~実施までの対応も可能。保有国家資格(給水装置工事主任技術者、一級管工事施工管理技士、一級建築配管技能士)。2023年1月25日放送 テレ朝スーパーJチャンネルで強烈寒波の報道に出演。













